コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 突然男の子になっちゃったりしちゃったわけで。
- 日時: 2011/05/21 12:20
- 名前: ののか (ID: .8sHsKzk)
クリックありがとうございます!&はじめまして!( ノ゜Д゜)
こんな顔文字で失礼します、ののかといいます!
▼ あてんしょん!
・勢いで書いてます。
・更新亀さん。
・結構ベタです。
・15禁要素ありです。
・間接的にBL、GL、等の要素が含まれる場合があります。
それでもいいぜ! という方のみどうぞ!
荒らし目的で来たかたは今すぐお戻り下さい。
▼ 目次さん
◎ 登場人物紹介 >>9
プロローグ >>1
第1話 「状況理解が大切だと思うんだ」 >>2
第2話 「嬉しすぎて飛べる気がする」 >>3
第3話 「まじですか、まじですか……!?」 >>4
第4話 「男は辛いよ、」 >>8
- Re: 突然男の子になっちゃったりしちゃったわけで。 ( No.1 )
- 日時: 2011/05/16 17:13
- 名前: ののか (ID: .8sHsKzk)
プロローグ
別に、男子になりたい! って毎日寝る前一生懸命懇願しているわけでも無い。……いや、男子になれたら超楽そうだなーとか思ったりしたことはあるけど。
別に、容姿とか性格とか。そこら辺全部まとめてみても、私は特別男の子っぽくないと思う。むしろ、できる限りの「女の子」を目指してきたのに。
——なのに。なんで、なんで……
私は男になっているんだあああああああああああああ!?
木津川優花(きつかわゆうか)。中学2年生。性別……♂←になっちゃいました。
- Re: 突然男の子になっちゃったりしちゃったわけで。 ( No.2 )
- 日時: 2011/05/16 18:03
- 名前: ののか (ID: .8sHsKzk)
第1話 「状況理解が大切だと思うんだ」
落ち着け、落ち着け、私。
よく状況を理解するんだ。もしかしたら、夢オチっていうパターンがあるかもしれないじゃないか。
……試しにほっぺを抓ってみたけど、未だに目が覚めない。おまけに痛い……。
怖いぐらいリアルだ。人並みぐらいにあった胸もなくなっているし、股間あたりにはなんか違和感を感じるし……。
一番、一番ね? ズボン下げてみれば分かることなんだけど、それを見るには結構勇気がいるというか、なんというか。
やっぱりここは思春期女子(元)。気になるっちゃあ気になるんだよね。
勇気を振り絞れ! 木津川!
そうだよ、いずれトイレのする時に見るんだから!
よし、いくぞ、いくぞ……!
*
……いつの間にか失神していたらしい。
やばい……本当についてた……。てかはじめてみた……。幼き頃見たお父さんのは記憶から消滅しといたから覚えてません。
鏡がないから分からないけど、髪を触ってみたら短くなっている気がした。
あ、学校は? 携帯を見て確認する。今日は……月曜日、しかももう七時半だ!
やばい、やばい! これからどうしよう。そもそも家族になんて説明しよう。「起きたら男になってました」って? 誰も信じないよ!
……あれ? 勉強机の椅子……青だったっけ? 赤だったと思うんだけど……。
「優(ゆう)! 朝よー!」
いつも私が朝起きるのが遅いと、お母さんは1階のリビングから起こしてくれる。
とりあえず、下に降りてみよう……。そしてちゃんと状況を説明するんだ!
「お、おはよ〜……」
リビングには、もう制服に着替えている妹——静花がいた。
キッチンにはお母さんが食器を片付けている。どうやら、お父さんはも家を出たようだ。
「おはよう。今日起きるの遅かったね?」
「う、うん……」
な、なんでお母さんはいつも通りなんだ? 私のこの姿をみて何も気づかないのかな?
「お母さん。うち、何か変わったと思わない?」
一瞬、私以外のもの全部が止まった気がした。
お母さんの食器を洗う手が止まり、目をこれ以上開かないぐらいに丸くして私をみている。
な、なんだ? どうしたんだ?
「きもっ『お兄ちゃん』どうしたの? ついにオカマになっちゃった?」
静花が私を引いた目で見てくる。あれは、絶対語尾に「ww」が大量についてるよね。
その言い方とか、私に対する扱い方だとかは、いつも通り。
……待って、今、「お兄ちゃん」っていった?
