コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 能力少女【完結しました】
- 日時: 2017/04/02 01:39
- 名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)
- ろろ と、申すものです。 
 初投稿で、まったく文がなっていません。
 そして、1部グロイ表現があります。
 あと、超能力もんで、なんかと戦ってたりします。
 それでもいい人だけ、みてください。
 なるべく続けられるように、がんばります!
 あと、誤字脱字が激しいです。
 基本、楽しんでかいでます(=ハッチャケてるのがほとんどです)
 超能力者の応募ありがとうございました。多少物語の都合上キャラが変わってしまうことがありますが、そこらへんは許してください・・・。>>63
 応募してくださった方
 ・フェンリル3325様
 ・椎名様
 ・綾香様
 ・くりぃいむぱん様 イラスト描かせていただきました!!>>59
 ・黒い月様
 ありがとうございました!
 話しかけてきてくれた人
 ・フェンリル3325様
 ・てるてる522様
 ・SINODA KEIN(ユキ)様
 ・*紗悠*様
 ・ほるた様
 ・渚キボウ様
 ・せいや様
 お知らせ?
 作者プロフィールというものが出来ていたので、そこに私のプロフィール書きました。完全にふざけて書きました。興味がある方は、見てみると面白いかもです。
 それでは、
 まあいろいろ気にせず、楽しんでみてくれたら幸いです。
 それでは、はりきってどーぞ!
 ユリ、とばっちり >>1>>2>>3>>4
 どんまい! >>6
 はじめまして >>7>>8>>10>>11>>12>>13
 『魔法の聖剣』とコラボ >>20>>21>>23
 (汚いけど、20と23には私が描いたユリと、玲のイラストあります)
 玲の心境 >>33>>37
 アジトに行くぞ! >>38>>39
 アジとでの事 >>49>>62>>69>>77>>78>>79
 ユリの過去>>82 >>83>>86>>88
 どんちゃん騒ぎ >>89 >>91>>95>>102>>104>>105>>106>>108
 始まりの時 >>109>>110>>111>>112
 君は大丈夫 >>114
 不安と後悔 >>115>>116
 繋がり >>117
 戦いの始まり >>119>>120>>121 >>123 >>125
 やっと会えた >>126 >>127
 能力少女 >>128 >>129
 取り戻したもの、生まれたもの >>130
 人物紹介 >>5>>17
 ろろのたくらみ(参照が突破したときのやつ) >>9>>40>>53>>57>>59>>66>>76>>80>>107>>113>>118
 (40に参照突破して嬉しくなったのでイラスト描いたものを載せてます。あとなんか会話してます)
 感謝!! >>87 >>92
 お知らせ >>103
 いらないかもしれないけどあとがき >>131
 番外編
 ☆HAPPY HAROWEEN☆ >>50
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- Re: 能力少女 ( No.119 )
- 日時: 2016/04/16 18:05
- 名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)
- そして、数日後……。 
 「遊園地なんていつぶりなんだろう。玲、すごいね。なんだか時代の進歩を感じる。というか人がいないね」
 ユリたちは遊園地に足を踏み入れていた。
 ユリの今日の服装は白ワンピではなかった。白のシャツにワインレッドの短パンでニーハイ、そしてその上に白いロングコートを羽織っている。靴は黒のミリタリーブーツだった。
 玲は白の無地のTシャツにジャケットを羽織り、ジーパンをはいている。靴は運動靴だ。
 因みにいつでも戦闘態勢にいは行ってもいいようにもうあの負傷しても血が出ない体になっている。
 「おお、凄いな。甘那が能力使ってるからな。対象者は一般人で絶対来ないようになってる。じゃあ、こっち行くぞ」
