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ドラえもん+オリジナル (あらすじ)
作者: 破壊神  (総ページ数: 26ページ)
関連タグ: 2次創作 ドラえもん+オリジナル 野比夫妻が空気 怒りと憎しみ ダークネスクイーン 砕かれた日常 
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10~ 20~

*3*

 隠れて見ていた皆はビックリだった。
「う、うそ。どうなてってるの!?」
「てか、これじゃあ出ていけないわ」
と、女の子達が困っていると、しずかは勇気を振り絞って飛び出して言った。
「のび太さん! お願い。こんな事はもうやめて! これはドラちゃんの道具じゃないんでしょ? それにその体はどうしたの? 何が有ったかキチンと説明して!」
「ほう。まさか、憎しみの対象者本体がここに来るとはな。消えろ!」
と、しずかは思いっきり吹っ飛ばされ、反対側の金網にぶつかって止まった。
「ちょ、ちょっとあれ、ヤバくない?」
「と、とにかくこの事を先生に知らせなきゃ!」
と、入口に行こうとすると、なんとそれが開かなくなっていた。
「ちょ、ちょっと何よコレ! 開かない! というかノブが動かないわ!」
「なんですって!?」
と言っていると、すぐ側に彼がいた。
「ほ~命知らずがまだいたか」
「ちょちょ、ちょっと! わ、私達は、たたのび太君に、これ以上付きまとわないでって 言わせようとしただけよ。屋上にいるからって」
「あ、アンタのび太なんでしょ!?」
「フッ! 愚かしい。僕はたった今、新たなる名を手にした。もう、のび太という名で呼ぶな!! 今回は見逃してやるが、次にのび太と言ったら、本気で行くぞ! 良いな!?」
「は、はい!」
と、2人は転がる様に逃げて行った。

しずかを置いて……

そして、しずかは完全に気を失っており、彼は、しずかに対する憎しみを募らせていた。
「よくも今までないがしろにして来たな。僕の事を仕方なく見ていたな。そのお前のボランティア精神を、この場で消し去ってやる!」
と、彼の手に、真っ黒な暗黒エネルギーの詰まった剣で、しずかを刺そうとしたその時、
「やめろ! しずかちゃんは関係ないし、よく遊んでいたじゃないか! なんでそのしずかちゃんまで殺そうとするんだ!?」
と言ったのは、なんと出木杉だった。
「フン! お前には関係……」
「あるよ! のび太君の事で、よく相談してたもん! のび太君は成績では誰よりも低いけど、優しさだけは誰にも負けないって言ったはずだ。君にもまだ、その心が残っているはずだよ! 思い出すんだ! 優しさは弱さでも捨てるべき物でもない。逆なんだ!! お願いだよ! 元に戻って……」
「ゴチャゴチャウルサイ!!」
と、彼は出木杉を吹っ飛ばした。
「優しさは弱さじゃないだと? 優しさと言う感情など、今の僕には要らない物だ。優しさが何になる? 幾度良い事しても誰も褒めてくれない。そればかりかいじめの的にされてきた! もう優しさなど、僕……いや、俺には関係ない! うおおおおおおおおおお!!!」

と、彼はマイナスパワーを空に向かって放つと、かなり大事となり、学校にいた皆が逃げようとしていた。

だが、門は固く閉ざされ、逃げる事をできなくされた。
「フフフフフフフフ。逃がさない。お前達等、赦す事は、出来ない!!」
と彼は黒い稲妻で皆を苦しめ、傷つける」
そして、しずかの方は、ようやく目を開けるが、ダメージが酷すぎて、動けなかった。
「助けて……誰か……ドラちゃん……」
と、彼女がふと下を見ると、今度は全く関係のない生徒達が倒れていた。
「まさか、またのび太さんが? どうして? あんなに優しいのび太さんが、どうしてこんな事を?」
と、思っていると、ジャイアンとスネ夫が来た。
「しずかちゃん。大丈夫?」
「スネ夫さん。どうしてここへ?」
「のび太が下で集中してるから、今なら助けられるんじゃと思って来てみたんだ。さあ、ここを出て、警察を呼ぼう。ね」
と、スネ夫はしずかを助け、ジャイアンは出木杉を助けるが、頭から血を流していたので、親に持たされたスマホで救急車を呼んだ。

そして、彼はのび太の名を完全に捨て去り、新たな名を名乗る事にした。エインガーヘイトレイド(怒りと憎しみ)という意味で、この名前にしたのだ。

今の彼には、もう、以前の様な優しさは欠片もなく、全ての物を破壊する事しか考えておらず、全ての小学校に自分の憎しみをぶちまけ、全ての生徒の、その心だけで操れる様にしたのだ。

政府もようやく重い腰をあげ、その者に対して、攻撃の決定が下された。

そんな時、来ていたジャイアン、スネ夫、しずかの3人は手当を受けて、官邸に招かれ、一体どういう事なのか聞く事にした。

だが、しずかは言わなかった。
と言うより、言えなかった。
まさか自分達の行いのせいで、のび太があんな風になってしまったのだが認めたくなかった。
「では、まず、そちらのジャイアンから聞くが、君はよく、彼をいじめていたそうだね。無事だった少年達から聞いたよ。その他色々と聞いてるが、今はのび太というその少年に対して聞きたい」
「だ、だってのび太が悪いんだ! スポーツ勉強が全てがダメで、いっつも野球はあいつのせいで負けっ放しで、ホントに迷惑していました。あんな奴、とっと消えれば良いのにと、皆思ってますよ。ほかの子に聞いてくれればすぐにわかりますよ!」
「そうそう。勉強スポーツ芸術関係全てダメで褒められる事など1つも……」
「ヤメテ! もうやめてよ!! あの子をあんなにしたのは、私達なのよ! だから、私達がちゃんとすれば、きっと彼は元に戻るわ! でも、彼はまるで、何かに操られています。それだけは確かです! お願いです! 酷い事はしないでください!」
と必死に訴えるが、既に遅すぎた。

