コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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【準・恋愛小説】ラムダ君と有意義な生活
日時: 2012/12/16 02:56
名前: 粉雪百合 (ID: wAE.Fy2c)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=30938

初めまして。粉雪百合といいます。
友達・タメ、大歓迎です^^


※諸注意※
○前にやってたけど書き方忘れました的な小説書き初心者です。
○日本語が苦手です。
○よって、誤字・脱字が多いです。見つけたらツッコんでみよう!←
○この小説は、恋愛小説を書けない人が書いてます。
 「準・恋愛〜」ってそんな意味です。今勝手に決めました。←←
○なので駄文です。
○だからって荒らさないでください。泣きます。
○粉雪は眠気に弱い生き物です。しょっちゅう話の途中で寝ると思います。
 ぶつ切りになってると思いますが勘弁してください。
○そのせいで更新もめちゃくちゃトロいです。勘弁してくだs((ry
○ヲタクばっか出てきても許してね☆


コメント待ってます。
ダメ出しが並ぶと思いますが、それでも待ってます。
ツッコミとか超待ってます。


よろしくお願いします。



【目次】

キャラ紹介>>4

プロローグ>>1 * 第1話>>2>>3 * 第2話>>6 * 第3話>>8>>10

Page:1 2 3



Re: 【準・恋愛小説】ラムダ君と有意義な生活 ( No.1 )
日時: 2012/11/03 01:56
名前: 粉雪百合 (ID: gJM7cnIU)

プロローグ
  『窓際一番後ろのラムダ君』



窓際一番後ろの彼は、「ラムダ」と呼ばれている。


ラムダ。ギリシャ文字で書くと「λ」。


文字の意味自体はよくわからない、変な形の記号。


彼は、その「記号」で呼ばれている。




彼の本名は「村田修治(むらだ しゅうじ)」。


珍しい読み方をするから、すぐに覚えた。


同時に、だからラムダなんだ、とちょっと納得した。




彼は、私と違ってとても目立つ。


なんていうか、変なキャラ。


動画サイトとか、掲示板とか、深夜アニメとか、ものすごく詳しい。


いわゆる、ヲタクって人種。


結構、顔が厳つかったから、意外だった。


正直、最初は怖い人だと思ってた。


授業中静かにしてくれれば、ものすごくいい人なのに。




窓際一番後ろのラムダ君は、そんな人。

Re: 【準・恋愛小説】ラムダ君と有意義な生活 ( No.2 )
日時: 2012/11/04 17:01
名前: 粉雪百合 (ID: gJM7cnIU)

一話
 『ラムダ君と私の趣味』



先「おーい、シータ嬢」

θ「あ、センセ。どうしたんですか?」

 職員室前廊下、不意に私を呼び止める声がした
 ふりかえると私のクラスの担任教師であった

 『シータ嬢』というのは私の渾名である
 いつ付いたのかも思い出せないし、あまりにも浸透しすぎたため、教師までもがこの名で呼ぶ

先「すまないが、コレを教室まで持って行って、教卓の上にでも置いておいてくれないか?」

θ「わかりました」

先「さすがは学級委員長。頼りになるな」

θ「それは関係ないと思いますが・・・とりあえず、持って行っておきますんで」

 私は踵を返すとプリントの束を抱えて階段をゆっくりと上る

 高等部第一学年学級委員長、椎田結菜。
 これが、今の私を指し示す、本名である


+++++++++++++++++++++++++



 昼休みになると、教室はがらんとしたものである
 残っている人間は、机に突っ伏して寝ているヤツ、本を一心不乱に読んでいるヤツ、鞄の中でゲーム機をいじっているヤツ、鬼の補習を恐れて単語帳を必死でめくっているヤツ
 ざっとまぁこんなものである

θ「・・・」

 私は、教卓の前で眠りこけているヤツを起こさないように、そっとプリントの束を置く
 男子しか見受けられない教室で一人、私は自分の席に着く
 机の中から取り出したのは、絵の束。
 見る人が見れば、原稿用紙に書かれた漫画の原稿だということに気付くだろう
 窓際後ろから二番目の私は、誰から見られる心配もなく描きかけのそれにシャーペンを走らせる
 もっとも、席順など関係なくとも、ここには自分のことで手一杯なヤツしか残っていないのだが
 唯一の心配は後ろのヤツだが、背中からじゃ真面目に勉強しているようにしか見えないだろう
 まさか、学級委員長が休み時間に漫画を描いているなんていう状況、誰も想像しないだろうから

 これは、趣味で描き始めたモノである
 思ったより出来がよかったので、動画サイトにアップしてみたところ、何故かすごくうけた
 最初は1本で終わるつもりだったが、反響のよさに気をよくして、続編を出してしまったのだ
 よって未だにこいつを描いているという状況である

θ(・・・学校でも描かないと追いつかないとか・・・おそろしい人気ぶりだよなぁ・・・)

 せっかく付いた読者を手放すわけにもいかないので、彼らが飽きる前に次作を上げる
 そんな毎日である

θ(でも、まぁ、あと3,4話で潮時かなぁ・・・。つか疲れた・・・)

 実を言うと、絵を描くのはそんなに速くない
 さらに一枚にものすごい集中力を使うので、疲労感というのは想像を絶するものになっている

?「シータ嬢、」

θ「っぅわ!?は、はい!?」

 突然背後から声を掛けられ、素っ頓狂な声を上げてしまう
 とっさに描いていた原稿を裏返し、相手の目から覆い隠す

ω「ごめん、驚かせた?」

θ「なんだ・・・メガ君ですか・・・」

 後ろに立っていたのは、隣のクラスの学級代表、猫島芽雅である。ネガ、オメガ、などという渾名で親しまれている
 首から一眼レフのカメラを引っさげているところを見ると、クラブ帰りだろう。新聞部も大変だ

