コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 美しいものには棘がある
- 日時: 2011/02/04 19:29
- 名前: ライムtime (ID: g8t52Hd5)
クリックありがとうございます^^
こんにちは(。・ω・。)
初めましてです
今回初の小説にとさせていただきます。
「美しいものには棘がある?!」
ですw
長編は大変だと思いますが頑張りたいと思います。
登場人物
・白波 凛華(しらなみ りんか)
来夏高校の女子生徒会長。
高校3年生。
ストレートの黒髪。腰辺りまである。
外見は大和撫子のような女性。
中身は超が付く程のS。
先生達には偽の笑顔を振りまく。
・白波 拓刃(しらなみ たくは)
生徒会役員。会計を務めている。
凛華の従兄弟。
同じく高校3年生。
無口で凛華以外の人とあまり話さない。
凛華が考えてることは分かる。
そんなところが女子にモテル。
・家永 悠馬(いえなが ゆうま)
生徒会役員。書記を務めてる。
同じく高校3年生。
頭がとても良い。
いつも伊達眼鏡をかけている。
一匹狼のよう。
しかしものすごく寂しがり屋。
・及川 亮 (おいかわ りょう)
生徒会役員。副生徒会長。
高校3年生。
いつもヘラヘラ笑っている。
そのせいか人がたくさん寄ってくる。
しかし人見知りが激しい。
- Re: 美しいものには棘がある?! ( No.5 )
- 日時: 2010/12/01 20:39
- 名前: ライムtime (ID: g8t52Hd5)
「いるよね。こういう馬鹿親」
ガラガラッ
勢いよく生徒会室の扉を開いた。
その先には従兄弟の拓刃が居た。
『もう終わったの?』
静かに聞く拓刃。
見れば分かることなのに何でわざわざ聞く必要があるんだ。
「ああ」
そう言いながら私は奥にある椅子に座る。
『凛華。コーヒーでいいか?』
「ああ」
悠馬がコーヒーを淹れてくれた。
ふと視線を外に向けると、保護者達が子供の写真を撮りまくってる。
そんなに撮って楽しいか?
「ばかばかしい・・・」
『写真でしょ』
「ああ」
小さく呟いたつもりなのに拓刃に聞こえてたらしい。
コイツは私の思ってることが分かるようで怖い。
『凛華!新一年生の保護者がお前に会いたいって・・・。』
行き成りドアの方から少し息を切らした亮の声がした。
体育館から走ってきたのだろう。
「はぁ?!」
足を組みながら私は呆れた声を出した。
『いるよなーこういう馬鹿親』
悠馬が苦笑しながら言う。
「・・・分かった行くよ」
椅子から立ちながらドアの方に向かう。
『玄関の所で待ってある』
「っくそ」
少し愚痴を漏らしながら玄関まで行く。
何でこんな面倒くさいことしなければならないのか。
本当に面倒くさい。
玄関に行くと一人の保護者が立っていた。
まじ無理。
「すみません。待たせてしまって」
いちよ申し訳なさそうに謝って見せる。
『ごめんなさいね〜。仕事の途中でしたか?』
変に伸ばしながら聞く保護者。
・・・保護者って言うのは嫌だから馬鹿と呼ぶことにしよう。
「大丈夫ですよ。それで用は何でしょうか?」
営業スマイルならぬ生徒会長スマイル。
『あ。ただ挨拶と思いまして〜』
・・・それだけで呼んだのかよこの馬鹿は。
「そうですか。それでは失礼致してもよろしいでしょうか?」
『アラ?そうですか。すみませんね仕事の途中に。』
「いえ。では失礼します」
一礼してその場をすぐ去る。
あーウザイ。
貴重な酸素を無駄にしてしまった。
私は後悔しながら生徒会室にまた戻る。
誰にも聞こえないくらいの声で愚痴をこぼしながら———・・・。
- Re: 美しいものには棘がある?! ( No.6 )
- 日時: 2010/12/07 20:29
- 名前: ライムtime (ID: g8t52Hd5)
「生徒会室」
馬鹿との話しを済ませて、私は生徒会室に戻ることにした。
生徒会室ー——ー・・・。
自分のクラスでいる時間よりもこっちに居る方が長いだろう。
本当の自分を出せる場所。
本当の自分を受け入れてくれる人達が居る所。
それが本当に嬉しかった。
大和撫子とか綺麗なんて言葉はいらない。
私が欲しいのはー——ー———ー・・・。
私を分かってくれる人達
それだけなのにね・・・。
自分で思っていて少し切なくなった。
考えごとをしているといつの間にか生徒会室に着いた。
「・・・よし」
一回深呼吸をして扉を開ける。
『おつかれー』
悠馬が笑いながら言う。
『どうだった?』
亮も笑いながら尋ねてくる。
「——ー酸素を無駄にした」
『ただの馬鹿だったでしょ?』
拓刃も聞いてくる。
何で皆して聞いてくるんだ。
『凛華が生徒会長だから先生達も笑ってたよ』
亮が真似をしながら言う。
「お前全然似てねーぞ」
呆れながら言うと『やっぱ?』って聞き返しながら笑ってた。
『一年生も鼻伸ばしすぎだろ』
悠馬が苦笑しながら言う。
「あんな一年何で入学してくんだよ」
『まぁまぁそう言うなって』
悠馬がコーヒーを飲みながら言う。
『今嬉しいって思ったでしょ?』
拓刃が行き成り変なことを言いだした。
「は?」
『凛華。嬉しいって今思ったでしょ?』
拓刃が真顔で聞いてくる。
「——ーっ」
コイツは心が読めるのか?
