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*15*
だが彼は気付いていなかった。
この騒ぎに、日本の首相が動き出し、アメリカに攻撃を頼んだのだ。
当然それは、すぐさま開いた穴に向かってミサイルを堕とす。
だが、今は最強の暗黒パワーを持つ彼には痛くもかゆくもなかった。
「フン! そんな物か! 所詮人間が、暗黒のパワーを得た俺に、勝ち目などない!!」
と、皆をぶっ飛ばすが、あの子はまだ負けていなかった。
「やめてよ。もう皆疲れているんだ。お願いだよ。もうココまでにしてあげて。こんなにまでして、まだ何がたりないの?」
「フン! 貴様には永遠には永遠に教えない。どうせ教えても、お前は理解しようとしないだろう。そんな無駄な事に割いている時間はない。俺はこの世界を支配する。さあ、クイーンよ。そちらの世界はお前にやろう。僕はこれからここの世界を操る。
「幻想だの現実だのと言う奴は、容赦なく殺す!」
そして、いでよ。我が作りし、戦士達よ
と、エインガーヘイトレイドが呼ぶと、セスト・エリストが現れた。
彼の持つ武器は特注品で、魔界の鉱物から作られた、特別な物だった。
「君には、この水晶に移っている、剣の腕が全くなってない奴の始末を頼みたい」
「承知しました」
と言って、彼は姿を消した。
一方、音光は必死に強くなろうと素振りをしていた。
それも、かなり本格的にやっている。
とそこへ、レミアがやって来た。
「剣術なら、私もできるわ。ご一緒して良いかしら」
「スマナイ! じゃあ、行くぞ!」
「はい!」
「ハアアアア!!!」
と、艦所は上から行くが、それを見切り、レミアは受け流し、それに付いて行くのが精一杯だった。
まるで、自分の力を試すかの様だ。
だが、そんな事はどうでも良い。
これからは、即戦力になる者が選ばれる。自分は即戦力になりたかった。
レミアはそれを見抜き、急いで切りかかって来る彼女の攻撃を交わしていき、ついに剣をはじかれてしまった。
「キャ!」
「勝負ありだな」
「え?」
と、2人が見ると、そこには、セスト・エリストがいた。
「フフフフフエインガーヘイトレイド様の使いで来たが、どうやら、そっちは新米か。俺としては、強い方をやりたかったが、異世界へ飛ばされた者を殺せというのが命令だ。
その前に……」
と、いきなりレミアを拘束でい動けなくした。
「レミア!」
「おっと。どこへ行く気かな? キミの相手はこの僕がしてあげよう。まだ新米なんだろう? 僕と遊んでほしいな~別の世界から来た奴には、チートが付き物と聞く。そのチートという奴を見せてもらいたいな~」
「やるっっきゃないか。この剣にはルーンの文字がある。それをうまく作動する事が出来れば……」
「ほ~ルーンに頼るとは、まだまだ半人前。なのに即戦力になりたいと願うとは、なまいきだな。さて、どう料理してほしい?」
「お断わりよ! は~!!!」
と、音光が突っ込んでいくと、相手はひらりヒラリとかわす。
この様子を見ていたレミアは、なんとか、音光に伝えないと……」
と、音光は必死に戦うが、今のままではダメだと、レミアは、音光にその事を伝えた。
「どういう事ですか?」
「力任せに行っちゃダメなんだ。まずは相手の動きをよく見ろ! そして、相手の弱点を見抜くんだ」
「相手の、弱点?」
「そうだ。心を静かにしてごらん。異世界から来たアナタになら、出来るはずです」
と言われ、彼は剣を構えて、彼の気を追うと、次にどっちに来るかが見抜ける様になってきていた。
後は剣での攻撃だ。
相手はかなりの剣の使い手だ。
だが、音光は、ここにきて初めて剣を持った。
だからハッキリ言って、初心者とも言え、一応魔物は倒して来たが、殆ど雑魚ばかりだったから、これまでの様にはいかなかった」
「フフフフ。もう終わりか。それではトドメとさしてもらおうか!」
と、彼が突っ込んで来た時、音光にはハッキリと見えていた。敵の動きが。
そして、それにルーンの文字が反応し、剣を思いっきり振り、凄まじい検圧で、彼は重傷を負った。
「グオ……己~~~~~~~~~~」
と、彼は懲りずに突っ込んでくるが、ルーンの力とレミアの助言が有った為か、全く怖くなく、ついに彼を切った。
「うわ~~~~~~~~」
と、彼は闇の中に消され、彼の剣も消えた。
「フウ!」
と音光が安堵すると、レミアも解放されてヤレヤレという感じになっていた。
