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*19*
幻想世界は、真っ暗な暗闇に包まれており、本当にさっきまで晴れていたのが、嘘のように、真っ暗になっていた
「もう、ここは夜なの?」
美穂の言葉に理沙は、何か違う物を感じると同時に、発作を起こした。
「ウ!……ア、アア……ウウ……ウ!」
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、発作が酷くなろ。
だが、それでも、彼女の心臓は落ち着かず、ついには気絶してしまった。
「美穂、彼女の薬と水を」
と豊が指示を出し、
「はい!」
と、すぐに行動に出た。
彼女の体は、柔らかめな布団のベッドの上に寝かされ、そのままグッタりとしていると、イルミが心配になって見に来た。
「大丈夫なの?」
と言うと、ラマースが、
「分からない。でも、前まで、こんな事なかったのに、どうして突然こんな事に?」
と言っていると、豊は自分の足を枕がわりにして、少し落ち着かせてから、薬を飲ませ、お湯を飲ませると、少しずつであるが、落ち着き始めた。
「ありがとう。皆」
「でも、大変な事になったな。何故これほどまでの闇が……」
と、その時音光が有る事を思い出した。
「もしかして、魔王の方が、力を付けて、外へ出ちゃったとか?」
と言っていると、
「その通りじゃ」
と、長老様が出て来た。
皆とは言えないが、数人が無事だった。
「長老様!」
「無事だったンすね」
「まあな。それはそうと、そこの連れている、白い子はどうしたんじゃ?」
「え?あ、ああこいつはエインガーヘイトレイドの白い部分だよ。今はドラえもんという奴等が見てる。地上は相変わらずの状態でさ。なんとかならないのか!?」
「1つだけ方法が有る。これは伝説でしたか語り継がれておらぬが、魔王が現れた時、白き心を捨てた時、魔王はもっと強くなるが、その白き子は、魔王の分身体。その分身体が成長し、仲間達から受けた正義と優しさの力が強くなった時、魔王を封じる力を持つ」
と伝えられておる」
「じゃあ、もしかして、この子は」
「うん。なんとあエインガーヘイトレイドを、元に戻すんだ。このままじゃ、地上はダークネスクイーンに支配されたままになってしまう。
まずは最果ての神殿に向かうのじゃお主達に託したじゃろう。あの宝石を」
「え? あ、もしかしてこれの事ですか?」
「う~む。光を失っておるが、間違いなく、これをあの子が使えば、なんとかなるやもしれぬ」
「どうすれば良いの?」
最果ての神殿行くのじゃ! 地図はココにあるが、スレイプニールを見つけなければならぬあの馬は8っ本の足を持ち、どこでも滑る様に走る事に出来る不思議な馬じゃ。そいつ契約を結ぶ事が出来るのは、ラマース。お前の役目じゃ!」
「分かってる。なんとかして、そいつ契約しなきゃ! それで、何所に行けば会えるんだ?」
「ラシーヌ城を北上したと所に、湖が有る。その周辺にいるはずじゃ。じゃが気を付けろ。彼等は警戒心が強い! くれぐれも油断専用にな」
「はい!」
と、皆は馬車を用意すると、荷物を乗せ、ラマースが地図を見ながら進む事にした。
だが、その白い子は、彼の捨て子だ。
狙ってくるかもしれない。
と、皆は思っていた。
そして、その皆の感は当たっており、白い子を殺そうとして襲って来た。
当然皆はそれに備えての準備もしておいた。
そんな中、白い子は、このお姉ちゃん達は、自分を守ろうとしているのは、一体なぜ? っという疑問が生まれた。
しかしそれは当然の心理だ。
彼は生れ出た時、すぐに見たのはしずかの顔だったので、しずかの頼みしか聞かないのだ。
皆はそれを知るも、それは仕方のない事だった。
あの白い子は、名前がない為、皆の意見を効く事にして、しずかは彼に、皆を紹介した。
でも、これだけ大人数では頭が混乱しそうなので、最低限にしておいた。
そんな中、しずかは空気砲でナントカしようとするが、かなり相手もしつこかった。
しかも今回は仲間が少ない。
でもやるしかないのだ。
覚悟を決めたしずかは目を閉じて祈った。
「お願いです。私に魔法をください。勝つ為じゃなくて、守る為の力を!!」
と、祈った時、皆と同じ現象かと思いきやオーロラが自分の上に現れ、そこから、文字がの順に切り取られ、それが1つの言葉になった。
「ここにいて、私がこれから救うのは勝つ為じゃなく、守る為の力! さあ、我に宿り師魔法のちからよ。今こそそれを我に!」
と言った時、彼女は叫んだ!