「どうしたの、優!? 何があったの!? なに、寝癖のこと!?」
なんだ、この反応! まるで、私が元々男だったみたいな……!
い、意味が分からないぞ?
「い、いや、なんでもない! ちょっと熱ぽかったからさ〜」
適当に笑ってごまかす。
だけど、妹の冷たい目線はそのままだ。
心配したお母さんが、「病院いく?」と言ってきた。
どういう意味だよ!
とりあえずご飯食べて、そのあと鏡を見てみた。
顔とかちょっと輪郭が男の子っぽくなっていて、髪は……なんていうんだろ、前に雑誌でみた……マニッシュスタイル? になっていた。短くなく、長くもない。
……自分でいうのはなんだけど……ちょっとイケメンなのではないだろうか?
着替えようと、制服を探そうとしたら……なんと目の前に男子用の制服が。
おかしい、なんかおかしいぞ。まるで私が元々男みたいな……。
ぼーと考え込んでいたら、追い出されるようにお母さんに家から出されたので、私はいつも通り学校に行くことにした。
- Re: 突然男の子になっちゃったりしちゃったわけで。 ( No.3 )
- 日時: 2011/05/17 17:54
- 名前: ののか (ID: .8sHsKzk)
第2話 「嬉しすぎて飛べる気がする」
いつもの通学路。道行く人々は普通に私のことをなんとも思わず通り過ぎていく。しかも、さっき同じ小学校だった男子に挨拶されたし。
元々、行きは一人だったから良かったけど……。
学校についたら皆に引かれるかな。「気持ち悪い」っていじめられるのかな。
悶々、悶々。あぁ、お腹が痛い。
そんなことを考えながら、とぼとぼ歩いていたらいつの間にか着いていた。
大きく深呼吸して、門を通る。
裏門でよかった。正門だと挨拶運動の生活委員とかいるんだけど、裏門はいないから。
よっしゃ、裏門クリア! だが、これで安心するのはまだ早い……。これからが本番……。
「木津川?」
聞きなれたこのよく通る声。
ゆっくり、ゆっくり振り返る。間違いない、こいつは——。
「やっぱ木津川だ。はよっ」
水嶋大翔(みずしまはると)。クラスメイトの一人。……そして私の好きな人。
いつもだとグッドタイミングで神様まじセンキュって感じなのに、こんな、こんな時に会うなんて神様、いじわるすぎませんかっ!?
どういう反応すればいいのか、分からないんですけど!
「……あれ? お前、こんな髪短かったっけ? てか、なんで男子の制服着て——」
「ちょ、ちょっ! こっちきて!」
後方から人が来たので、思わず水嶋の手首を掴んで、校舎の裏へと連れ込んだ。
はぁ、はぁ、そんな走っていないのに、なぜか息切れしてるよ。
連れ込んだのはちゃんと理由がある。お母さんと妹は私が男になっても“当たり前”のように接してきたのに、なんで水嶋は気づいたんだろうって。その理由を聞きたかった。
「なんだよ、いきなり」
「ちょっと聞きたい事があったから。ね、昨日うちは“男”だった?」
一見聞けば馬鹿な質問に水嶋は目を丸くしたが、すぐに真剣な顔になった。
「いや、お前は女……おかしいな、俺は昨日男のお前と話したよ」
つまり、水嶋は女の私もしっていて、男の私も知っているっていうこと?
まだよく分からないけど……ここは、“私が男の世界”? いわゆるパラレルワールドというやつなのだろうか?