 しかし、今日は遊園地では遊ばない。遊ぶ者もいるが、それは主に戦闘に向かない能力を持つものだ。
 ユリは本当は遊ぶ予定だったのだが、玲が保護者ということで、遊ばないで甘那と共に別行動をすることになった。
 「遊ばないでぶらつくだけだとか……」
 ふてくされているユリを甘那が宥める。
 「まあいいじゃない。ユリちゃん。芸能人が見れるんだよ? いい事じゃん」
 甘那も同様玲と共に特殊な体になっている。青色のロングTシャツに七分丈の黒のズボンで靴は黒のスニーカーだ。
 宥められたユリは眉を八の字にする。
 「それはそうなのですが」
 ただいまの時刻は午後5時。もうすぐ日が落ちる時間だ。観覧車などのアトラクションには着々と綺麗な光が灯り始めている。とてもこれから殺し合いともいえるようなことが始まるとは思えない光景だ。
 「——もしもし、聞こえるか」
 その時、耳元につけているある機械から声が聞こえてきた。ユリを含まない2人は真剣な顔つきになり、会話を止め、耳元についている機械に小さく返事をする。
 それを確認されてからいつものテンションは皆無な男性の声が聞こえてきた。
 「垣根だ。対象者発見。やはり能力の数値はゼロに等しい。だが、完全には消えてはいない。暁と桜庭ともに監視中。場所はAジェットコースター、舞台付近だ」
 「——了解」
 「早いですね」
 機械を付けていないはずのユリが会話が終わったと同時に甘那に話しかけてきた。
 甘那がユリを見ても機械は付けてないのは一目瞭然だった。
 「おお、ユリちゃん能力でも使ったの?」
 「いえ、ただ二人同時に何か決意を決めたような顔つきになったので、話は終わったのかなと思っただけですよ」
 「なるほど。よく見てるんだね」
 「人間不信の後遺症というものですよ」
 ユリは何か遠いものを見るようにする。話してるうちにも空は光を失っていく。
 「とにかく向かうぞ」
 玲は話を中断させ、垣根から報告を受けた場所に2人の足を向かわせた。
 ***
 「お、来たね」
 ユリたちがついたときには垣根の近くに今回の保護対象となる物がいた。
 「うわ、本物だ……」
 玲が感嘆の声を漏らす。
 今回の保護対象者の名前は北条 焔という。ピンクのとても長い髪に紫の目、整った鼻、口、とても綺麗な美少女だ。歳はユリよりも2こ上の17歳。アイドルというものをやっていて、結構な人気者。
 今日この遊園地に来たのも仕事で来ていた。それを知ってここにユリたちは来たのだ。
 だが、この少女にはある面倒なものがあった。
 「やっぱりこの少女は記憶喪失なのですか?」
 甘那は少女をまじまじと見てから垣根に質問した。
 「ああ、本当みたいだよ」
 そう、記憶喪失。記憶がこの少女にはなかった。それどころか——。
 「それに、自分の過去の姿を知っている人も物もないそうだ」
 「噂通りってわけですか」
 甘那は溜息をついてから少女に話しかけた。
 「ねえ、焔ちゃんあなたってさ自分に超能力があるって知ってる?」
 「一応知っていました」
 「そうなんだ。でも記憶喪失になった時にはその能力は無くなっていたって聞いたんだけれど……」
 「はい、なかったです。でも、記憶喪失になった時に私の手の中に握られていた手紙に私の必要最低限の情報が書かれている紙があったんです」
 「なんでそれが自分のだとわかったの?」
 「それは、時代が古いかもしれないけれど、血判が押してあったのですよ。自分の手を見たら人差し指に傷がありました。ちゃんと調べてもらったら指紋も私のと一緒で」
 「なるほどね。わかったありがとう」
 一番聞いとかなければいけない事を聞き終わり、焔から視線を移した。
 「じゃあ、何も起こらないうちに帰るわよ。焔ちゃん、これから仕事は無いのよね」
 「はい。無いですよ」
 焔はかわいく微笑んだ。
 ユリはその光景を見ているとき、ずっと頭を傾げていた。何かが頭を這いずり回るようにしているのだ。自分の存在に気づけ! と言いたげに。自己主張が強い。だが、その原因がわからない。わからないのだ。
 しかしそれが直感的に過去の出来事だということだと思った。だから昔のことを思い出している。だが、解らない。
 そんな時だった。
