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私と幽霊の君【完結】
作者: クッキーコロッケ  (総ページ数: 10ページ)
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*3*


三、涙

渚「…また、寝ちゃった…」

今は…って、何で京夜がいるの
そうか、夢か…。

京夜「ん…ふぁあ…。お、渚も起きたか」

ベチッ

京夜「イテッ!」
渚「何でいんの…?」
京夜「だーかーら!何か神様に頼んだって言ったじゃん!」
渚「何頼んだの?」
京夜「分かれば苦労しないよ…」

その頼み事…凄く気になる。
しかも、一日だけって…本当、意味わかんない。
すると…。

ピンポーン、ピンポーン。

渚「誰だろう…」

私は窓を開け、玄関を見た
あれは…紺?
名前は井垣紺(いがきこん) 、もう一人の幼馴染みだ。
私は急いで玄関に向かった。

ガチャ

渚「紺…」
紺「お前、バカ」
渚「…」
紺「反論、しないんだな」
渚「…うん」
紺「京夜が死んだのは分かった。けど、お前が前を向かないでどうする?」

私は紺の質問にすぐ答えられなかった。

紺「京夜は今のお前の姿を見たら、悲しむぞ」
渚「別に…。どうせ死んじゃったんだし、悲しまないでしょ?」
紺「本当に、そう思ってるのか?」
渚「…」
京夜「オー!紺!」
渚「!?」

京夜…。

紺「渚、前を向け」
渚「そ、そう言われても…、紺みたいに、すぐ前を向けられない…」
京夜「紺、やっぱ気付いてない?」
紺「それにお前…京夜のことが…」
渚「止めて!紺、もう帰って!」

私は無理矢理、紺を押して、ドアを閉めた。

紺「おい、渚…!」
京夜「何やってるんだよ、渚」
渚「もう…二人ともうるさい!」
紺「二人とも…?」

紺は京夜のことを気付いてない。
ああ…やっぱり、狂ったんだ…私。

渚「私、部屋戻ってる…」
京夜「渚…」

私は階段を上って、部屋に戻った

京夜「紺、お前のおかげで、ようやく、思い出した…。ありがとう。…渚、
逝く前に言うから…」

京夜は涙を流しながら言った。

next…

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