「や、やっとの? 私……」
「よく頑張ったわ。これで即戦力になれる。でも、それにはまだまだ修行が必要だわ。力を出しあって、魔王を倒しましょう」
「……はい!」
と、2人は軽く握手していると、それを、モニターで、エインガーヘイトレイドが様子を見ていた。
「フフフフフやはり、使わないと思っていた剣士が使えたな」
「消さなくて済みましたね」
「そうだな。それよりお前は、地上を任せたい。幻想世界は俺がやろう」
「はい。分かっております。では」
と、彼女は消え、1っか所だけ黒い雲が立ち上り、その下に城が有った。
彼女。ダークネスクイーンの為に、エインガーヘイトレイドが用意した物だった。
「ウフフ。お任せあれ。この場らしき景色を、人間共には渡しません」
「期待しているぞ」
「はい」
と言って、彼は消えた。
一方、剣の使い手がヤラレタ事を知ったが、彼にとっては想定内だった。
あのままやられてしまっては、元も子もないからだ
「さて、次は……フラデリア・ラシーカ。お前が行け。狙うのはこの女だ。少々いたぶっても叶わぬ。彼女はどんどん強くなりつつある。いずれ、我が舞台にも、危機的状況に落とす危険な存在。それを消し去るのだ」
「了解しました」
と言って彼は消えた。
一方の美穂は鍛えてくれる相手がいない為か、紹介してもらった武術の神と言われた山で必死に修行していた。
カリキュラムはいっぱいあるのに、彼女はめげずに頑張った。本当はツインテール切ろうとしたが、髪の毛を隠す方法を見つけて、頑張っていたが、後1日で修行が終わりと言う条件で受けている。
彼女は必死で頑張り、いつも1人だけだったが、皆にはない特別な力をもらったと思い、必死に練習を繰り返していた。
そして、朝日が見えて来たと同時に修行が終了して、皆の元へ戻って来た。
しかもそこには、ラマースの花った聖獣が、手紙を持って待っており、現在地を印、今どんな状況かを知らせてくれた。
「こりゃちょっと、急がないとヤバいかもね。と、彼女が聖獣にまたがると、師匠が、ある者を投げてよこし、それは首飾りで、必要な時となったら、パワーを発動する物だった。
そして、その聖獣は、皆の元へ急いだ。
するとそこだけ、邪悪な塊を感じた。
「ここだけ色が違う。一体何が起きた?」
と、彼女が下を見ると、かなり危ない事になっていた。
「大変。皆を助けなきゃ」
「ギャー!」
と、聖獣は、地面スレスレまで降下し、美穂を下ろすと、パワーが上がっていた。
すると、陰から誰かが現れた
フラデリア・ラシーカだ。魔王軍の中でも相当強い武術の達人だと言われている男だ。
はたして、美穂はこんな達人に勝てるのだろうか!?
そして、まず最初に攻めて来たのは、フラテリアの方だった。
だが、これが作戦で、すれすれに除け、反撃してくる。
「私、色々習ったわ。大事な事とか色々ね。それに、この世界と現実の世界は、混ざってはいけない。下手をすると、2つのバランスが壊れてしまうわ。その為に、私は一生懸命練習した。アンタ等の様な魔王軍に絶対に負けない様な強さを手に入れたから。
と、彼女は心に念じた。
「今こそ出でよ。我が望みし防具よ!」
と思った時、ペンダントが光り、防具姿になり、より早く動ける様になっていた。
だが、それは敵も同じだった。
向こうも凄まじいスピードで迫り、凄まじい戦いになり、もうどっちかが倒れるまでの戦いになり、これでは、どうしようもなかったが、理沙は違った。
「信じる心。それが途切れぬ限り、彼女は大いなる力を得る。
と、魔導書を開くと、それを見ている者がいた
「フフフフフ。よく気付いたな」
と、出て来たのはしずかを洗脳したあいつだった。
「リフェレス。あなたは彼女だけでは、気が済まないの?」
「フフフフフ同じ魔導書を持つ者同士だ。魔法力は互角といえよう。さあ、始めるか……の!?」
と、突然彼の頭に豊の足がヒットした。
「ク、ク~~~~~~~~誰だ!?」
「彼女の代わりは、俺がする。理沙は後ろで見ててくれ」
「え? でも、あなた魔法は……」
と、理沙が言いかけた時、杖を見せた。
しかも形が少し変わっていた。
「これは……」
「国王から貰った物だ。それで俺はこの力を得た。なら、それに応えてやろうじゃねえの」
「……わかった」
と、彼女が後ろに引くと、とうとう闘いが始まった。
はたして、未来はどうなるのだろうか!?