コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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氷の中の花
日時: 2010/11/08 17:56
名前: 九龍 (ID: N7y5mtYW)

どうも初めまして、またはこんにちは。九龍です。

今回は、恋愛小説を書いてみます。ファンタジー要素ありですがね。
テーマは、異種族との恋と悲恋です。まぁ、最後にはハッピーにしようと思っていますがね。
ついでに、ジョッキング要素もありかもしれません。
そんな形でしか、僕は文が書けないので、すみません。

御注意
・僕が嫌い? 帰った方がいいですよ。
・僕の書く文が嫌い? 帰った方がよろしいかと。
・悲恋やファンタジーは苦手ですか。帰った方がよろしいかと。
・荒らし・チェーンメールはお断りです。速やかにお帰りください。


……これでも残ってくださるんですか?
できれば、本編も呼んで行ってくださると嬉しいです。


目次
第1幕≪枯れかけた花≫
>>3 >>6 >>9

第2幕≪枯れかけた花に水を与える者は≫
>>12 >>13 >>14 >>15 >>19


お客様
瑚雲様、真飛様

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Re: 氷の中の花 ( No.5 )
日時: 2010/11/01 12:59
名前: 九龍 ◆s3.rYjEZgA (ID: npqOTMbR)

瑚雲様へ

まあ、掴みがないとだめだと思ったんで、出だしがああなりました。
でも、悠佳の運命が変わればいいと思いますよ。作者的にも。
続き、今日中に書きます。

Re: 氷の中の花 ( No.6 )
日時: 2011/03/02 15:59
名前: 九龍 ◆0xLyzKjiIQ (ID: VDwmPbKC)

———なんと哀れな……。お前はとても強い。なのに、反抗もせずに、そのまま縮こまっているのか?

冷たく鋭い声が、突然頭の中に響いた。
声に驚き目を開けると、信じられない光景が目に入った。
辺り一面、氷、氷、氷。
あたりは真っ暗で、自分の近くしか見えない。
私は急いで立ち上がり、辺りを見回した。
ごつごつとした氷が辺りにそびえたっていて、中には先が鋭く、触れたら皮膚が切れてしまいそうなものもある。
長さや太さはまちまちで、小さなクレヨンのように短く太いものがあれば、細く長いものもある。
素足で立っていると、足から体が凍りそうだ。体は少しでも体温を温存するために、ぶるぶると震えている。
吐く息は白く、息を吸うと、氷のように冷たい空気が喉を通って行く。まるで氷をそのまま飲んでいるようだ。

———どうした? 寒いか?

頭の中に、また声が響いた。
私は震えながらも、頭の中に響く問いに答えず、質問を返した。

「あなたは誰? 私を元の場所に戻して」

私は震えた声でそういう。
人に反論したり、強気なことをするのは、とても怖い。学校では反論したりすると、嫌がらせをする人たちは面白がって、もっと酷い嫌がらせをする。
だから、私に正しいことを言えるほどの勇気はなくなっていた。
反論すると、何かされる。そんな風に思えてしまい、自分の言葉にも恐怖を覚えるようになった。

———ほう、あの地獄とも呼べるような世界に戻るのか。まあ、ここもあまり変わらないような場所かもしれないがな。

頭の中で、声がため息交じりでそういった。

「ねぇ、あなたは誰?」

———ルシファー。地獄の王だ。

「あなたは何処にいるの?」

———お前の目の前だ。もっと近づいてみれば、私が見えるかもしれないな。

私の問いに、声は落ちついた声で答えた。
私は一歩一歩、凍りついた地面を、何もはいていない足で歩いた。
前に進むごとに、足がナイフで突き刺されるように痛かった。足を見てみると、足の指が真っ赤になっていた。
10歩くらい歩くと、何かにぶつかった。
とても堅く、冷たい。多分、氷か何かだろう。
そう思いながら立ち止まると、信じがたい光景が目の中に飛び込んできた。

人が氷づけにされているのだ。
人が一人入れるほどの、大きくて硬そうな氷。
氷の中にいる男性は、美しい肩まである金髪に、白い肌、そして、灰色の12枚の翼が背中についている。
目の色は、目を閉じているので解らない。服は白く、柄などない。縫い目もなく、布全部がつながっていて、足首までその白い布がおおっている。

———今、お前の目の前にいるのが、私だ。

声が、そう言って続けた。

———私がお前を、地獄から救ってやろう。

Re: 氷の中の花 ( No.7 )
日時: 2010/11/01 13:42
名前: 真飛 ◆v9jt8.IUtE (ID: 7t3xTCdd)

