コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- センセイ×セイト
- 日時: 2017/01/15 21:27
- 名前: 鐶 ◆u8YacDeZBU (ID: zT2VMAiJ)
はじめまして。
鐶と申します。
未熟者ですがら暖かく見守ってやって下さい。
プロローグ>>1〇登場人物>>2
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第5話>>9◎第6話>>10◎第7話>>11
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- Re: センセイ×セイト ( No.7 )
- 日時: 2017/01/07 00:27
- 名前: ましゅ ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
鐶さん、こんばんは!
私の小説にコメント有り難うございました('-'*)
表現が細かくてすごく分かりやすくて…とても面白いです!
なおかつ読みやすいと思います!!(上から目線と感じたら申し訳ありません
更新頑張ってくださいー*
風間先生と倉西環さんの関係がこれからどうなるのか…すごく楽しみです♪
- Re: センセイ×セイト ( No.8 )
- 日時: 2017/01/07 04:23
- 名前: 鐶 ◆u8YacDeZBU (ID: qToThS8B)
ましゅ様
わざわざコメントありがとうございます!
まだまだ未熟者ですが
これからも頑張って行きます!
- Re: センセイ×セイト ( No.9 )
- 日時: 2017/01/07 04:24
- 名前: 鐶 ◆u8YacDeZBU (ID: qToThS8B)
第5話
時間が過ぎていく。
私達はまたキャンパスに向いあう。
チラッと風間先生を横目で盗み見ると
何故かこちらを横目で見ている風間先生と
バチッと目が合う。
私は肩を震わせ顔を背けた。
「よし。今日は終了〜」
鉛筆を投げるように筆箱に投げ入れ
椅子から立ち上がり背伸びした。
私も鉛筆を筆箱に収め椅子から立ち上がる
「いつの間にか暗くなましたね。外」
私は鞄の置いてある机に向い
携帯を確認する。
ドスッと頭に重みを感じるのが分かった。
「彼氏か〜」
ニヤニヤしながら携帯を見つめる。
私は「違うし」と言いながら
風間先生の顎を押しのけ肩に鞄を持ち
ドアに向かって歩いた。
「サヨナラ風間先生」
振り向き一礼をする。
ヒラヒラと手を振りながら
風間先生は白衣を脱ぐ。
校門に向かって歩いていると
「倉西〜」
4階の美術室から声がする。
私は振り向き見上げた。
ニカッと歯を見せ笑う風間先生がいる。
「気をつけて帰れよ〜」
私は小さく手を振り返し
校門にまた向きを変える。
「環〜お疲れ〜」
校門には実咲と宏樹がいた。
私は2人と合流する。
フッと振り返ってみたがもう美術室には
風間先生の姿は見当たらなかった。
「また明日…。」
小さく誰にも聞こえないように
私は呟くのだった。
- Re: センセイ×セイト ( No.10 )
- 日時: 2017/01/07 04:59
- 名前: 鐶 ◆u8YacDeZBU (ID: qToThS8B)
第6話
次の日、私は見てしまったのだ。
「風間…先生…」
夕日が差し込む美術室
そこに1人椅子に持たれ俯く
風間先生がいた。
静かな美術室
私は目を瞬かせた。
「泣いてるの…?」
その言葉が静かに響き渡る。
ビクッと肩を震わせる風間先生
チラッと見える顔には涙が流れている
「ど、どうしたんだ倉西?」
顔を隠し風間先生がたずねてくる。
私はただただドアの前に
立ち尽くしていた。
ハッと我に返ったように私は
頭を軽く掻きながら
「わ、忘れ物したから取りに来ただけ。」
キャンパスの近くに置いてある
筆箱を私は取りに帰ってきた。
風間先生は何も言わずそこに居た。
「先生…?」
私はゆっくりと近く。
風間先生は顔を上げようとしない。
フッと横目で外をみた。
(あ……。)
私は何かを感じた。
