コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- イジワルしてもいいですか?【オリキャラ募集!】
- 日時: 2012/11/24 19:59
- 名前: 秋姫 (ID: W5lCT/7j)
「先輩、ずっと、好きでした。
お、俺と……」
上手くコトバが続かない。
でも言わないと……
先輩は今日で卒業してしまうんだから。
そしたら、次のチャンスは2年後になるんだぞ。
さぁ勇気を出せ。
あと少しじゃないか。
今までの気持ちを伝えるんだ。
- Re: イジワルしてもいいですか? ( No.3 )
- 日時: 2012/12/01 20:58
- 名前: 秋姫 (ID: 8.dPcW9k)
俺が後悔したのは、告白の翌日。
「と〜も〜……」
智は俺の幼なじみだ。勉強、運動神経、容姿……
すべてにおいて、俺よりも一枚も二枚も上。
悔しいけど。
「何だよ、気持ち悪いな……」
「俺ってさ〜
身分知らずの大バカ者なのかな〜」
「? どうした、いきなり」
不思議な顔をして智は俺に聞く。
俺は昨日、告白した事とそれまでのいきさつを
話して聞かせた。
「ふーん。やるな、お前。
ちょっと見直した。でもな……」
あの智が褒めてくれた。他人をめったに褒めない智が。
でも、すぐに深刻な顔になって続ける。
「いいか? 俺らは今何してる。
久しぶりに部活が休みで遊んでるんだろ?」
「うん、でもぉ……」
「でもじゃない!」
素早いツッコミ、ありがとうございます。
「じゃあ、失恋したお前の為にジュースでも
おごってやる。あとな」
智は一旦、そこで言葉を切ってから言った。
「身分違いの恋なんてない。安心しろ」
智のその言葉は俺の心に強く響いた。
でもな、智。今お前には言えないが、
それ以上に問題なことが起きちゃったんだよ……。
- Re: イジワルしてもいいですか? ( No.4 )
- 日時: 2012/11/26 23:40
- 名前: 秋姫 (ID: 0sokIT7I)
そう、事件が起きたのは昨日の放課後。
俺が先輩に告白した後のことだ。
「お、俺と……付き合ってください!」
(言えた!)
俺は喜んだ。しかしその喜びもほんの一瞬だった。
「ふふっ 可愛い」
「えっ……」
先輩は笑顔で俺のくしゃくしゃの髪を
さらにくしゃくしゃにするように撫でた。
俺の顔が赤くなる。あの笑顔が俺に向けられたのだから。
しかし次の瞬間、彼女が放ったのは
「ごめんねー。それじゃ」
たったそれだけの言葉だった。
俺は今まで無かったほどの後悔と挫折を味わった。
それから数分も経たないうちに、俺はまた壁にぶつかった。
「私、ずっと真壁君のことが好きだったの。
君が光莉に気があるのは知ってる。でも……好きなの」
告白された相手は先輩の親友だった。
先輩をずっと目で追ってしまっていた俺は彼女のことも
よく知っていた。
赤城先輩に負けないほどの容姿端麗な彼女は、部活で走っていた俺を
偶然見かけて一目惚れしたと言った。
「あ、急にごめんなさいっ! 名前も言わず……」
よほど緊張しているんだろう。何だかたどたどしい。
「知ってます。芦田希美先輩ですよね」
「えっ! あ、うん……」
彼女は驚いた。話したこともないのになぜ知ってるのだろうと。
そしてすぐ、はっとして続けた。
「あの子、すごくモテるのよ。知ってるでしょう?
頭いいし美人だし。光莉には口止めされてるんだけど、
赤城財閥の令嬢なの」
(……俺はなんてバカだったんだ。あの赤城財閥の令嬢!?)
赤城財閥といえば、今では世界にまで手を広げている会社ではないか。
令嬢ということは婚約者だっているのだろう。
(身分知らずの大バカ者だ、俺は)
「……ごめんなさい。芦田先輩とは付き合えません」
「そっか。……そうだよね。私こそごめんね」
謝られてしまった。謝るのはこっちの方なのに。
芦田先輩は最後に悲しそうな笑顔を見せて走り去った。
俺はまた一人、誰もいない体育館裏に取り残された。
「帰る……か」
誰もいない、ただ真っ暗な道。俺の心のようだ。
俺は何も考えず、家までの道を歩いた。
(……? 誰だろう、あんな所に)
俺は歩いていった。
「……っ!? 赤城……先輩」
暗い道にある、唯一の電灯の下にいたのは紛れもない
赤城先輩だった。
まるで俺を待っていたようだ。彼女は俺の声に気が付き、
振り向いた。
「真壁君!」
こちらに走ってくる。そして次の瞬間、
「ありがとう」
そう言って彼女は俺を抱きしめ、唇に触れる程度の
キスをした。
俺は訳も分からず、ただ先輩を見つめた。
「じゃあね」
放心状態の俺をおいて、先輩は暗闇の中に消えた。
(何で、キスなんかするんですか……)
俺は余計に悲しかった。
好きでもないのに。そう考えると、何だか変な気持ちになった。
そして思った。
いつか、今日のことを先輩に後悔させてやる……
- Re: イジワルしてもいいですか? ( No.5 )
- 日時: 2012/11/24 13:01
- 名前: 秋姫 (ID: hmF5PELO)
俺が先輩にキスされた日から3日。
早いもんだ。
「先輩、俺のこと好きだったのかぁ?