初めましてー。

ファンタジー好きな私がやってきました。
スレタイホイホイされたとか言うのは秘密。

私は嫌われ者だ、のところでゾク、としました。面白そうな感じといいますか。
そしてルシファーを某プリンセス映画に出てくる猫と思ってしまったのは私だけではないはず…じゃなく。
ルシファーの最初の言葉が好きです。悠佳ちゃん強いんですねまあ強そうなんですけど!←

ゴタゴタ乱文で申し訳ないです。
あと少しアドバイスというか何と言うか。

[>私は親がいない。
私には、の方が良いんじゃないでしょうか。
何か違和感があるというか。

では応援してますねー^^

Re: 氷の中の花 ( No.8 )
日時: 2010/11/01 14:27
名前: 九龍 ◆0xLyzKjiIQ (ID: zQJPnDCy)

真飛様へ

初めまして。

ファンタジー方面にやっと進みましたよ、この小説。
掴み、よかったと解釈していいのですかねぇ。
ネコに地獄の魔王の名前つけた人の顔をぜひ見てみたいものです。
まあ、嫌がらせさえなければ、気が強い正義漢みたいなものです。

アドバイスありがとうございました。すぐに修正します。
応援ありがとうございます。では。

Re: 氷の中の花 ( No.9 )
日時: 2010/11/05 15:43
名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: nZ60vFmZ)

突然の言葉に、私はただ立ちつくすことしかできなかった。
義理の家族以外に、初めて差し伸べられた救いの手。
頭が全然働かない。思考が停止する。
こんなことを言われたのは初めてで、どうすればいいのかわからない。

———どうした? なぜ、なにもいわない。

ルシファーが、私にそう聞いてくる。
私は恐る恐る、目の前にある氷に手をあて、深く息を吸って、ルシファーに質問した。

「私のことを、救ってくれるの? もう、嫌がらせなんて受けなくてもいいの?」

私の声は、喜びに震えていた。
私の問いに少し間をおいて、ルシファーは優しい声で答えた。

———そう言っただろう? もう、お前は苦しまなくてもいい。私を信じてくれるか?

私は首を大きく縦に振った。
すると、氷の中でルシファーの顔が、かすかに微笑みを浮かべたように見えた。
あの地獄から私を救い出してくれるなら、悪魔に魂をささげてもいいと思った。
次の途端、ルシファーの声がはっきりと聞こえた。

「よく言ったな」

背後で声が聞こえた。
今度は頭のなかで響くような声ではなく、冷たい空気を震わせて、私の耳に入った。
後ろを向くと、氷の世界の中に、一人の少年が立っていた。
肩まである金髪に、白い肌。そして、落ちついていて、堂々とした態度。
目は澄んでいるのだが、少しだけ毒が混じっているような青だった。
背は高く、私が背伸びしても頭が並ばなかった。

「あの、あなた、誰? いつの間にここに来たの?」

私は少年にそう聞いた。
少年は小さく笑って、こう答えた。

「先ほどまでお前と話していた者、と言えば信じるか?」

少年の言葉を聞き、私は恐る恐る確認をする。

「ルシファー? あなた、ルシファーなの?」

私の質問に、ルシファーはただ頷いた。
後ろを向いて、ルシファーがいるかどうか確かめる。
ルシファーは氷の中で目を閉じているだけだ。

「……ルシファー、あなた、どうやって氷から出たの?」
「私はその氷から出てはいない。いま、お前の目の前にいる私は、私の分身だとでも思っていてくれ」

ルシファーがそう言って、私に近づいてくる。
すぅっと滑るように、凍りついた地面を歩いてくる。

「お前の名は、なんという?」

ルシファーが私の前に来て、そう聞いた。
私はゆっくりと口を開き、自分の名前を教えた。

「悠佳。笹原 悠佳」
「よろしい」

ルシファーはそう言って、私の右手をそうっと持ち上げて、薬指に唇を近付けた。
次の瞬間。一瞬だけ、薬指に痛みを感じた。
ルシファーが顔を上げると、痛みのわけがわかった。
薬指には、赤い血が浮かび上がる。
血が、凍った地面に1滴落ちた。
指を伝う血は、まるで赤い指輪のようだった。

「さて、お前はそろそろあちらの世界に帰った方がいいぞ。では、また会おう」

ルシファーがそう言って、軽く頭を下げた。


その時、ちょうど目が覚めた。
カーテンを開けると、温かい朝日が部屋に差し込む。
ベッドの近くにある勉強机に置いてある、三角の黒猫が中心に描かれている黒い目覚まし時計を見てみると、針はちょうど六時を指していた。
しかし、さっきの夢は何なんだろうと思いながら、右手を見てみる。
右手の薬指には、なにかに切らたような、小さな跡が残っていた。


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