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失恋の木の下。シンデレラ 【参照1000超え感謝♪】
日時: 2016/07/07 19:49
名前: クラリネット (ID: 2aIbLYIF)

お久しぶりです。クラリネットです。
時間がないので人物紹介はまた次回。。。
とにかく「運命」をテーマとした恋愛ものです!

目次
プロローグ 「私の運命の人」>>02
第1話 「運命の始まり」>>03〜17
第3話 「変化」>>18〜27
第4話 「何角関係?」>>28〜

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Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照100超え感謝♪】 ( No.16 )
日時: 2015/08/24 11:55
名前: クラリネット (ID: fcas5wij)

「ええええ!?ま…待ってぇ!せっかくこんな感じで出会えたんだから…」
そろそろしつこいし、こいつやばいかもだし、いつの間にタメだし…
私はため息交じりに振り返った。
「もう、ほっといて。ただ単にここで出会っただけよ。じゃあね」
「あうっ!?つ、冷たい!ちょっと話だけでもしない?ね?僕、喋りたい!」
「…っはあ…いいわ。ただし、10分だけよ」
「わーい!」
ったく、子供じゃないんだから。

「実を言うとね、僕失恋のショックでここまで来ちゃって…」
「そう…私もそうでね…」
「え!?君もそうなの!?」
し…しまった!!!思わず言ってしまった!
こいつ…けっこう危ない!嘘つけない!
何でだろう?こいつに嘘をついたら、ダメだって本能が言っている。
焦っている私とは違い、遠藤風太郎は目をキラキラさせてこっちを見ている。
もう嫌だ…逃げたい。
「本当に僕たち、運命だね!!!」
「運命だなんて…バカバカしい」
「あうっ!?…う〜…冷たい」
遠藤風太郎はまた凹んだと思ったら、また復活して。
「この木、『失恋の木』っていう名前がいいと思う!」
いきなり何を言う!勝手に名前つけんな!
やめてあげて。そんな名前、木が可哀想でしょ!
残りの5分、私はこれ以上の災難に見舞われるのだった。

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照100超え感謝♪】 ( No.17 )
日時: 2015/08/24 11:54
名前: クラリネット (ID: fcas5wij)

「ほらほら、運命に導かれた記念として、メアド交換しない?」
やっぱこいつやばいかも!け、警察!?通報!?おまわりさん!?
どれも一緒だ!!!とにかく、通報の準備!?
「あと、お互い失恋の痛みを忘れるためにも…ね?お願い!」
またキラキラした目で、こっちを見つめてきた。
や、やめて!そんな目でこっちを見ないで!
「NO」と言えなくなっちゃったじゃない…
まあ、本当にヤバそうな奴だったら、メアド消せばいいだけだもの…
「しょうがないわね。でも、場合によってはメアド消すわよ」
「え?いいの?やった!じゃあ、僕たち友達だね!」
小学生みたい。ホント。
「そうね。私、清水美華奈。よろしく」
「僕、遠藤風太郎。『ふーたろ』って呼んで!」
遠藤風太郎改めふーたろは、スマホをいじりながら嬉しそうに話す。

「そろそろ帰るわ。じゃあねふーたろ。しつこくメール送るんじゃないわよ」
「はーい!バイバイ美華奈!」
…今日は災難だったけど、新しい友達が増えて、少し嬉しかった。

今日から始まる、ふーたろと過ごす、濃い日々が。

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照100超え感謝♪】 ( No.18 )
日時: 2015/08/26 09:52
名前: クラリネット (ID: fcas5wij)

風太郎side

僕は昨日、運命の相手に出会いました。
あ、でも、好きとかそういうのじゃなくって。
かなりクールだけど、優太と仲いいし、面白い話ができそう♪
お互い失恋した者同士、そういう話もできそうだし!
いい友達ができたな〜。
僕は、失恋のショックな気持ちと、新しい友達ができた少しハッピーな気持ちになりながら学校へ向かった。
今日はラッキーなことに、朝練がない!と、いうことで、久々にゆっくり登校。
すると、昨日なったばかりの友達の後姿が見えた。
「美華奈!おはよ〜今日は…」
「おはよう。ふーたろ。私、急いでるから」
「あ〜う!冷たい!待ってぇ!さっきまで急いでなかったくせにぃ〜!」
美華奈は深いため息をつくと、僕の頭をポカっと叩いた。
「しつこい。今思い出したのよ。じゃあねふーたろ」
そう言うと、美華奈は振り返って僕に笑いかけた。
そんな冷たい事言っといて、最低でも、僕の事嫌ってはいないみたい。
よかったぁ〜   …あ…
「梨…哀…」

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照100超え感謝♪】 ( No.19 )
日時: 2015/08/31 10:38
名前: クラリネット (ID: fcas5wij)

ど…どうしよう…どうやって接すればいいんだろ…
よ、よーし!とりあえず、昨日レンが言ったみたいに…
「梨哀!おっはよ!」
「あら、ふーたろ。おはよう」
ちょっとやりたくなかったけど、昨日の件。
「り、梨哀。昨日…おめでとう!」
心にもない事言っちゃった。
だって、レンや梨哀を悲しませたくない…
だって、僕たちはとても大事な関係だから。
僕はとにかく言い訳を探すのに必死でした。

「えーっと…『初メールです!うれしい…」
今僕は、今朝のちょっとした心の傷をいやすために、美華奈にメールを送ることにした。
早速今朝の悲しみを報告してみた。
「送信っと〜」
送信して30分すごく待って、やっと返信が来た。
僕はその時、すごくすごくすごく幸せだった気がする。

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照100超え感謝♪】 ( No.20 )
日時: 2015/09/09 11:44
名前: クラリネット (ID: nNH22Zc.)

美華奈side

『初メールです!嬉しいなあ。。。今朝、失恋の相手ちゃんに会って、少し気まずかった…
美華奈なら、この気持ち、分かってくれるよね!?しょんぼり。
お返事ください!バイバイ!』
「…来たし。ってか、ガキくさ…」
自称『失恋仲間』と名乗る怪しい奴、ふーたろから早くもメールが来た。
しっかし、ホントに小学生かと疑いたくなるほど、幼い文面。
私は呆れてため息をついたあと、「プっ」っと吹きだした。
変な奴だけど、怪しいけど、バカだけど…
嫌いではないかな。それが現時点での私の意見。
私は机の上にあるスマホを手に取り、昨日登録したばかりのメアドをタップする。
『どうも。確かに、私も優太と今後会うのは気まずいかも。
でも、幼馴染だし。今までみたいに接すればいいと思ってるけど。
あんたの場合はどうなの?』
「………………」
私はそこで終わりにしようと思ったけど、本当に打ちたい文字を打とうか悩んでいた。
私らしくない4文字。まだ、そんなに仲良くないから…
なかなか素直になれないから、優太にもあまり使わなかった言葉。
どうしよう。そんなに難しい言葉じゃないのに。
『美華奈なら、この気持ち、分かってくれるよね!?』
分かってる。だからこそ、伝えたいの。
『じゃあ、僕たち友達だね!』
『僕、遠藤風太郎』
『美華奈!おはよ〜』

私たちは、友達。今度こそ、素直にならなくちゃ。
私はスペースを3行ぐらい空けて、打った言葉。
大事な幼馴染にもなかなか言えなかった言葉。


              『がんばれ』

…といい感じに文面を作成し、ふーたろに送った直後、
私は重大なミスをしてしまった事に気付く。


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