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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 44ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON2 逃走中 魔石商編 MM○○中
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96:45
カーム
「…………はっ!!」
カームは気が付くと寂れた倉庫の中で手足を縛られていた
レオン
「おー、意外と早く気が付いたか」
カーム
「レオン………何してやがる!!」
レオン
「正直俺も驚いてるんだよ、この世界ちょっと寂れた店でも普通に睡眠薬が売られてるんだよ、犯罪大国か?」
レオン
「俺が持ち出したものじゃないし、ここで売ってたんだし、なんならレシート見るか?」
カーム
「何がしたい!?」
レオン
「何がしたいって………決まってるだろ」
レオン
「1億だよ、1億!お前でも分かるだろ?これだけあれば、俺たちは孤児院で暮らすことも無くなるし、一生貴族みたいな生活出来るんだぞ!?」
レオン
「だから俺はアンジェを確実に残す、どんな手を使ってでもな」
カーム
「てめぇ………今度ばかりはただじゃおかねぇぞ………」
レオン
「だからカーム、お前を利用することにした」
カーム
「何?」
レオン
「ほら、貸してやるから見てみろよ」
レオンは倉庫に立ててあった大きな鏡をカームの前に立てる………そこにカームの姿はなかった、あるのは………金髪で赤いドレスを着た……あの街の人間達のようなアンジェに似た何か。
カーム
「なんだよ、これ…………」
レオン
「はっはははは!俺もびっくりだよ!お前に女装の才能があったなんてな!」
レオン
「それも全部店で売ってたものだ、少なくとも街の奴らよりはそっくりに見えるな」
レオン
「ま、奴らを欺くには充分だ」
カーム
「欺く!?」
レオン
「ちょっと細工をしてそのカツラと服は外れないようにしておいた」
レオン
「これで1億を手に入れるチャンスが多くなった!あともう1人くらいやっておくか………あばよ、カーム!」
レオン
「1億手に入れたら、1万ぽっちはお前にも分けてやるよ!」
カーム
「レオン…………せめてこの縄をほどけ!!」
レオンはカームの叫びにも気にとめず散らばったアンジェの衣装、ストロベリーブロンドのウィッグ、そして赤いカラコンを拾い上げて袋に詰め、カームの元から去っていく
カーム
「くそっ………早くこの事を知らせねぇと」
カーム
「………ここに【マール】でもいればな」
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マール
「…………レオン・エストマンはどこだ」