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8月2日。【赤葦×菅原】
作者: 大和 撫 (総ページ数: 17ページ)
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作者: 大和 撫 (総ページ数: 17ページ)
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*9*
ある日 体育館の前。日差しが眩しい日だった
この間から、どこか顔色が悪く見える。
それもだんだんと青白くなっていってるような
『菅原さん?』
突然 彼の身体がぐらりと傾いた
『菅原さん...?菅原さん!!』
声をかけても反応がない
「げほっ......かっ...は...っ」
倒れた後、激しく咳き込んだ
(......っ...誰か......っ)
急いで体育館の中に駆け込む。菅原さんが倒れた場所は丁度室内からは見えなくなっていてわからないはずだ。誰か呼ばないと
『人が...外で人が倒れているんです!!誰か
外に......!!』
でも、誰一人振り返らない聞こえていないんだ。声が
『くそ......っ、誰か......なぁ!!』
声が 届かない
『なんで......、何で聞こえないんだよ......』
このまま誰か外に出てくるまで 菅原さんを
放置していれば最悪死んでしまうかもしれない。 それだけはダメだ。 それだけは
でも、声は聞こえない。誰にも触れられない。嫌だ。このままじゃ、
「.........し」
『.....?』
「おい!!誰か倒れてるぞ!!」
たまたま通りかかった部員の一人が倒れている菅原さんに気づいた。 数人が体育館から出てきて菅原さんを影に運ぶ。
そのあいだ俺はただそこに立っているだけで
何も出来なかった。あの時、菅原さんは
何と言ったのだろうか
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