 「あ! 見つけた! 北条焔!」
 甲高い声が聞こえてきた。
 その声を聴いたときに組織の人間全員の顔は落胆した顔つきになった。どうやら面倒事は起こってしまったようだ。
 「おお、いたいた。闇ナイス」
 そのあとに若い男の声が聞こえる。
 「おお、テレビで見たまんまだな」
 「すっごくかわいい」
 「私は付いてきてよかったのでしょうか……」
 「いいんじゃないかな?」
 言っていることは十人十色のようで、緊張感が全くない。それどころか、一部のものを除いてこれから戦うのが楽しみでうずうずしてしている。
 一方その様子を見て組織の人間はとても嫌そうな顔をしていた。
 「マジかよ」
 「おい、これは戦闘態勢に入った方がいいのか」
 「そうだな、入った方がいいと思うぞ。まあ、俺様にとってはk」
 「玲君、ユリちゃんを護衛して! 甘那ちゃんは焔ちゃんを!」
 「わかりました」
 「承知しました」
 望まない戦いに今火が付いた。
- Re: 能力少女 ( No.120 )
- 日時: 2016/04/20 20:15
- 名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)
- 「ねえ、私の相手は誰がしてくれるの? あ、あああああああああああああああ!!」 
 すると、闇はいきなり大声を出した。
 「な、なんだ!?」
 玲はその異様ともいえる反応に驚き、少女の視線の先を追う。そこにいたのは——
 「咲乃ユリ! 生きてた!」
 「!?」
 これにはユリは驚いた。この少女とは面識がない。初めましてだ。なのに自分の存在を知っている。ましてや、自分が生死の境目にいたことを知っているような口ぶりだった。
 ユリがよく見るとこの前、自分を玲の知り合いだと知って襲撃してきた人間がいることに気が付いた。
 「まずいな、これは」
 無意識に声が漏れる。そして、その次にあるものをユリの目は捕らえ、思考回路は止まってしまった。そのとき、
 「ユリ、行くぞ!」
 少しユリが動揺したのが分かったのか、玲はユリの手を掴んできた。
 そして、逃げようとした。が、ユリは動かなかった。玲がユリの顔を見ると見たことがないくらい顔を真っ青にしていた。
 「ねえ、玲」
 ユリの声が震えている。まるで何かに怒り、何かに怯えているみたいに。
 そして、敵のある人物に向かって指をさす。
 「あの、スーツの上に白衣を着ている奴の名前……知ってる?」
 「あ? あいつの名前は灯村城 乱舞(ひむらぎ らんぶ)あっちの組織のボスであそこにいる好戦的な少女黒咲闇、旧姓灯村城闇の父親だよ」
 「そうなんだ、ありがとう」
 ユリが失笑を漏らす。
 明らかにユリの表情が歪だ。とても歪んでいる。玲の目ではいろんな思いが爆発しているように見えた。
 そこにその男の声が来た。
 「おお! 君が咲乃ユリちゃんかい? お久しぶりだねー。4年で結構大きくなったね。やっぱり子供の時間の4年は大きいのだな! というかさ、君のお姉ちゃん一向に目が覚めないんだけれどなんでか知ってるー?」
 「隠す気はないのかよ」
 ユリの顔はいつの間にか呆れたような顔になっていた。
 玲はリナの話をなぜか思い出してしまう。
 ——スーツの上に白衣を着たいかにも真面目そうな風貌——
 ——とにかく、狂っているように私は見えました——
 彼女はそう話していた。玲は白衣の男を見る。
 「ないよ。君は相変わらず面白くないね。昔と何も変わらない。もっと変わってよ! 俺がつまらないではないか! そうだね、人間が信じられなくて、とっても根暗な子になるか、すぐ暴力を振るうことかになってほしかった!」
 乱舞は不敵な笑みを浮かべた。それに比べてユリは無表情だ。なにも顔からは思っていることは解らないことは両者ともに同じことだった。
 「私は変わったよ。そして、どうやら私はここには来てはいけなかったようだねー。あー。めんどくさい」
 「ユリ、それってどうい——!?」
 その時に組織の誰にも予想はしていなかったことが起きた。
 甘那の隣にいた少女が、甘那を斬り、ユリに斬りかかってきたのだ。その少女の手には日本刀に似た剣が握られていた。
 「!!? 甘那! ユリ!」
 玲は今起こった出来事に戸惑いを感じながら襲われた2人の安否を確認する。
