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私と幽霊の君【完結】
作者: クッキーコロッケ  (総ページ数: 10ページ)
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*8*


八、道

渚「わ、私も…私も!京夜が好きだった!いつもいつも、京夜に好きだって
伝えたかった。でも、いつも伝えられなくて、明日言おうなんて思って…。
そしたら、京夜は死んじゃって…」

私は泣き崩れた。

渚「京夜…。私、京夜のこと、絶対忘れない…!ずっと…ずっと…!好きだから!」
京夜「…!」

京夜は泣いた。

京夜「ずっと好きか…。ありがとな。でも、自分の好きなように生きろよ。渚」
渚「…うん」
京夜「…俺、もう逝く」
渚「!…そっか」

京夜は私に近付いてきた。
そして、京夜は言った。

京夜「目を閉じて」
渚「…?うん」

目を閉じた。
すると、唇に柔らかいのが当たった。
私はビックリして、目を開けた。

京夜「…」
渚「ん…ん…」
京夜「…。ごめん。でも、これでファーストキスはいただきだな」
渚「そ、そういうこと言わないで!」
京夜「ハイハイ。…さよなら、渚」
渚「せめて笑って言ってください」
京夜「…」

京夜は笑い、消えていった。
私は空を見上げた。

渚「今日は空が綺麗だな…」

私は木を少し見て、家に帰った。
帰る道が少しだけ、光っていたような気がした。

next…

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