コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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聖なる夜の贈り物 【参照100突破♪感謝です】
日時: 2012/02/01 22:12
名前: 烏兎 (ID: JDkUYYgc)

はじめまして、烏兎です!

小説は読むのも書くのも大好きなんですが、
すごく遅筆というか、書いてて詰まりやすいのが悩みです>_<

若干、いや結構時季外れになっちゃいましたが、
クリスマスがモチーフの短編を書いたので
お読みいただければ、と思います♪
ジャンルは童話寄りほのぼのファンタジーです

感想や指摘などありましたら、お気軽にどうぞ!

こんな私ですがよろしくお願いします*^ω^*



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◆◇ もくじ ◇◆



第一節 ある街外れのお屋敷に…… >>1

第二節 あくる日、朝早くに起…… >>2

第三節 「ねえ爺や、どうして…… >>3

第四節 夕方になり、お城では…… >>4

第五節 「さあ、次は君達の順…… >>5

第六節 それだけではありませ…… >>6

第七節 その日の夜、街外れの…… >>7



登場人物紹介 >>8



※登場人物紹介は補足的なものなので

 読まなくても話の流れを追えると思います*^_^*

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Re: 聖なる夜の贈り物 ( No.5 )
日時: 2012/01/02 00:28
名前: 烏兎 (ID: JDkUYYgc)




 五.



「さあ、次は君達の順番じゃぞ。」



 とうとう、二人の順番がやってきました。

召使のお爺さんに急かされ、一歩前に進み出たステラとフロラは、

まず、ローブの端を指で摘み、お行儀良くお辞儀をしました。



「王子様、お誕生日おめでとうございます。」

「王子様、お誕生日おめでとうございます。」

「ありがとうございます。」

「これがあたし達からのプレゼントです。」

「これがあたし達からのプレゼントです。」



 そう言って、二人はお揃いのステッキを天井にかざします。



 ステラが呪文を唱えると、胡桃色の髪の毛がうんと逆立ち、

金色の輪っかがステラの足元から広がりはじめます。

輪っかが壁に掛けられているリースに触れると、

リースに飾られている蝋燭にポッ、と火が点きました。



 それに続けて、フロラが呪文を唱えます。

するとやはり、胡桃色の髪の毛がうんと逆立ち、

今度は銀色の輪っかがフロラの足元に現れます。

輪っかはどんどん広がり、大広間の壁いっぱいまで広がった後、

見えなくなってしまいました。



「王子様、お外を見てみて下さい。」

「王子様、お外を見てみて下さい。」



 二人に促されて、王子様が窓から外を見ると、

なんと、さっきまであんなに晴れていた空が灰色に曇り、

チラチラと雪が降りはじめているではありませんか。

そのうえ、中庭に生えている、

あの火が点いていない蝋燭と偽物の雪で飾りつけられていた樅の木に、

蝋燭の火が確かに灯っているのです。

Re: 聖なる夜の贈り物 ( No.6 )
日時: 2012/01/02 00:35
名前: 烏兎 (ID: JDkUYYgc)




 六.



 それだけではありません。

王子様が街の方へ目を遣ると、双子の光る輪っかが

屋根の上をすいすいと走っていくのが見えました。

お姉さんの金色の輪っかが走った後には金色の星が灯り、

妹の銀色の輪っかが走った後には銀色の花が舞っているのです。

やがて、街中を飾り終えた双子の輪っかは、

小高い丘の向こうにある、ステラとフロラのお屋敷にたどり着くいたところで、

すうっと消えて無くなってしまいました。



「これが君達からのプレゼントなのかい?」

「はい。あたしが蝋燭に消えない火を点けるおまじないを掛けました。」

「はい。あたしが空から解けない雪を降らすおまじないを掛けました。」



 王子様は窓の方を向いたままなので、

二人は王子様の様子を見ることができません。

二人は胸をドキドキさせながら、どうか王子様が喜んでくれますように、

と心の中でお祈りをしました。



「お父様の部屋にあった絵と同じだ。

 僕はずっとこれが見たかったんだ。

 ありがとう、小さな魔女達。」



 そう言って振り返った王子様の翡翠色の瞳が

あまりにも優しく微笑んだので、二人の胸は嬉しさでいっぱいになりました。

やがて、口を噤んで我慢していたフロラの青い瞳からポロッと涙が零れると、

同じようにステラの赤い瞳からも涙が一粒、零れました。

Re: 聖なる夜の贈り物 ( No.7 )
日時: 2012/01/02 00:42
名前: 烏兎 (ID: JDkUYYgc)




 七.



 その日の夜、街外れのお屋敷のベッドの中でぐっすりと眠る

双子の魔女の元に、若いサンタクロースがやってきました。

窓の外では、ステラの灯した明かりがフロラの積もらせた雪を

ぼんやりと照らしています。



「今度は僕の順番だね。メリー・クリスマス。」



 二人の枕元にプレゼントをそっと置くと、

翡翠色の瞳をしたサンタクロースはまた、優しく微笑みました。

Re: 聖なる夜の贈り物 ( No.8 )
日時: 2012/01/02 02:07
名前: 烏兎 (ID: JDkUYYgc)

これでおしまいです!
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます♪



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◆◇ 登場人物紹介 ◇◆



【ステラ】

街外れのお屋敷に住む十才の魔女で、

フロラの双子の姉。

胡桃色の髪の毛と赤色の瞳を持つ。

フロラと比べて少し勝気。



【フロラ】

街外れのお屋敷に住む十才の魔女で、

ステラの双子の妹。

胡桃色の髪の毛と青色の瞳を持つ。

ステラと比べて少し弱気。



【王子様(ノエル)】

街の真ん中にあるお城に住む、この国の王子様。

誕生日は十二月二十四日で今年で十四才になる。

瞳の色は翡翠色。



【爺や】

王子様の身の回りの世話を任されている初老の召使。



【王様】

ノエルの父親で、この国の王様。

自分の部屋に樅の木の油絵を飾っている。



【年寄りの魔法使い】

髭を生やしている。

王子様に七色に光る宝石を贈った。



【若い魔女】

黄金色の髪の毛が腰まで伸びている。

王子様に真っ青な薔薇の花束を贈った。

Re: 聖なる夜の贈り物 【完結しています♪】 ( No.9 )
日時: 2012/01/03 23:05
名前: 柚香 (ID: visZl1mw)

双子の魔女さんは透き通る綺麗なお名前ですね。

どこかの夢の国の魔法使いや、王子様などファンタジーなキャラクターがとても活かされていて魅力的なお話になっていますね^^
クリスマスを題材としたところが素敵です。

これからも頑張ってください。

あぁw憧れる!可愛いですwww


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