コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ありがとうを言えなかった。 *クリスマスすとーりー*
日時: 2012/12/23 22:46
名前: 夏月 ◆JE8BnO0L9c (ID: q4MzvCIN)

私はずっと、迷惑をかけてきた。

迷惑ばかりかけてきて、なんにも出来なかった。

『ちひろは十分、苦労しているんだから、ただ元気になればそれで良いのよ』
ママはそう言ったけど、私は辛かった。

迷惑ばかりかけてきて、何も出来なくて、辛かったのに………
私は最後のチャンスまでも、迷惑をかけて終えたのだった________。







如月 ちひろ(kisaragi-tihiro)
病気を抱え、小学4年生から長い間入院生活を送っている。
普通に学校に通っていれば、中学2年生。(13歳)

ママ・パパ
病院に2日に一回は通う、ちひろの両親。
ママはテレビでも活躍する健康☆料理人。パパはクリニックで働いている。

谷垣 雫  (tanigaki-sizuku)
ちょっぴり不思議なオトコノコ。
中学2年生(14歳)。


安堂 叶紅 (anndou-kanako)
明るく元気なオンナノコ。
いつも笑顔が叶紅のモットー☆ 中学2年生(14歳)。

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Re: ありがとうを言えなかった。 ( No.2 )
日時: 2012/12/13 22:30
名前: 夏月 ◆JE8BnO0L9c (ID: q4MzvCIN)

[1]

 おんぼろ電車が大きく揺れ動き、私はぴくりと目を覚ました。
「ん…………? 」
車内には、わたししかいなくてあとはオレンジ色の座席が寂しく置いてあるだけだった。
『次は〜荒波所(あらなみどころ)〜荒波所〜』
まだあと10個はこの電車に乗らなければならない。
ここは、田舎の田舎…と言っていい程人が居ない。
だから電車もおんぼろだし、人が誰も乗らない。


 でも、なぜそこに私が乗っているのか。
そのような目で見る駅長さんをやり過ごし、私はココまで来たのだ。

プシュッーーー‥‥‥ッガッタン。

電車がゆっくりと止まった。
すると珍しく、人が3人乗り込んできた。
3人とも、なぜこんな時間に少女が居るのだろうかと言う目をしている。

 学校だって行ってない私は、対してこの世の中を知らずに飛び出してきてしまった。病院なんて大嫌いだ。
人に迷惑をかけて、それで自分はその親切さを倍にして返す事も出来ないまま、また迷惑をかける。


そんな世界、私にはもう耐えられなかった。


そう、私は長い間入院生活を送る……如月 ちひろ、13歳である。



Re: ありがとうを言えなかった。 ( No.3 )
日時: 2012/12/14 07:38
名前: 多寡ユウ (ID: rc1iwi.s)

よみました夏月さん!面白いです!…ナルホド、そういうことですね。でしたら、内容に沿うようイラスト描かせていただきますね!長いのもなんなので、では!

Re: ありがとうを言えなかった。 ( No.4 )
日時: 2012/12/14 15:43
名前: 夏月 ◆JE8BnO0L9c (ID: q4MzvCIN)

ありがとうございます!!!

Re: ありがとうを言えなかった。 ( No.5 )
日時: 2012/12/14 15:46
名前: 夏月 ◆JE8BnO0L9c (ID: q4MzvCIN)


[2]
「わあ………! 」
なつかしい都会。
もう二度と訪れないと言われてきたこの都会の町に、私は1人でこうしてやってきた。
家にあるお気に入りの服を、上手く雑誌をにらめっこしながらコーディネートしてきたかいがあったと思う。
「…あれ? 如月? 」
突然、私の名前を呼ぶ声がして、ゾッと体を震わせた。
「え…? 」
後ろを向くと見覚えのある顔があった。
「谷垣くん? 」
「久しぶり。 病気治ったんだな!いつ戻ってきたんだよ?」
私はモジモジと言葉を濁らす。
「治って…ないよ…。 ココに来たのもついさっきだよ………1人で…」
「えっ!? 1人? ……どうして…」
どうしよう、泣きそう。なんかココまで来たけどやっぱり嫌になってきた。
俯くと、灰色のコンクリート地面がゴツゴツと広がっている。
今、泣いちゃだめだ。
「小学校に行こうと思った………。先生に会いに行こうとおもったけど、来る途中でやっぱやめようかなって思った。
 でもあとお戻り出来なくてきちゃって………」
「……もどろう。俺、きょう学校休みなんだ。
 開校記念日ってヤツだよ。心配するし、ここに居たらもっと悪くなるかもしれないし」
谷垣くんは、昔と同じ笑顔で言った。
谷垣くんは、クラスも同じで仲良かった男子。だから接しやすい。
「…………心配………」
私は呟いた。



私は、また迷惑をかけた様だった。

ココまで何も言わずに1人で来て、迷惑かけて、また何も出来ないまま終る。
また迷惑をかけたんだ。

本当に私って何なんだろう。

ホント、迷惑かけてばっかりで……。

Re: ありがとうを言えなかった。 ( No.6 )
日時: 2012/12/14 22:25
名前: 未桜(雑談では葵) (ID: B.InV0br)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

初めまして!


題名が面白そうで…。

で、物語面白そうです!

頑張ってください!



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