 ユリは一撃をギリギリで避けていたが、甘那は気づくのが遅く、ザックリとやられていた。あのスーツを着ていなければ、もうこの世にはいなかっただろう。
 「おお、ビンゴだ。あと、やっとわかった。頭で這いずり回ってうっとおしかったものが。あーすっきりした」
 ユリは何度も繰り返し振るってこられる剣を余裕で避けながら、焔に向かって笑みを向けた。
 「そっち側の人だったのですね」
 「ええ、そうよ」
 あっさり自分の一太刀がかわされ、そのあとやみくもに振るった剣さえも余裕でかわされてしまった焔は舌打ちをしてから少しユリから距離を取る。が、それでも戦闘態勢なのは変わらないようで、焔の身体からはユリに対する殺気が溢れ出ていた。
 その様子を見てユリは溜息をついた。
 「演技をするのならもう少し粘った方がよかったと思いますよ。アナタ芸能人なんでしょう? 訓練されているはずなのに、焦りましたか? どうせ私を殺せばあなたの記憶は取り戻せるとか言われたのでしょう。まあ、あながち間違ってないとは思うれけど……。うーん。これだとどっちが正義でどっちか悪だかわかんなくなるな」
 この状況を見て、ある人物がユリに罵声とも取れる質問を投げつけてきた。
 「おい! 貴様! どういうことだ、説明しろ!」
 「風馬さんえっと、これはなんていいましょうかね。手っ取り早く言うと焔さんは裏切り者ってことですよ。いや、これは操られているだけですね。垣根さん」
 「なんだい、ユリちゃん!」
 垣根は甘那の様子を見終わった後に、元気よくユリに返事をした。その行動の速さにユリは少し感心しながら質問する。
 「あの白衣の人って何の能力者ですか?」
 「人心掌握だよ! 身体の状態を見ることができるんだ」
 「やっぱりそうですか。ありがとうございます」
 彼女は垣根に向かって一例をする。隣にいる焔など眼中にないように。
 しかし、組織の人間は訳が分からないと言ったふうに首を傾げる。
 「? どういうこと? ユリ」
 玲はユリに尋ねる。それにユリは少しだけ曖昧に説明を始めた。
 どうやら彼女もそこまで確信は持てていないらしい。
 「催眠術じゃないかな。たぶんだけれど敵さん全員催眠術かかってるよ。結構協力のものが。人の弱みを見つけるほどかけやすいからね。隙間が生まれて。そこに砂を入れ込むようにしてやると結構がっちりとかかってくれると思うんだよ。玲も気を付けて。人心掌握をやられると玲だってあっち側に行きかねない」
 「うわ、マジかよ」
 「マジだよ。とりあえず甘那さんをどうにかしないと……ってうわっ」
 いきなり隣から来た剣をユリは声とは裏腹に余裕でかわした。全く焦りが見当たらない。それに剣を振った者、焔が舌打ちをする。
 「っち、あなたは後ろに目でもついているの? でもまあ、これからはよそ見してると危ないわよ」
 「いきなり刃物を私に向けないでくださいよ。そこまでして記憶がほしいのですか? あなたはそれで幸せになれるのですか?」
 「知ったことを……。やっぱりあなたは灯村城さんの言った通りだわ。あなたは、能力を弄んで人を甚振る悪魔だ」
 その言葉の後、焔は倒れた。
 
- Re: 能力少女 ( No.121 )
- 日時: 2016/05/27 22:42
- 名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)
- 「あ、ごっめーん。頭が滑ったー」 
 「え、ユリ? お前、今何し……、あ、これダメだ。ご乱心だ」
 玲はユリがしたことに目を疑い、咎めようとしたが、諦めることにした。なぜならばとっても笑顔なのだ。ユリは。
 ユリが気持ち悪いほどの綺麗な笑みを浮かべている時は、とてもではないほど怒っている時だけだ。これはいきなりユリの頭から頭突きが発生したことも納得できた。
 「え? 私がなんだって? 能力を使って人間を弄ぶ悪魔? なにそれ、ひっどいなー。私そんなことしたことないのにー。しかもお前自ら望んでやったことに後悔しちゃっているとかもうおかしくておかしくて。笑うこともできやしねえよ。垣根さん、すみません。能力使っちゃいました」
 いきなり真顔になったかと思ったら、ユリは垣根に頭を下げた。