外には2人の教師の姿が目に入る。
「春奈、頭ぶつけるなよ?」
「えぇ。ありがとう」
助手席に座る1人の女性
山吉春奈先生
養護教諭
その隣には我が美術部顧問
植田征爾先生
美術教師
2人は最近、婚約をしたと
全校生徒の前で報告をした。
チラッと風間先生を見やる。
ずっと下を向きビクともしない。
ただキラキラと涙が光っている。
「風間先生…まさかとは思うけど」
風間先生の前にしゃがみ込み
顔を覗かした。
「山吉先生が好きだったの?」
ビクッと肩を震わせる。
私は目を小さく見開いた。
「山吉先生が好きで好きでたまらないの?」
風間先生は何も答えない。
ズキズキッと胸が軋んだ。
私は胸が痛むのが分かった。
(あ〜…そうか)
私は軽く唇を噛み締めた。
(風間先生は山吉先生が好きんだ)
キューッと締め付けられる胸
「何言ってるんだ倉西」
顔を隠したまま風間先生は
答える。震えた声で
「好きなんかじゃないって。」
必死に笑顔を作ろうとする。
私は締め付ける胸の痛みを
抑えながら風間先生を見上げ
「先生…嘘つかないで。」
私はソッと風間先生の手を優しく握る
「もう分かってるんだから
嘘なんかつかないでよ」
その言葉に子供みたいに肩を震わせ
強く手を握り返してくる
「分かってたんだ。」
ボロボロと涙を流す。
「好きになった時にはもう遅かったって
分かってたけど…抑えきれなかった。」
私は泣いている風間先生を
ただただ手を握りながら
見つめる事しかできなかった。
- Re: センセイ×セイト ( No.11 )
- 日時: 2017/01/07 05:28
- 名前: 鐶 ◆u8YacDeZBU (ID: Oh9/3OA.)
第7話
何時間が過ぎただろうか。
暗くなった美術室
私は隣に座る風間先生を見やる。
落ち着いて来たのかさっきよりは
マシになってきた。
「悪いな倉西…。」
ボソッと風間先生が呟く。
「えっ?」っと私は風間先生を見る。
スッと顔を上げ微笑む。
私の胸は何故か少し胸が高鳴る。
風間先生はスッキリしたかのように
顔をタオルでふく。
「もう大丈夫なの?」
顔を覗き込み私は訊ねる。
風間先生は私に顔を向けた。
「まさかお前に見られるとはな」
照れ笑いを浮かべながら
頭を軽く掻き目を背けたまま言う
ガタッと椅子から勢いよく立ち上がり
背伸びをする。
私もゆっくりと椅子から立ち上がる。
「風間先生。」
私は胸に手を当て見上げる。
風間先生は「んっ?」っとした表情で
見下ろしてきた。
「もう私には嘘つかないで下さいね?」
ずいっと顔を寄せ私は言う。
風間先生はまた照れ笑いを浮かべた。
私は鞄を持ちドアに向かう。
「倉西…」
名前を呼ばれ私は振り返って。
さっきとは違う表情に
私は顔を少し赤らめた。
「な、何よ…」
戸惑いながら風間先生を見る。
「お前も俺に何か隠し事してる?」
私は目を丸く見開いた。
風間先生はズボンのポケットに手を入れ
私を見つめていた。
月明かりに照らされた姿は眩しい。
私はスッと顔を下に向け唇を軽く噛む。
「してないですよ?」
何食わぬ顔して私は顔を上げた。
出来るだけバレないように笑いながら。
風間先生はまた軽く頭を掻き
「お前も俺に嘘つくなよ」
ちょっと照れくさそうに言う風間先生が
少し可愛く見えて私はクスッと
笑ってしまった。
「分かりましたよ〜」
笑顔で答え背を向ける。
「サヨナラ風間先生」
私は振り返る事なく小さく手を振り
美術室から出た。
急ぎ足で学校を出る。
少し離れた場所にある小さな公園に
私は1人立っていた。
「嘘つくなか…。」
私はハハッと笑いながら
ソッと顔に手を当てる。
「約束守れないや先生」
目から涙が流れているのが分かる。
肩を震わせ涙を抑える。
「風間先生が好き。」
消えそうな声で私は呟く
「風間先生が好きだなんて伝えらんないよ」
ボロボロと涙が次から次へと流れる
私は1人薄暗い公園で泣いた。
誰にも気づかれないように。
この気持ちが風間先生に気づかれないよう
しっかりと蓋をしようと。
私は必死に自分に唱える。
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