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すとぷりとからぴちが逃走中の呪いにかかったらしい。
作者: 清原優桜華  (総ページ数: 17ページ)
関連タグ: すとぷり からぴち いれいす シェアハウス 逃走中 
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10~

*6*

数日後
たっつん視点
たっつん みんなーーーー!俺これからコンビニ行くけど何か買ってきてほしい物あるーーー?


しーーーーーーーーーーーーん

たっつん ないっぽい、かな?

ななもり あ、いってらしゃーい!

なーさんの不倫暴露事件から数日が経った。シェアハウス内の空気はもう最悪で、なーさん賛成派と反対派におおきな壁ができてしまっていた。

コンビニで買い物を終えた後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コンビニの人 ありがとうございましたー
たっつん はぁ…
これからあの重ぐるしすぎる空気の家に帰ると思うと、大したものは買っていないはずなのにコンビニ袋がすごく重く感じた。

スマホ ヴーーー
たっつん ん?何や?
開いたスマホの画面を見て、考えるより先に走っていた。


LINEの「すとぴち(18)」というグループ。トーク画面には、「こんなリーダーでごめん。でも、楽しかった。」というなーさんのメッセージが表示されていた。


たっつん はぁはぁ、はぁ、はぁ、
シェアハウスが見えてきた。そして、シェアハウスのある通りの奥に、見慣れた後ろ姿があった。

たっつん なーさん!

大声で、叫ぶ。ただ、あの後ろ姿に届くように。
ゆっくりと振り返った後ろ姿は、小さく手をふった。
そこにあったのは、バス停。その手には、スーツケースがあった。

息が苦しい。でも、止まるわけにはいかなかった。遠くに、バスがみえてきた。
俺がバス停についたのと、バスがバス停についたのはほぼ同時だった。
プシュー、という音とともに、乗り込もうとしたなーさんの手をつかむ。
たっつん 頼むから、行くな!

ななもり …ごめん。


その言葉と同時に、俺の手を払いのけるとなーさんはバスに乗り込んだ。プシュー、という音と同時に、バスが走り去っていく。
バス停には、ただ俺だけが、取り残されていた。


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