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十六夜九衛門物語〜風林火山〜完結!
作者: モンブラン博士  (総ページ数: 6ページ)
関連タグ: 十六夜九衛門 ほのぼの クロスオーバー 日常 
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*5*

将軍が繰り出した必殺技は元はポーラマンというキン肉マンに登場する超人の技ですが、悪役である彼には些細なことでしかありません。
ともかく、マッキンリー颪をまともに食らった九衛門はこの試合初のダウンをしてしまいました。けれども彼は幽霊のように平然として起き上がります。

「貴様、まともに受けてダメージを感じないのか!?」
「生憎僕はそんな玉じゃないんだよ」
「バカな……」

動揺する将軍を彼は捉え、回転しながら上空に投げます。
華奢な容姿にみえて意外と腕力はあるようです。

「疾きこと風の如く!」

それを追いかけローリングクレイドルをかけつつ更に上昇し、

「静かなること林の如く!」

続けざまにパイルドライバーで敵の脳天をキャンバスに串刺しにして、

「侵略すること火の如く!」

止めに上空でパロスペシャルを炸裂させました。

「動かざるごと山の如しーっ!」
「ゲホッ……」

九衛門の風林火山の威力に、口から血を吐きキャンバスに倒れ伏すシュバルツ。
この瞬間、十六夜九衛門の勝利が決まりました。
試合後、敵であった将軍が健闘の握手を求め、こんなことを言ったのです。

「見事な技だった。私の完敗だ……どうやら、今年のマスコットキャラは貴様に決まりのようだな」
「わかってくれて、僕も嬉しいよ」

こうして、ふたりは作品を超えた友情を結びました。

おわり。

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