本当に嫌な奴だな・・・。
『一年の野郎共もまた勘違いするんだろうな』
亮が切なそうな表情で言う。
『まっ。生徒会室があるから俺はいいけどね』
悠馬が伊達眼鏡を上げながら言う。
「慣れてるしな」
視線を窓に移しながら言う。
また勘違い。
絶対勘違い。
いつになったら本当の私達を分かってくれる。
嗚呼
本当に馬鹿な奴等。
- Re: 美しいものには棘がある?! ( No.7 )
- 日時: 2010/12/19 17:59
- 名前: ライムtime (ID: g8t52Hd5)
「似てない。ショボイ。」
入学式から一日たった今日。
私達生徒会は生徒会室で紅茶を飲んでた。
って・・・
「あれ?」
『どった?凛華』
悠馬が紅茶を啜りながら尋ねてきた。
『亮なら先生に捕まってる』
拓刃が静かにそう呟く。
「・・・そうか」
———コイツは何で分かるんだ。
『あ!そうそうこの前亮告られてたぜ〜』
ニヤニヤしながら喋るな悠馬。
『中水さんにでしょ?』
拓刃が本から目線をずらさずに悠馬に言う。
「アイツ亮が好きだったのか?」
『凛華って本当そういう所鈍感だよね〜』
ニヤニヤしながら言う悠馬に近くにあった本を投げる。
『昔から鈍感。』
拓刃にも本を投げたけど交わされた。
「うっせー」
足を組み直しながら呟く。
『で!話し戻るけど中水の言葉が「及川君の人懐っこい所が前から好きだったの〜」だってさ』
ケラケラと笑いながら言う悠馬。
「アイツ可愛子ぶりだからな」
未だにケラケラと笑ってる悠馬。
段々うざく感じてきた。
『その話し何でお前が知ってんだよ』
すると・・・。
悠馬の後ろには亮が立っていた。
「亮居たのか」
『今来たばっかり』
はい。そういって渡されたのはプリント?なのかこれ。
『何それ』
ようやく本から視線をずらした拓刃が聞いてくる。
「市内高校の交流?」
『さっき校長に渡されて凛華と俺等で行けだってさ』
亮がため息をつきながら言う。
『他の高校もそうするの?』
悠馬が真剣な顔になりながら聞く。
『じゃねーの?知るか』
亮は面倒くさそうにこたえる。
『主催高校ってどこ?』
拓刃が聞いてくる。
「あー・・・。遷都桜高校」
『お金持ち高校じゃねーか』
「悠馬。顔引きつってんぞ」
『だから場所がホテルになってるってわけ』
「あ。本当だ」
亮がまたため息をつく。
『日にちいつ?』
「・・・明後日」
『はあ?!』
「悠馬。声でかくてうっさい」
『「学校代表として恥じぬように頑張ってくれ」だとさ』
亮が校長の真似をしながら言う。
「亮。似てない。ショボイ」
『そこまで言うか』
明後日・・・。
——ー——遷都桜高校
ここに行って面倒くさいことになるとは誰も分からなかった。
- Re: 美しいものには棘がある?! ( No.8 )
- 日時: 2010/12/21 21:04
- 名前: ライムtime (ID: g8t52Hd5)
「いいですよ」
『来夏高校様こちらです』
そう言ってホテルの人に誘導される。
ドアを開けたら数名の人が椅子に座っていた。
『やあ。来夏高校の生徒会長。白波さんだっけ?』
一番奥の方から遷都桜高校の会長が手を上げて来る。
「はい。今日はお招きありがとうございます。えーと・・・。」
『俺は皐月廉。皐月でいいよ』
「分かりました。えっと私達は何処に座ればー——」
『こっちにどうぞ』
そう言って皐月さんは椅子を引く。
「ありがとうございます」丁寧にお礼を言って座る。
悠馬が後ろから何か言ってるが無視しておこう。
『今日は皆様来て頂きありがとうございます。』
周りの人を見ると女子の生徒会長はいなかった。
『それでは市内の高校同士、仲良くしましょう。』
そう言って一礼をした皐月さん。
私達も一礼をする。
・・・こういう堅苦しいの嫌いだ。
前にはいつの間にか皐月さんが居た。
『隣良いかな?』
「はい。どうぞ」
軽く笑いかける。
『本当に綺麗だね。学校では有名人らしいね』
「いえ。皐月さんの方が綺麗な顔立ちしてますよ」
『ふふ。ありがと』
そう言って笑いかける皐月さん。
・・・何が『ふふ。』だ!