 それに垣根は目を点にさせる。
 「え? いつ?」
 「頭突きをしたときに。そんなに記憶を戻してほしかったら戻してやるよ的なテンションで。焔さんに昔の自分が使った能力を解除させました。使った時はあれです。リナの話で出てきたでしょう? リナが私の中に入った時の話。結構ザックリでしたけれど。あれはしょうがないのですよ、私が記憶にふたをしたんですもん、北条焔に関する記憶全部に。北条焔に関するものすべて。彼女が望んだんです。自分だけが助かるために、あの時能力者だった人は全部狩られましたもんね、灯村城さん?」
 ユリは敵意たっぷりに焔と乱舞を見る。視線を向けられた乱舞は懐かしそうに、楽しそうに笑い出した。
 「おお! 懐かしいね! あの時は本当収穫が大きかった。君の両親も確か殺したんだっけ、そこで! あの悲痛な顔は綺麗だったな」
 「ああ、残念、あの人達なら生きてますよー。楽しそうに幸せそうに生きておられます」
 「は?」
 灯村城は笑みを消す。が、ユリはそれには動じなかった。どうでもいいことだった。
 「息があったんですよ、だから完全には死んでいなかった。なので……“私が怪我を治して”、一命をとりとめましたよ。バカですよね、あなた。ろくに死人の状況を確認しないで去って行くとか。まあ、私の両親以外はみんなみんな天国に召されていましたが、それでも私の両親は今は海外で楽しく暮らしていますよ、それに……」
 「ヘル・ブラスト!」
 そんなとき、ある一筋の黒い光が遊園地に差し込んできた。一気にあたりは暗くなる。そして、その地面には倒れているユリ——はいなかった。
 「ねえ、ねえ、聞いたユリさん、あのひと技名を叫んで黒い雷を出しましたよ」
 「ええ、玲さん聞きましたとも。それにしても技名を叫ぶとか、どこの戦闘漫画なんでしょうかね」
 その代わり、笑いを堪え、とてもうざい顔で黒い雷を落した黒咲闇を見ている二人が佇んでいた。
 「——な!? なぜかわされた!? というかその言動止めろ! うざい、腹立つ!」
 しかし、闇に対する中傷はやまない。それどころか、勢いを増していく。
 「にしても玲さん、あの子見た感じだと自分が偉いとかそんな感じの雰囲気を醸し出していますよ。あ、もしかして親の成り上がりとか?」
 「ああ、そんな感じでしょうねえ。親が偉いから自分も偉いとか勘違いしちゃっている痛い子」
 「こら、玲さん。本人の目の前ですよ、そんなこと言ってはいけません」
 「でも、面白くて……ぶふぉ!」
 「お、お前らあああああああああああああああああああああ!!」
 闇は怒り狂う。どうやら気に障るところがあったようだ。それでも玲とユリは余裕綽々で笑っている。
 そんな二人の行動を見て、誠仁は微笑む。
 「玲君とユリちゃんは元気だねえ」
 「おお、さすが俺が見定めた奴だな! 余裕綽々過ぎる!」
 「……風馬いつ見定めたの、ユリちゃんには言葉で負けただけなのに」
 「時也、お前それ言うなよ!」
 「いつもの仕返しだ」
 そんな自分たちの舐められっぷりに、七草は溜息を出す。
 「……どいつもこいつも、うっとうしいね、ロイ」
 「だな、俺らで何か仕掛けるか? 拳銃とか持ってきてる?」
 「ああ、持ってる。じゃあ、俺が存在消すから、それで好き放題撃って」
 「あ、私も交じっていい?」
 決行しようとしたときに、絵梨が話題に入ってきた。それにぶっきらぼうに七草が返事を返す。
 「いいですよ、絵梨さんは単体でも強いので好き勝手やってください」
 「やった」
 そうして、しびれを切らした物が対戦姿勢に入って行き、銃声が一面に響き渡った。
- Re: 能力少女 ( No.122 )
- 日時: 2016/06/02 17:11
- 名前: ろろ (ID: 0bGerSqz)
- お久しぶりです 
 最近やることが多くて更新できないろろさんです。ほんと申し訳ない。テストやら検定やら小説の応募やらで書いている暇がないです。
 なので、7月頃から更新再開になると思われます。早くて6月の最後の週辺り。辛……。
 そ、そして、あの参照が2600越えていました! 感謝なのです!! こんな亀更新でろくに文がなっていない小説がこんなに読んでもらってよろしいのでしょうか !!ヽ(゜д゜ヽ)(ノ゜д゜)ノ!!