「ブリーザードツナキネーショーン」
と、その技は、オーロラの一部をカーテンとかして、触れた物を凍らせて、動けなくしてしまう魔法だった。
「やったよしずかちゃん。魔法、できたじゃないか!スゴイ事だよ!」
「でも、あれだけじゃダメ! もっと覚えたい。皆を守る力を付けて、あいつをこの世界から地上に戻し、ダークネスクイーンを消し去る! それが、今の私達の目標よ!」
「しずかお姉ちゃん……かっこよかったよ!」
「ウフ。ありがとう。良かったわ。これでもう安心ね」
と、彼女が言うと、豊が、
「安心じゃない。余計にキケンだ。今の技は低級レベルの奴には効きそうだが、かなりの高等な術の使い手なら、すぐにでもはじき返してしまう。まずはそれをなんとかいしなかきゃだな」
「どうすれば良いの?」
「まずは魔法力のアップと、魔法を覚えなきゃだな。理沙は無理でもイルミに相談した方が良いだろう。イルミは君達より歳は下だが、魔法にかけては、天才的な知恵を持ってる。まずはその子に相談してみよう」
「あ、はい。あ、あの、この子の名前は?」
「あ~そうか。名前がないと、やっぱり不自然だかららな」
と言っていると、ようやくその子が口を開いた。
「なまえ?」
「そう。あなたのお名前。皆で考えて、決めなくちゃ」
「そうだね。う~ンどんな名前が良いかな~……」
と、皆が必死に考えていると、
「ジェントルスツロンはダメか?」
「え?」
ラマースの言葉に、皆はわけが分からなかったが、出木杉がすぐに理解した。
「ジェントルは優しい。スツロンは強いって意味だよ」
「つまり、優しくて強い子って事か」
「う~んでも、呼びにくそうだしな~」
と、皆が困っていると、結局その名前は却下され、祐也(ゆうや)
と言う名前になり、彼は新しい名前を貰えて喜んでいた。
そして、その日はもう遅い為、皆はその村の宿屋に近い場所にで休む事になり、彼は寝る前にトイレを済ませてベッドにはいるが、まだ怖いのか、しずかの隣に入ろうとするのを豊が止めかれは男同士で寝る事になった。
一応彼の分は有ったのでなんとかなるが、スネ夫はまだ檻に入れられ、何時殺されるかもしれない様な状況に立たされていた。
四次元トイレをセットしておき、トイレの事はナントカなったが、スネ夫はもう、全世界で指名手配され、下に入れられている為、見つかりはしないが、彼は皆を呪った。
どうして自分だけが置いて行かれるのかが、分からなかったがのだ。
彼はまだ、理解しようとしていなかった。
彼からすれば、のび太に対してやった事は正しい事だと思い込んでいたのだ。
今までずっとそうしてきて、罪の意識が無くなっていたのだ。
「誰か、誰かいませんか? 誰か……誰か~~~~~~!!!」
と、大声で叫ぶと、ダークネスクイーンがやって来た。
「あ~ら。まさか始末の対象から、読んでくださるなんて、とんだおバカさんね~。もう誰も助けてくれなくてよ。助けてくれるとしたら、死神ぐらいかしら。でも、一応言っておくは。もう、あなたはこちらの世界でも邪魔者。どうする? この世界で死ぬか、それとも奴隷になるか。このどちらかよ? ウフフ。さあ、どうするの?」
「ぼぼ僕を……げげ、幻想世界に行かせて下さい。あい、あいつ等はそこへ行きました。倒したいんでしょ? だったらまず、こんな事はヤメテ、僕はをここから出した方が良いですよ? あいつ等の事なら、なんでも知ってます。だから……」
「バババババ」
「ギャ~~~~~~~~~!!!」
と、スネ夫は電撃を喰らわされて、気絶してしまった。
「明日、お前を裁判にかける」
とだけ言って、居なくなった。
もう、地上世界の多くは幻想世界とほぼ限りなくなり、あちこちにユニコーンやスレイプニール等の幻想生物で溢れ、空を見ると、ペガサスが飛んでいた。
しかもドラゴンがたくさん飛んでいる。
これを待ちわびたかの様に、美術部の皆は、絵を描き始める。
こんなチャンスなんて、普通はないからだ。
そしてユニコーンももちろん描く対象になり、皆はホントに楽しそうになっており、美術部や、芸術家にとっては、超ラッキーだった。
一方のスネ夫は、もう死にかけていた。
「ひひ、酷いよ皆。僕を置いて行くなんて……もう、涙もだない。誰か、ここから出して…‥」
と、かすれた声で言っても、もう誰も助けてはくれなかった。
夜が来て、朝が来る。これを繰り返して見ていると、ついに裁判の時が来た。
彼は望んだ。
死刑になる事を……