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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 13ページ)
関連タグ: メイドウィン逃走中SEASON3 オリジナルゲーム カメラを止めるな 出演中 MM○○中
*11*
たくっちスノーは必死に否定するが、スレッタは聞く耳を持たない。
スレッタはアクセルを踏み込んで加速すると、パルスザガの腹部目掛けて突っ込んだ。
「ええいもういい!台本通りに爆弾用意したからそれをぶつければ終わる!」
「え、流石によその会社のガンダムを特攻させるのはまずくないです!?」
「いえ、あの……戦闘機と違ってエアリアルには手がありますので……」
「………」
こうしてたくっちスノーから爆弾を受け取っスレッタはガンダム・エアリアルを操作し、パルスザガに接近した。
スレッタは操縦席から上半身を出すと、爆弾を抱えながらパルスザガに向けて飛んでいく。
パルスザガはそれを感知し、大きな口を開けてスレッタを飲み込もうとする。
だがスレッタは素早く避け、爆弾をパルスザガの口に投げ込み、爆発させた。
遂にパルスザガは倒れた、ちなみにこの時操作してる人はちゃんと避難してるのでご安心を。
スタッフロールが流れ始めた、ちょうど終わりの時間が来たらしい。
「あっあっ、ちょっと、お話終わっちゃいますよこれからどうすればいいんですか!?」
「どうすればいいんですかじゃないよ!完全に話破綻してるのに!」
「えぇ~……」
「というか水星ちゃん……もう君ヒロイン向いてないよ!!」
「えーーー!!?」
たくっちスノーは頭を抱えると、深い溜息を吐いた。
………
「はい、お疲れ様〜!これで出演中は終了よ!」
「今回はリハーサルだからこれでおしまいだけど、本番は誰が1番目立ってたか、活躍してたかで採点するわよ〜」
セットからクロノス社に戻り、一同は30分の苦労から解放され、椅子に着く。
「じゃ、せめて反省点とか振り返りくらいはしとくか、いつも通り」
「さて、今回の大怪獣パルスザガですけど……どう思います?」
「今までよりはマシだけど案の定、話滅茶苦茶になったな……台本通りじゃなかったし」
「先に聞いとくがゲームマスター、俺が演じる前にパルスザガが現れたのはわざとか?」
「もちろん!アドリブあってこそのリアリティよ」
「リアリティもクソもない結果になったけどな!」
「私なんて想定外が多すぎて台詞ほとんど飛んでました」
「いーのいーのフィーネ!お前が正しい反応だから!」
「妹に甘いぞー!」
「やかましーわカノ君!君だけ普通にいつも通り演技しやがって!」
「こういう時ふざけないなんて……」
「もっと出番多けりゃなー、カノは別にレギュラーじゃないし」
「レギュラーといえば、スレッタさんがヒロイン通り越したことしてたし」
「まぁ、この題材で言えばヒーローは要らなかったかもな、今回は俺も配役を間違えた」
「普通はガンダムも要らないんだよ!」
「………しかもおたくの弟子、全然演技どころかカメラにも写んなかったんですけど」
「あれに見られたらいけないのかと………」
「あーあーうんライチもしょうがねーよ!次から気をつけてくれればいいからさ」
「弟子にも甘いぞー!」
「そろそろ東京湾の地下深くに詰めるぞカノ君ー!」
「………というか、それより問題なのは!」
「てめっ!!このナレーター!!全く仕事してねぇじゃねぇか!!」
「………ああ、その件か?」
「そもそも怪獣映画にナレーションなどいらないだろう、ほら、俺の台本も実は白紙のままだ」
「何も喋らないという演技を完遂したぞ」
「こ、こいつ………自分一人だけ楽しやがった!」
かくして、出演中のリハーサルは終わった。
これ以降新ゲームとして出演中が実際にクロノス社とデザイアグランプリによって放映されたのかは…………まだ、話さない。
2023年エイプリル企画 END