コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

-Rifle Gilr.
日時: 2011/01/07 21:27
名前: 羽世渡 ◆zK1NnKGOB. (ID: E7aQ60YV)

こんにちは、羽世渡(パセリ)といいます。

私は今回、-Rifle Gilr.(ライフルガール)という小説を書きたいと思います。
最初は少し病んでる主人公が、ライフルと少年をきっかけに・・・
最後はハッピーエンドにする予定です。

まだまだ未熟ですが、ぜひ立ち寄っていってくださいね。


※主人公は愛彩ですが、目線は風生で行きます。

Page:1 2 3



Re: -Rifle Gilr. ( No.1 )
日時: 2011/01/14 21:45
名前: 羽世渡 ◆zK1NnKGOB. (ID: E7aQ60YV)

 キャスト



【主人公】
楠野 愛彩 ayaya kusuno ♀ 16歳(高1)
自分の名前が大嫌いで、『はる』と名乗る。

【家族】
楠野 咲桜 sakura kusuno ♀ 12歳(中1)
愛彩の妹。優しい。

【友達など】
成瀬 風生 huuki naruse ♂ 17歳(高2)
通称『ふう』。あまり感情を顔に表さない。

南原 雨流派 uruha nahara ♀ 16歳(高1)
愛彩の唯一の友達。お気に入り。

Re: -Rifle Gilr. ( No.2 )
日時: 2011/01/07 22:01
名前: 羽世渡 ◆zK1NnKGOB. (ID: E7aQ60YV)

00-始まり



あいつがこの町に来たのは、ちょうど今から1年前。


最初は、みんなが受け付けなかった。
こんな小さな町だから、しょうがないのかもしれない。
けれど、すること1つ1つに個性があふれていた。
こんな言い方をすると、すごく個性的な良い子、と思われがちだが
最初に言ったように、誰も受け付けられないような子だった。
あいつを理解する能が、この町の人にはないようだった。

この町にたった1つしかない、小さな中学校も、
この町にたった1つしかない、大通りや商店街も、
あいつの話題で持ちきりだった。
個性あふれて良し、とほめたたえる者もいれば
イカレテイル、と批判する者もいる。
だけど、どの人も近づこうとはしなかった。

俺?
俺は何も思わなかった。
人間なんだから、そんなヤツがいて当たり前だと思っていた。
なのにどうしてたった人1人で、あんなに騒がなくてはいけないのか・・・。
そんな気分だった。

あいつは中学3年生として、学校に通った。
成績は、ズバぬけて良いわけではない。
むしろ、平均より下回るぐらいだ。
だからと言って、運動が得意というわけでもない。
どれも平等だった。
だが、作文はちがった。
言葉を、まるでおもちゃのように扱い、
まるめたり、のばしたり、くるめたり、
自由自在だった。

ちょっとまった。
先ほどの、どれも平等という言葉を取り消そう。
あいつは、態度評価が極めて悪かった。
授業はいつも必ず絵を描きながら聞いたし、
体育のある日は必ずスカートをはいてくる。
人の嫌がることはしない、のではなく
人の喜ぶ(と思う)ことだけをするのであった。

と、そんなわけで、あいつは無事(?)中学を卒業した。
そして、今現在、この町のこれまた小さな高校に
入学してきた、というわけだ。
まわりの者は、「待ってました!!」と言わんばかりに
あいつを見てはコソコソとしゃべったり、笑ったり、時には避けたり。
だけど、あいつを気にする。
高校に入ると、余計その叩かれようはひどくなったのだった。

そこで。
俺は思った。


あいつを観察してみよう。

Re: -Rifle Gilr. ( No.3 )
日時: 2011/01/07 21:59
名前: 羽世渡 ◆zK1NnKGOB. (ID: E7aQ60YV)

01-観察日記



観察日記なんて、小学校でやった以来かもしれない。
まあその頃は、観察カードなんてものがあって
ただそれに、文章と絵を書き入れるだけのつまらないものだった。

でも今回は違う。
そんなどこにでもあるようなものは作らない。
その日あいつがやったこと、着て来たもの、に限らず
表情、考えていそうなこと、会話したことまで、全てだ。


  入学式/

いよいよ、この目でハッキリとあいつを見れる日が来るのだ。

アナウンスが入り、第56回目の入学式が始まった。
あいつがどこにいるか、すぐにわかった。
1人だけ制服を着ずに、真っ白な腰で絞ってあるロングワンピースを着ていたからだ。
それに、あのストレートな黒髪。
背丈の3分の2はあるかと、疑った。
1人1人の名前が呼ばれ、俺の耳に入ったことのある音が、再び頭でこだました。

「楠野 愛彩」

あいつは名前が呼ばれると、アナウンスのほうを見て(正確には睨んでいたかもしれない)何か小さくつぶやいた。
それから前に進み出て、礼をする代わりにくるっと回転するとそそくさと席に戻ったのであった。
俺は迷わず、頭にメモした。
これがあいつ、なのだ。これこそが、あいつなのだ。

と何を納得してよう。

今のところ情報はそれだけだったが、
印象が、俺の脳みそのあちらこちらの引き出しから、
いろんな言葉が飛び出てきて、つながり、単語と化し、生み出てきた。

あいつは、『純粋』なのだ。

Re: -Rifle Gilr. ( No.4 )
日時: 2011/01/08 20:53
名前: 羽世渡 ◆zK1NnKGOB. (ID: E7aQ60YV)

02-女王様



方眼用紙ではなく、行になったノートを選んだのは
少しでも『幼稚な観察日記』と思われたくなかったからだ。
これを完成させることで、きっとあいつに大きく一歩近づけるだろう。
そう思ったからだった。
かといって、そこまで大げさなものではない。
こんなことをしていると誰かにバレたら、
笑われて、俺というモノがバラバラに砕け散ってしまいそうだ。

あいつは純粋。
俺は学校でそう思ったが、
どこまで純粋で、どう純粋なんだろうか。
それがまず、第一の疑問点となるところだった。
俺の見方によると、あいつはしたいと思ったことをする。
そんな人間だ・・・と記憶している。
着たいと思った服を着て、しなくてはいけないことを嫌う。

そんなあいつ、愛彩についたあだ名は『女王』。
みんなを見下すような所は1つもなく、
むしろみんなを平等に考えるようなやつだ。
それなのに、あんなに変わっているものだから、
女子は、あいつを憎む。男子は、あいつを変わり者とはやし立てる。
誰が決めたのかは知らないが、
確実にあいつを仲間に加えないようにするための“壁”ができてきている。
俺はそう思った、そう考えた。

何せ、目に焼き付けておきたいぐらい
異常だ、と言われる人物なのだから
入学式から1ヶ月たった今も、その“人気”は絶えない。


Page:1 2 3



この掲示板は過去ログ化されています。