 できるだけ早くやることを撲滅できるように頑張ります。
 あ、あとあと! SS小説大会に結構前ですが投稿しました! 『色図鑑』という題名です。ユーザー名はもちろんろろですよ。
 時というお題はほんと難しかった、良かったら読んでくださいっ!
- Re: 能力少女 ( No.123 )
- 日時: 2016/07/23 20:34
- 名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)
- 「うわっ」 
 いきなりの銃弾に玲は体をこわばらせる。一瞬のうちに自分の身体に近づいてくる鉛の弾はそんなことに構ってくれはしない。とっさの判断でユリは玲や垣根の周りに透明な膜を張った。それにあたった弾たちはすべて下に落ちていく。
 その様子をいて一瞬安どの息を漏らした時也が叫ぶ。
 「風馬!」
 「ああ! 分かってるぞ!」
 そのあと、その鉛の弾が出ている武器たちは身は等しく壊れた。風馬がその武器の戦闘が触れるところのみの空気の密度を濃くしたことで壊れたのだ。
 「なっ」
 武器が壊されたロイは顔を歪める。ユリも驚いた。けれどそれはどちらも一瞬。また新しい武器を取り出したロイや他の者たちはまた一斉に射撃を始めた。
 そして——。
 「ヘル・ブラスト!」
 甲高いく力強い叫びがユリたちの耳に届く。すると当たりの電気はすべて途絶え、あの明るい雰囲気は闇の中に消えて行った。
 まだユリの能力も持って壊れてなく、夕方頃だからいいものの、あと少し時間がたてば不利になりかねない。
 ユリは気を静め、玲を見て、それから垣根たちを見た。玲や風馬も同じように垣根を見る。そして、全ての味方の組織のメンバーの視線が集まったことを感じた垣根は垣根は目を見開き、大声で玲たちに命令を下した。
 「いいか、やられたからにはやり返そう! けれど殺してはだめだ! めんどくさいことになる! 懲らしめる程度で! というわけで、やり方は各々に任せる。くれぐれも死なせない程度にね!あ、ユリちゃんはこっちに来て避難してねー」
 「あ、はい」
 突然の話題変更で戸惑いながらもユリは返事を返す。それを確認した垣根は右手を前に出し、叫んだ。
 「では! 反撃開始!」
 ユリはその言葉と共に自分らを覆わせていた膜を解除させ、三人は一斉に了承を意味する言葉を叫び、一斉に攻撃を始めた。まず玲が竜巻を巻き起こし場を少し混乱させる。そして風馬が場の一体の空気を濃くし、身体の自由を奪うそして、時也がしめとばかりに強化した体の部分を相手に向けて放つ。
 「うわああ。むちゃくちゃだあ」
 ユリはその攻撃の仕方を見てそう呟いていた。それに垣根が苦笑いをしながら言葉を返す。
 「それがここのやり方だからな!」
 「…………取りあえず甘那さんの傷を治しましょうか」
 血で血を洗う争いの彼方、ユリは溜息を吐きながらそう呟く。もうどうにでもなれというような表情をしていた。
 「え? できるの?」
 「できますよ、ほら」
 そうしてユリはしゃがみ込んで甘那に触れた。すると甘那のあの見るだけで痛々しい傷は無くなっていった。
 「ユリちゃん」
 「はい?」
 すると垣根はぐっと親指を立て、嬉しそうに言った。
 「何でもありだね!」
 「あ、ありがとうございます?」
 
 ユリは首を傾げながらそう礼を言った。よくわからないからか、少し疑問形になっている。そしてその礼のあと、ユリは言葉を続けた。
 「それと垣根さん、なんか油断してますね?」
 「……? それはどういう意味だい?」
 今度は垣根が首を傾げた。それを見てユリはふふっと笑う。
 「言葉通りの、そのまんまの意味です」
 「うーん、それは例えばこれから5秒後くらい後に僕たちが狙撃されることを意味しているのかな?」
 「あ、分かっているのですか。じゃあ話が早い」
 ユリは立ち上がり、垣根を見下ろす。
 垣根はそんなユリを警戒もせずに見ながら楽しそうに首を縦に振った。それを見た彼女は少し悲しそうに力強く頷いてきた彼に言い放った。
 「これから私はあなたたちの悪でも味方でもなくなりますのでよろしくお願いしますね」
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