ふっ……んな訳ねぇよな」
このセリフ、あれから何回言ったかな?
自分でも悲しくなる。さらに追い討ちをかけるように
隣の部屋から可愛い声が聞こえてきた。
「うっさい、兄貴っ!」
「なんだよ! ちっ、可愛くねぇな……」
「何か言った!?」
突然開いた俺の部屋のドア。
そこには、制服を着て髪をツインテールにした妹が立っていた。
そいつの名前は柚子。
普通に黙ってりゃ可愛いのによ……
「失恋した男ってみんなこんな風になんのかねー。
ウザイのなんのって」
ため息までついて、いかにも呆れてますって顔。
しかもその言葉、今の俺にはすげぇ酷だわ。
「あ、そういやさっき智くんと電話したんだけど、
失恋したからって女遊びとかすんなよ、だって」
こいつ、これ以上無いくらいにやついてやがる。
「へーへー分かったよ」
そう言って思ったんだが、智は俺にそんな印象を持ってたのか。
俺はさらに傷付いた。
(はぁ……ちょっと出掛けるか)
気分転換に、カバンに携帯と財布を入れて家の外に出た。
「おぉ、いい天気だ」
俺がこんなこと言うなんて柄じゃねぇが、これも失恋の
影響なのかもな。
でも実際、俺の気持ちとは裏腹にとても晴れやかな空だった。
少し空を眺めていると、上から声が降ってきた。
「おーい、キモ兄貴ー!」
何だよ……つかキモは余計だろ。
「どっか出掛けるなら、ケーキ買ってきてよ。智くんとこのー」
普通ならここで、キモ兄貴と呼ばれ気分を損ねた
俺は断るだろう。
しかし、歩き始めたと同時に右手を軽く上げて
妹の頼みを承諾した。
俺は優しいからな。
……というのは嘘で、ただ智と話したかったからだ。
小さなケーキ屋を営む智の家へと俺は足を運んだ。
- Re: イジワルしてもいいですか? ( No.6 )
- 日時: 2012/11/24 20:02
- 名前: 秋姫 (ID: 0sokIT7I)
こんな駄作を今までに読んでくれたことのある人、
ありがとうございますっ!
この度、オリキャラを募集することにしましたー☆
出してくれたキャラは全員出すつもりです!!
下の応募用紙にお願いします↓↓
***応募用紙***
名前/読み方[/]
性別[]
年齢[]
性格[]
容姿[]
作者のキャラ(誰でもOK)との関係[]
サンプルボイス「」
「」
「」
その他、何かあれば[]
作者は頭が悪いため、何か質問するかもしれませんが
よろしくお願いしますっっ
- Re: イジワルしてもいいですか?【オリキャラ募集!】 ( No.7 )
- 日時: 2012/11/24 23:42
- 名前: 秋姫 (ID: rMENFEPd)
俺の家から徒歩10分。
角を曲がると見える白い小さな家、それが智の家だ。
智の親は、家の一角を少しリフォームして店を作った。
それが『パティスリー・シノダ』だ。
小さな店ではあるがリピーターが多く、繁盛している。
ちなみに智の唯一できない事は料理。
俺は過去に一度アイツの料理を食ったことがあったがお世辞でも
美味いとは言えなかった。
つまりこの店は智の親が二人で切り盛りするしかなかった。
俺は店のドアを開けた。
ショーウィンドウの中で宝石のように光るたくさんのケーキ。
その近くのカウンターにはいつもの笑顔。智の母だ。
「あら、湊君いらっしゃい。久し振りね?」
「あぁ、久し振り。えっと……」
俺が智の姿を探していると、智の母さんは笑顔で言った。
「ふふっ、智なら部屋に居るわよ。呼ぼうか?」
「ありがとう」
智の母さんは何歳なのか分からないが、笑顔が綺麗……
と言うよりも可愛らしい。
いつ見ても美人で、しかも優しいんだ。
(やっぱ柚子とは違うな……)
俺がそんなことを思っていると、店の奥から智が出てきた。
奥が篠田家自宅となっているのだ。
「よぉ、湊。柚子ちゃんから俺の伝言聞いて来たのか?」
くそぅ、こいつまで柚子と同じようににやついてやがる。
「俺は優しいからなぁ。そんな小さいことで怒らねえよ」
「ははっ。どこがだよー」
内心少し傷付いたが、親友の笑顔に心が温まるのを感じた。
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