θ「どうしたんですか?」

 さっきの悲鳴からは想像できないような柔和な笑みに、柔らかで品のある物言いで彼に尋ねる
 学校での私はあくまでそういうキャラであり、漫画を描いているなどという事実は押し隠さねばならない

ω「ウチの先輩が呼んでるんだけど・・・」

θ「あぁ、そういえば、昼にインタビューに答える約束だったんです。知らせてくれてありがとう」

ω「いえいえ」

 今思えば、この完璧な演技と身のこなしが『〜嬢』という渾名に結びついたのかもしれない
 私はそう思いながら、マイクを握った美人の先輩(♂)のところへと向かった


+++++++++++++++++++++++++


 思ったより、そのインタビューは長引き、5限目のチャイムぎりぎりに教室に滑り込むことになった
 もちろん、息が上がっていることなど微塵も感じさせない完璧な演技つきで

 私が席に着くと、例のプリントが配られた
 へぇ、『竹取物語』だったのか・・・
 後ろにプリントを送ろうと振り返ると、彼は小説を読みふける格好のまま爆睡していた
 仕方がないので机と腕の間にプリントを裏返したまま滑り込ませる
 いちいち起こすのも面倒だし、これでいいや


+++++++++++++++++++++++++

Re: 【準・恋愛小説】ラムダ君と有意義な生活 ( No.3 )
日時: 2012/11/05 00:19
名前: 粉雪百合 (ID: gJM7cnIU)

 昔に竹取を読破していた私にとって、この授業はさして面白くなかった
 前後と右(左は壁)で寝息が聞こえる中、私はまたしても白い紙にシャーペンを滑らせた
 自分の描く世界に、ひたすら没頭する
 主人公に、脇役に、ひたすらなりきる
 だからこの時、——

λ「・・・」
     、 、 、 、 、 、 、
 ——後ろのラムダ君が起きたことに、気付かなかったのだ。


+++++++++++++++++++++++++


 授業終了のチャイムと共に、私は現実に帰ってくる
 のそのそと周りの寝起きたちも立ち上がる

先「礼、」

生「ありがとうございました」

 そして、教室はがやがやと雑音を立て始める

 まだまだ睡魔が勝る生徒たちは再び机に突っ伏していく
 そんな中、私は気付かれないうちに机の中へと原稿を戻した

λ「おい、」

θ「えっ!?」

 後ろから、小声で彼が話しかけてきた
 一応周りを確認するが、間違いなく私に向かって掛けられた言葉だ

θ「な、なんですか・・・?」

 いつものように笑顔を取り繕うと、私はラムダ君を振り返る

λ「これ、」

 ぴらん、と彼は一枚のプリントを見せた
 そこにあったのは、滑らかな文字で埋め尽くされた古文ではなく、拙いイラストの羅列——つまり私の漫画の原稿であった

θ「・・・ぇえっ!!?」

λ「古文のプリントと、間違えて回したんじゃね?」

 慌てて確認すると、一枚、原稿と古文のプリントが摩り替わっていた

θ「わゎ、ごめんなさい!」

 私は本来渡すべきであった竹取物語をラムダ君に差し出す
 その紙は彼の手に回収され、素直に原稿がもどってくると思いきや・・・

λ「これ、Ynetの『双花螺旋譚』だよな」

 びく、と肩が揺れた
 私は周りの視線を意識しながら、事が露見する前にその爆弾を回収する手立てを考えていたところの、コレである
 Ynetというのは、私がアップした動画サイトの名だ
 前々から、こいつ結構なヲタクだなー とは思っていたが、まさかこんなマイナーな漫画を知っているほどとは・・・
 固まったまま沈黙を貫く私に、ラムダ君は淡々と言葉を流す

λ「まさかシータ嬢が描いてるとは思わなかったなぁ・・・ヤバイな」

θ「?」

 なんか様子が変だ

λ「え?何?今俺、マジな漫画家の前にいるんだろ?同じクラスだろ?つか原稿見ちゃったし!」

θ「あ、あのぅ・・・」

λ「うん?」

θ「原稿、返してください・・・」

 おー、悪い悪い。とラムダ君は妙なテンションのまま爆弾を私に返す
 もう、こうなったらしょうがない

θ「その、ラムダ君」

λ「何?佐藤シータ先生」
  ペンネーム
θ「 その名前 で呼ばないで下さい・・・。その、このこと、内緒にしてもらえませんか?」

λ「どして?」

θ「それ、ここでも描かないと間に合わないんです。騒がれると続きが描けないので・・・」

 きょとんとするラムダ君に私はもっともらしい言い訳で対抗する
 ラムダ君はいつもの少し怖い真面目な顔に戻ると、無言で私を見つめてきた

λ「いいよ。黙っててあげる。」

θ「ホントですか!?」

λ「ただし、条件が二つだけ。」

 二つもあるのかよ。

λ「一つ目は、原稿描いてるところ見せて欲しいっていうお願い。もう一個は——















 敬語をやめること。」




 ・・・・・・・・・え?



θ「それって、どういう・・・?」

 思わず聞き返す
 今の流れで『敬語』?

λ「そ。早い話——


















               俺と友達になってみない?」


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