コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 芸能人に恋したら。
- 日時: 2010/06/28 16:50
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: US0F22xv)
テレビのむこう側に行きたかった。
君に会いたかった。
君と、話したかった。
それだけだった。
それだけだった。はず……
——————芸能人に恋したら。
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.1 )
- 日時: 2010/06/28 17:05
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: US0F22xv)
今、中高生に大人気アイドル……それは、
「クラウン〜っ」
天才ともてはやされている、クラウン。
年齢、誕生日、血液型、本名一切不明の、謎のプリンス。
これは、そんなクラウンの魅力にとりこになってしまった、ひとりの女の子のお話——————
「千秋。あんたそれ、前も買ってたよ」
今日も当たり前のようにクラウングッズ持って、レジに向かおうとしていたわたしに、幼稚園時代からの親友、明美が呆れたように言った。
そんな彼女の心配をよそに、
「あ〜。いいの、いいの。保存版にするし」
笑い飛ばしたわたしに、明美が小さくため息をついたのが分かった。
「あんた、クラウンのどこがいいの?」
「え? 全部だよぉ」
さらっと答えたわたしにまたまた明美は、ため息をついた。今度はまわりに聞こえるようにはっきりと。
わたし、高倉 千秋が大量に購入しようとしているもの。
それは——————
大人気イケメン歌手・俳優のクラウンなのです。
俳優新人賞総なめの、今一番の人気歌手。オリコンチャートも6週連続1位。
「ほんっと好きだよね」
「だって、かっこいいんだもん」
さらさら流れる栗色のつややかな髪の毛。
大きくて吸い込まれそうな、黒目がちのサファイアの瞳。
180はありそうな身長。すらっと伸びた長い手足。
ちょっと華奢だけど、たくましさを感じる背中・腕。
そしてなにより、
「あの美声がたまらない〜」
もう、すべてがかっこよすぎだよぉ……
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.2 )
- 日時: 2010/06/29 21:46
- 名前: 苺 (ID: 8kpi5fdE)
来たよ^^誰だかわかるかなぁ??メッチャオモシロイね♪更新頑張って!!続き、楽しみにしてるよ^^
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.3 )
- 日時: 2010/07/12 18:06
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: nhNwt9Dt)
「ふぅん。良くわかんないけど……いいんじゃない」
明美はあきれて、声も出ないみたい。
……いいじゃない。かっこいいんだもん。
「ってかさ、千秋はクラウンのこと、“好き”なわけ?」
千秋がわかりきっているはずのことを聞いてきたから、思わず声を張り上げて笑った。
「好きに決まってるよぉ」
「ちーがーう。恋愛対象として、“好き”なの?」
ぐいっと身を寄せてわたしに問いかけた明美は、迫力満点だった。
……れ、恋愛対象?
って、クラウンとお付き合いとかいうやつ?
「いやいや。ただかっこいいってだけで……別に恋してるとかいう痛い子ではないよ」
軽く、軽く笑って受け流した。
——————わたしはこの時、
知らなかった。
クラウンに対しての、“好き”が
八王子流衣に対しての“好き”に変わるだなんてこと。
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