こういうタイプは嫌いだなあー・・・。
一人で思っていると皐月さんが後ろを見た。
後ろには拓刃達が居る。
『生徒会役員は全員男なんだね』
「はい。皆しっかり働いてくれる人達です」
・・・全然働かねーけどな。
心の中で否定を繰り返す。
皐月さん———もう面倒くさい!
皐月でいいや。
皐月が段々ウザく感じてきたから追い払おうとした。
「皐月さんは他の学校の会長さん達に挨拶しに行かなくてもいいのですか?」
『ああ。もう済ませてあるよ』
ッチ。
軽く舌ウチをする。
『それとも俺と話すのは嫌だったかな?』
悪戯っぽく笑いかける皐月。
はっきり言うと胸糞嫌だ。
でも言ったら学校の評価が下がるからやめとく。
「そんな!私と話していて楽しいのかな?と思って」
『白波さんは面白いからね』
「?」
その意味が本当に分からなかった。
面白い?何がだ?
するとふいに髪の毛を触られた。
『———っ!』
後ろの拓刃達が動こうとしたから軽く睨む。
(来るなよ)
そう合図を送る。
「どうしました?皐月さん」
やっべえ顔が少し引きつってる。
『白波さんってスタイルも、顔立ちも良くて髪もこんなに綺麗じゃん?』
「いえ!そんなー——」
『性格とかも良いんだろうなあーって思って』
そう言って皐月はニヤと口元を釣り上げる。
っ!
コイツ気づいてるのか?!
「皐月さ——ー——」
『さっ!話しはこれでおしまい。また今度に皆さん集まりましょう』
その合図で皆解散となった。
腕時計をみると、もう12時を回ってた。
帰る支度を始めてると皐月が耳元で囁いた。
『ちょっと残ってくれない?話したいことがあるんだ。凛華ちゃん』
そう言うと『ね!』っと言って笑う。
「いいですよ」
私も言い返し笑い返す。
その笑いは本当の笑い。
生徒会長の笑いじゃなくて”白波凛華”の笑い———・・・。
- Re: 美しいものには棘がある?! ( No.9 )
- 日時: 2010/12/24 20:07
- 名前: ライムtime (ID: g8t52Hd5)
「本性」
静かな部屋の中。
そこに私達は残っていた。
『さあ!皆解散したね』
笑いながら言うこの人は皐月廉(さつき れん)。
「それでお話って?」
生徒会長の笑いを作り聞き返す。
『誰も居ないから本性だしてもいいよ。凛華ちゃん』
『っな!!』
皐月の声で私の周りに居た拓刃達が眼を見開いた。
「・・・そう」
そう言って凛華の笑い方をする。
「いつから知ってんだ?」
そう聞くと皐月はクックッと変な笑い方をした。
『遷都桜高校、生徒会長を舐めないでもらいたいね』
そう言って笑う。
『じゃあ凛華の性格知ってるんっスか?!』
悠馬が驚いたように聞く。
『まあね。あ。それと俺も君たちと同い年だから敬語とか要らないよ』
そうっスか。
そう言いながら悠馬は亮とコソコソ話しだした。
『そうそう凛華ちゃん!』
手をポンッと叩いてこちらを見る。
「何だ」
私は軽く睨みながら聞き返す。
『俺、凛華ちゃんと二人で話しあいたいことがあるんだよね』
「・・・」
『俺等は居たらいけない・・・と?』
亮が不機嫌そうに聞く。
『うん。近くの部屋で待っててもらえるかな?』
『凛華を二人きりにできー——!!』
「いいだろう」
悠馬の声を遮りながら言う。
『凛華!!』
「お前らは他の部屋に行っとけ。私は生徒会長だぞ」
一瞬静かになった部屋。
他の3人は考え込んでいる。
『分かった』
拓刃がコクンと頷きながら部屋から出て行った。
それにつられる様に悠馬と亮も部屋から出た。
『おぉ!流石凛華ちゃん!あの3人を納得させるなんてね〜!』
そう言いながら笑っている皐月。
「で?話しとはなんだ」
軽く睨みながら聞く。
『まあまあ睨まないでよ』
そう言って近くにあった椅子に腰をかける皐月。
私も腰をかけ、足を組む。
『じゃあ本題に入るね!』
そう言いながら出したのは・・・。
「パンフレット?」
そう。パンフレットだった。
『あったりー!どう?凛華ちゃん”遷都桜高校に入学しない?』
「・・・はあ?」
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