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私と幽霊の君【完結】
作者: クッキーコロッケ (総ページ数: 10ページ)
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作者: クッキーコロッケ (総ページ数: 10ページ)
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*7*
七、場所
京夜「渚、大丈夫か?」
渚「うん、大丈夫…」
あれから結構走った。
私と京夜が出会った場所は、こんなに遠かったっけ…?
渚「ねぇ、出会ったときの場所、もう無くなってるんじゃ…?」
京夜「いや、まだあれだけは、あるはずだ」
渚「あれって…」
京夜は頷いた。
あれとは、出会ったときの場所の木のことだ。
でも、本当にあるのかな…。
京夜「今何時?」
渚「十時四十五分だよ…」
京夜「ッチ。早く探そう!」
私は京夜に付いていった。
京夜「!これかも…」
渚「見てない間に大きくなったね…」
元はここは、公園だった。
でも、今はこの木しかない。
私は時計を見た。
十一時二十分。
ああ…あまり時間がないようで、あるような気がする。
京夜「例えば君が傷付いて〜挫けそうになったときは
必ず僕がそばにいて〜支えてあげるよ、その肩を〜」
渚「…」
京夜「出会ったときのお前、泣いてたじゃん。その時、これを歌ったんだよな」
また私は時間を見た。
十一時三十分。
時間って、こんなに経つの、速かったっけ?
私は木を見た。
渚「…」
京夜「…渚」
渚「何…?」
京夜「俺は…お前のことが…」
すると、京夜の体が光った。
京夜「な、何だよこれ…」
神様「緑川京夜…。急遽、逝く日が速くなった」
京夜「は?何でだよ…。日が変わるまでだろ!?」
神様「我もそうしたい…。だが、無理だ」
神様の声が聞こえる…。
本当に京夜は逝っちゃうんだ。
私は泣いた。
京夜「渚…」
渚「京夜…!私、私…」
京夜「…俺、もう逝っちゃうんだ。ごめんな…」
渚「うぅ…京夜…!」
京夜「俺はお前が…好きだった」
渚「えっ…」
京夜「小さい頃から、ずっとずっと…好きだった」
next…
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