コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 瞳のおくに 〜コメント募集〜
- 日時: 2010/07/25 22:47
- 名前: sie (ID: Ql6I3uXy)
〜まえがき〜
初めまして!sieです。この小説は、うちのデビュー作なので、多分めっちゃ下手くそだと思う。だから皆にコメントもらったりして成長していけたらいいとおもってます!せめて一回だけでも読んでください!お願いします!
〜プロローグ〜
自分で自分がわからなくなる時とか
自分で自分を追い詰めちゃう時
そーゆー時、最後まで自分と向き合うのが大切って教えてくれた人がいた。
彼はもういないけど
うちが忘れない限り、その人は消えない。
でもその感情は、恋じゃない。
だから私は恋が出来るし、苦しくもならない。
おかげで彼は重荷にならずにいる。
それは彼の優しさで、心かもしれない。
- 〜1〜 優奈side ( No.1 )
- 日時: 2010/07/22 23:22
- 名前: sie (ID: Ql6I3uXy)
「目が綺麗だね」
救いようが無いほどにブスだったうちを救った彼の言葉。
「優奈〜。今日マック行くんだけど、優奈もどう?」
「ありがとう。でもいいや」
「え〜。みんな優奈が来たら喜ぶよ!?」
「うん、めっちゃ行きたいんだけど…。用事あるんだよね。だからごめん!!」
「解かった。また今度ね!」
「うん、また誘って!!」
「じゃ、バイバイ!」
「じゃね!」
ごめんっ!茉莉花。今日だけ勘弁してね。
だって今日は、彼の命日だから。
あれから一年が経つ。
「おばさん、こんにちは」
うちの近所のお寺には、もう彼の親戚が数人いた。
「あら優奈ちゃん!驚いたわ!!もうこんな大きくなって!制服似合ってるわね」
そう言ったおばさんの表情が一瞬暗くなったのを、うちは見逃さなかった。
やっぱ、来るべきじゃなかった!?
って今更後悔する。
でも来たんだからもう戻れない。
それに、行くって決めたのは自分なんだから。
「さ、お墓参りでしょ?案内するわ。初めてだものね〜」
「来れなくてすいません」
「いいのよ。今日来てくれて、きっと雄斗も喜んでるわ」
そう言ってる間に、うちとおばさんは目的地に着く。
「雄斗…」
今でも鮮明に思い出せる。
白くて、誰もが憧れる小顔の雄斗。
目が力強くて、鼻の綺麗な雄斗。
ねえ雄斗。
来たよ、来れたよ。
一年もかかっちゃったけど、心の準備は整った。
大切な君に、別れを告げる覚悟ができたよ。
- 〜2〜 翔太side ( No.2 )
- 日時: 2010/07/23 00:35
- 名前: sie (ID: Ql6I3uXy)
一目惚れだった。
あれは、入学してから一週間経たない頃。
クラスの女子が、プロフを持ってくるようになった。
最初は女子同士で渡しあっていて、初めて男子にプロフを渡したのが、佐々木だった。
「宇田川、これ書いて!」
そう言って佐々木は軽々と男子にプロフを渡していたんだ。小学校からの付き合いだから、宇田川と佐々木は元から仲が良かった。
それから佐々木は次々と、男子にプロフを渡していった。その頃には他の女子も男子に渡すようになっていて、でももらうのは、俺の斜め後ろの潤也みたいな格好いい奴ばっか。俺は一枚ももらうことが無かった。別に気にしなかったけど。
そんなある日。
後ろの斎藤と佐々木が喋ってる声がした。
「ねえ斎藤君、前の席の人誰?プロフ渡したいんだけど、名前解かんなくて…」
「俺の前は谷川だよ」
「ありがとー!早速渡してみる!」
聞いてると、佐々木の声はなんか変わってた。
一度聞いたら忘れなさそうな絡まるような声。
「谷川君だよね?あのさ、プロフ書いてもらいたいんだけど…いい?」
その絡まる声が、俺の名を呼んだ。
顔を上げる。
背…高っ!
しかも、顔が整ってる。
欠点の少ない顔立ちだった。
長くて黒い、綺麗な髪は下のほうがカールしていて、白い肌との相性がいい。
大きい目に長いまつ毛、濃い眉毛は形が整っている。
なんかドキドキして…。
「いいよ」
ドキドキしているのがばれないように、素っ気なく答えてプロフを受け取り、教室を飛び出すと、そこにちょうど、知り合ったばかりの涼介がいた。
「なあ涼介、俺好きな人が出来た!」
「誰?噂の佐々木って人?」
「なんで解かったの?」
「いや、その人しかお前のクラスの女子知らないし」
ー佐々木優奈。おれの初恋の人。
- 〜3〜 優奈side ( No.3 )
- 日時: 2010/07/23 19:19
- 名前: sie (ID: Ql6I3uXy)
ーお墓参りの帰り。
着信音。
お姉ちゃんだった。
「もしもし?」
「もしもし優奈?アイス買ってきてほしいんだけど」
「解かった、買ってく」
「よろしく〜」
うちは三姉妹の真ん中。
お姉ちゃんは中二で、妹は小一。
家庭の事情でうちとお姉ちゃんは、両親や妹と離れて二人暮らしをしている。
お姉ちゃんは、県内トップレベルの中学の特待生。でも親のしらないところでいろいろやってる。
中二になってすぐにできた彼氏が暴走族の総長の弟だった。それでお姉ちゃんはバイクに乗るようになったし、髪を金髪にしたりもしてる。それで学年15位なんだから凄い。
と、近くのコンビニに着く。
所持金は7000円。中学生にしては多いらしい。
自覚は無いけど…。
近くにあったハーゲンダッツを適当に詰め込んで、レジに持っていく。
それでも減らないお金は、うちに虚しさを感じさせた。
- 〜4〜 翔太side ( No.4 )
- 日時: 2010/07/23 19:38
- 名前: sie (ID: Ql6I3uXy)
佐々木に一目惚れしてから一週間、俺はずっと佐々木を観察していた。
「佐々木は金持ちらしい」
「小学校で、派手だったらしい」
そういう噂がしょっちゅう流れてくるほど有名だった佐々木には、友達がたくさんいた。
その中で特に仲が良かったのが、小学校から来た松田茉莉花と、佐々木の隣に座っている鈴木亜希菜。その鈴木って奴が何気に可愛い。小顔でスタイルもいい。
松田はどっちかというとデブ。顔もあんまりタイプじゃない。だけど異様にモテていた。
佐々木と松田は学年で特に目立つコンビだった。
そんなある日、席替えがあって、俺の前に松田が座った。
そしてもう一つ。級長の女子に連れられて、佐々木が俺のメアドを聞きに来たんだ。
「たに!メアド教えて!」
とデブで元気な級長に言われた時は、めんどいと思った。俺はデブが苦手なんだ。だけど後ろにくっついていた佐々木が
「うちもいい?」
って言ったから、俺は瞬時にケータイを取り出した。
だからその日の午後は、ずっと佐々木からのメールを待ち続けるはめになった。
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