もう、彼に対しては攻撃命令が下りており、裁判まで 開かれる等して、酷い事になっていた。そして、都内にある小学校でも同等の事件が起き、全ての生徒が攻撃を受け、ドンドンマイナスパワーが増していくたびに、暗黒のパワーが強くなっていく
そんなおり、1人の学者が言った。
「あの子供を元に戻すには、こことは違うもう1つの世界。すなわち、幻想世界へ入り、彼等の知恵を借りるしかないのだが、奴等は警戒心が強い。はたいてOKをだしてくれるかどうかじゃが……」
「どうにかして、ゲートを開ける事は出来ないんですか?」
と、しずかが必死になって学者に聞くが、彼が考えていると、
「た、大変です。野比夫妻が裁判に!」
「なんですって!?」
「こちら回せ」
と、その映像では、野比夫妻の離婚をめぐる裁判で、やはり、今回のテストの点数の悪さが焦点となり、どっちもが怒鳴り合い、どちらも引き取るのはいやだ! 施設に入れると金がかかるなどと言い出し、はて、どちらの子でもないとまで言い出した。

このあまりにも勝手な言葉ばかりに、裁判長が、怒鳴った。
「いい加減にしろ!! その子の事を考えた事が有りますか? 絵を教えるとか勉強を見てあげるとかしましたか?」
と、裁判長が言うと、2人はやはり、
「冗談じゃないわ! 学校の勉強は自分で進んでする物でしょ? なんで家の事で忙しいのに、勉強まで見なくちゃいけないんですか!?」
「こっちも会社が忙しいんだ!」
すると、玉子はそこへ突っ込んできた。
「休みの日に、ゴルフばっかり行ってるのは誰よ! アンタじゃない! 勉強も教えない絵も教えない! こんな奴とはもう関わり会いたく有りませんわ! フン!」
こっちでってあんなゴミクズ! 育てる気はないな! フン」
と、言われ、のび太は行方不明となっていたのに対し2人は、
「あ~らそうなの~あ~良かった~そのまま本当に死んでくれればいいのよ~……」
というあまりの言いように市長がテレビを消した。

つまり、2人のどちらからも愛されず、歪んだまま成長して来た事が明るみになり、結局のび太はいない事で、失踪事件として捜査する事になり、2人は、あまりの言い様に、裁判長は怒るが、玉子は納得せず、結局のび助が130万円の慰謝料を払う事で、ようやく玉子はニヤリと笑った。

そして、裁判所を出ると、玉子は鞄を振り回し、のび助も鞄を振り回してマスコミを叩いたりして、逃げ、結局この事件はうやむやになって終わってしまっていた。
「酷い……これじゃ、のび太さんがあんなになってもおかしくないわ……本当になんにも知らなかったなんで、そんな家庭だったなんて全然知らなかった。だからドラちゃんの力が必要だったのよ。あの時、何故勉強しないといけないのかとかにちゃんと親が見てくれていれば、のび太さんもちゃんとなったはずなのに、酷いわ!」

と、しずかが怒っているが、スネ夫は、
「でもさ~本当にそれだけなのかな~。まず、スポーツまるでダメ勉強もダメで、本当にあいつって存在価値って有ったかな~」
「そうだよな~あいつが、入れて入れてっていうからチームに入れてやったのに、あいつが来てから巻きまくりだぜ」
「そうそう。SNSでも叩かれてたもんな~のび太……」
「! スネ夫さん!」
と、しずかが言うと、彼は何も気づいていないような顔をしていた。
「なにしずか……」
「バシ!」
「痛て!」
と、突然しずかに叩かれ、スネ夫は赤くなった頬を見る。
「どうしてSNSで叩かれてるのを知っているの? それ、個人情報よね? どうしてそんな事が言えるの? アンタに!」
「い、イテテテテ。べ、別に大した事じゃないよ。い、今はネットは進化しているんだよ? 何処にでもそ、そういう個人情報が転がってるんだよ?」
「だから?」
「だだ、だから、僕がその情報を拾ってもおかしく……」
「ドカ!」
「痛て! 何すんだよジャイアンまで!」
「うるせえ!! 今回のテストの事、ネットって所に流したの、全部お前だろ!?」
それを聞いた係の者の側に、有る刑事が耳打ちした。
「骨川スネ夫! 君のパソコンを、警視庁のハイテク対策センターで調べさせて貰ったよ」
「え~!? ひ、酷いよ僕の断りもなしに、職権乱用じゃないか!」
「君には個人情報保護法に 違反している」
「じょじょじょ冗談じゃないよ! そ、それになんだ! 僕達は裁けないんだぞ! 少年法って言っても僕はまだ11歳だもね!」
「ほ~そう来たか。でも、親は君の事をどうするだろうね~この場合は。君の家にも、もう連絡してある。まもなくここにつくだろうね!」
これを聞いたスネ夫は言った。
「ひ、卑怯者! 親を出す何て酷すぎる。第一僕は何にもしてないんだぞ! それなのに、どうして何の関係もないママを出してくるんだ!? ママは関係ない!」
「パアン!」
とまた張り手がスネ夫に決まった。
「い、痛て、なにするんだ!」
「君には教育が必要だな。施設の方に来てもらおう!」

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