「うち、朝起きたら男になっていて。信じてください!」
「ま、まじかよ……。信じるよ。まだよく……わかんねぇけど。何か困ったことがあったら言えよ?」
「ありがとう!」
これだけでかなり安心できた。
やっぱかっこいいなぁ、水嶋。ここではホモになっちゃうけど。
ここでチャイムが。
急いでいかないと遅刻になってしまう。
「やべっ、いくぞ!」
「うん!」
私と水嶋は走って教室へと向かった。
- Re: 突然男の子になっちゃったりしちゃったわけで。 ( No.4 )
- 日時: 2011/05/21 12:41
- 名前: ののか (ID: .8sHsKzk)
第3話 「まじですか、まじですか……!?」
「加藤浩す——」
「遅れましたっっ!」
教室のドアを勢いよく開けた。
どうやら、出欠をとっているところだったようだ。いやー危ない、危ない。あと少し遅かったら遅刻になるところだったよ。
しかし、クラスメイトの視線が一斉に私達へと向けられ、ちょっと恥ずかしい。「すいません……」と腰を低くしながら、私と水嶋はいそいそと自分の席へ座った。
「木津川優。遅刻にしてやろうと思ったが……。仕方ない、今回だけ見逃してやる。以後、気をつけろよ」
「ありがとうございますっ」
相変わらずゴリケンは優しい、太っ腹だね。
五里田健一(ごりた けんいち)。通称ゴリケン。その巨大な身体からは、体育教師を思わさせられるが実は国語の教師だったりする。
どうやら、私のここでの名前は「木津川優」というらしい。やっぱりここは、私が男だった世界なんだ……。
他の皆も特に変わって無いし……。なんか不思議な感じだ。
後ろの席を見ようと振り向いたら、同じパートの小野美鈴(おの みすず)がいた。ちなみに私は吹奏楽部所属で、トランペットをやっている。みっちゃん——美鈴とは、同じパートなだけあってかなり仲がいい……と思う。
——あ、目が合った。
「お、おはよう……」
「おはよ」
目が合ってしまったので、思わず挨拶したが、いつも通りのようだ。
でもどこか態度が冷たくなっていたように感じて、ちょっと寂しくなった。
*
4時間目の授業が終わって、ついに給食。
ここまで、特に問題もなく過ごしていけた。これも全部、水嶋のおかげだ。
私は「この世界の私」を知らない。だから、他人とどう接していいのか分からなくてめっちゃ考えていたけど、水嶋が色々教えてくれたりフォローしてくれた。
これもあれも、全部水嶋のおかげだ。ありがとう、水嶋。
しかし、水嶋と話すといつも緊張しちゃうんだけど、どうすればいいのだろうか? 周りからしてみれば、ただのホモだよねー……。あーどうしよう……。
「木津川ー!」
「はいっ!?」
急に声かけんなよ、びっくりしたじゃないか!
私を驚かせた犯人はクラスメイトの超ハイテンション☆ボーイの芦沢でした。
地味そうに見えて、意外と水嶋と仲いいからチェック済みである。てか、同じ部活。ちなみに私は芦沢のことを、「亮介」と呼んでいる……らしい。つまり私も芦沢と仲がいい……らしい。
「どうしたー? 大丈夫かよー?」
「お、おう! ちょっとぼーとしてただけだよ」
「それならいいけどよっ」
ゴソゴソ、とジャージのポケットから紙を取り出した芦沢。手紙のようにも見える。
「これ。なんか今日渡されたんだけど、後輩からお前にって」
それは、几帳面に折られた一通の手紙。表には、「木津川先輩へ」と、ピンクのなんとも可愛い字で隅っこのほうに書かれていた。
……ちょ、まさか、これ、
「この裏切りもの!」
と、泣きながら芦沢は給食を取りに行ってしまった。その気持ちは分からなくも無いけど、相変わらずのテンションだなぁ……。
——ちょ、ちょっと、え、まじで? 嘘、嘘だよね?
まだ混乱している頭で、手紙を乱暴に開く。
そこには、さっきの可愛い文字で「今日の昼休み裏校舎で待ってます」と一言だけ添えられていた。
——なにこの告白フラグ。
いつの間にか私はもてるようになったのだろうか。
ていうか、今の時代は普通メールで告くるのではないだろうか。
それはさておき、言っとくけど今まで生きていて14年間、一度も告白されたことがない。……そのファースト・告白がまさかの女の子とは……。
い、いや、まだ分からないぞ! 嘘告かもしれない!
きっと嘘告だ! 嘘に違いない! 私が告白されるなんてありえないんだから!
だから、私は行かない。昼休みは水嶋と一緒に中庭でバスケをするんだ——!
*
「いや、行けよ」
「なっなんで!?」
「普通行くだろ。そっか、お前ヘタレだもんな」
「うっさいよ!」
そんな事実をはっきり言うなよ!
こんなこと言えるの、水嶋しかいないのでただいま相談中 in男子トイレ。
女子トイレでは話すわけにはいかないので、もちろん男子トイレで。
……男子トイレとかなんか緊張するな……もちろん、便器には背を向けて話してます。
「とりあえず、行って来い」
「……はい」
なんか、好きな人に言われるのって複雑だなぁ……。
というわけで、私は裏校舎に行くことになりました。
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