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*3*
折原臨也が池袋に着いて、およそ1時間ほど経った頃だった。12月の冷たい空気とは裏腹に、所々に甘い空気が生まれていた。臨也がそんな街の様子を眺めて楽しんでいた時、
(シズちゃんは・・・・・・目障りだ)
彼は、平和島静雄を見つけた。いつもの、ドレッドヘアーの男とロシア人の女と共に歩いていた。苛立ちが生まれる。それは彼の中でどうしようもないほどに大きくなり、止まることなく膨らみ続ける。
(あいつのことしか、考えられなくなる)
コートのポケットにナイフがあることを確認して、臨也はその後を追った。
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