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Amnesia
作者: のれり (総ページ数: 74ページ)
関連タグ: シリアス 恋愛
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*紹介文/目次*
はじめまして。のれりです( ^ω^ )
今回が初投稿なので、いろいろとびみょーな箇所が
あるとは思うのですが、アドバイスなど、
いただけると、❀.(*´▽`*)❀. 嬉しいです
ぜひぜひおねがいしますです。
お願い☆
→荒らしとかはやめてください。とろけて蒸発してしまいます
→僕は言葉使いが微妙な時がありますが、
生温かい目で見まもっていただけるとさいわいです。
おkな方は、よんでもらえると、嬉しいです。
☆お客様
→miru様
→まかろん様
→顔無し@様
→りりたん様
→桐花本舗様
☆目次
第零章 『彼女』
「はじめまして。こんにちは?」>>1
覚えていてくれませんか?>>2
アムネジア>>3
第壱章 『私と姉さん』 第弐章『僕と妹』
義母>>6 舞と怒り>>18
2人>>7 舞と親友>>21
秘密>>8 舞と僕のパシリ>>22
泥ん子>>9. 僕とケーキ>>26
舞>>10. 僕と咲ちゃん>>28
名前>>11 . 僕と告白>>29
豹変>>12 僕と記憶>>30
不安と安堵>>13 僕と日記>>31
舞が来る>>14 僕と舞の友達>>32
僕等が今に至る訳>>35
第三章『姉さん』 第四章『僕と静さん』
舞と恐怖>>37 ハジメマシテ>>57
翔太という人>>40 忘却>>60
姉さんと翔太さん>>41 笑み>>63
私と不審>>42 舞の哀しみ僕の痛み>>66
姉さんの事故>>43 クリスマス>>68
なんで…?>>46 期待>>73
私と花瓶>>50 電話>>77
姉さんと入院>>54 涙>>78
姉さんと忘れられたもの>>55 星々>>79
翔太さんのホンキ>>56
最終章『Amnesia』
期待そして絶望>>86
検査>>87
Amnesiaの脅威>>90
そして――…>>99
番外編
Part.1~さえかver~>>72
Part.2~舞ver〜>>82
Part.3~静ver〜>>93
Part.4~翔太ver〜>>94
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~
*29*
舞の声からは必死さが伝わってきた。
僕は無言で頷き、舞に話を促した。
舞は、深く息を吸い込むと僕のことをまっすぐ捉え、
僕にことばの槍を突き刺した。
「翔太。消えてください」
「…………………ぇ…?」
僕の口から吐息混じりの疑問の声が漏れでた。
「あぁ、ちがいますね。言葉が適切ではありませんでしたね」
舞は放心状態の僕の手をとり、強く握りしめた。
「私と一緒に私達を知らない私達も知らない地へ二人で消えましょう?」
舞の言っている意味がわからない。
舞…どうしたんだ…
「意味…わかりませんか…?ふふ、そうですよね…?いきなりこんなこと言われても」
舞は口もとだけを歪ませると、僕に厳しい視線を送ってきた。
「私達は生まれてきたのも一緒。育ってきたのも一緒。顔でさえも一緒。
なのに…翔太は友達がたくさんいて幸せ。
私は友達を翔太にとられて不幸せ。おかしいのよ。これだけが一緒じゃないなんて。だから、ね。私が不幸なとき翔太も不幸であるべき。そして、
翔太が、幸せのとき私は幸せであるべきだと思うの」
舞の声が震えている。
「だから、二人で、二人だけで、やりなおしたいの…。今度は今度こそは…!
友達が…私を見てくれる友達がほしいの…ッ
お願い…翔太…」
舞の目から涙が一筋流れ落ちた。
僕は舞を抱きしめた。舞の体温が触れたところからゆっくりと伝わってくる。
「舞…ごめん…。舞…僕は、舞に…妹に幸せになってほしい」
僕は、舞を抱きしめる腕に力を込めて言った。
「舞。やりなおそう。イチから…二人で。そして、幸せになろう?」
舞は僕にしがみつき声を殺して泣いていた。そっと、舞の短く切りそろえられた髪をなでた。それから、1時間位舞は泣いていた。
そのうち、舞は泣きつかれたのか、寝てしまった。
僕は、舞をベットに横にし、布団をかけた。
そして、僕は病室を後にした。
こうして、僕と舞の幸せを掴むための二人暮しが始まった。