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【コメ募集!】見習い陰陽師・ひより —覚醒—
日時: 2013/08/25 09:43
名前: 外園 伊織 (ID: ZsN0i3fl)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=31836

最近少し困っていることがあります
どうしようもないなぁとは思っているけど
実は、みんなには言えない特技(?)があるんだ


わたし雛森 ひより は、視えないはずのモノが視えてしまうんです。

その1>>01>>02 ほのぼの系です
その2>>03>>04>>06>>07>>12 陰陽師ストーリー開始


こんにちは、伊織です。
この物語は妖怪などが視えるひよりが妖怪と繰り広げるほのぼの非日常ストーリー。
と、考えていたのですが路線変更して本格派陰陽師物語にします
ちなみにひよりちゃんは11歳ぐらいの設定。
      ———守って欲しいルール———
荒らし、暴言、悪口などのコメントはお断りします。
読んだらなるべくコメください。いつでも募集しています★
【ココロ×ツバサ】も書いてるので、そちらも読んでみてください。

——————
【お客様(名前順)】
シトラ様
風龍神奈様

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見習い陰陽師・ひより —覚醒— ( No.3 )
日時: 2013/08/20 10:10
名前: 外園 伊織 (ID: FFRec9Wj)

  それは、ある日の夜のことだった
ひよりのおうちは寺なので将来は尼さんになると思っていた。兄弟がいないので跡を継ぐのはひよりしかいない
わたしって大きくなったら尼さんになるんだよね、と何気なく父に聞くと彼は神妙な面持ちでこう言った
「ひよりにはまだ教えなくていいと思っていたんが、驚かないで聞いてくれ。私たちの家系はね、陰陽師を生業としているんだよ」

ひよりは愕然とした
—え、おんみょうじ!?
陰陽師は本で読んだことがあるから少しは知っているが、まさか自分の家柄がそんなことだとは思いもよらなかった。というか、今も陰陽師がいるの!?
いきなりの新展開だ
「え、じゃあ、わたしは陰陽師になるの??」
そう尋ねると父はそうだと頷いた
ひよりはめまいを感じた。話についていけない…
「私達陰陽師は明治時代に存在を消さなければならなかった。しかし、周囲に露見しないようにと配慮しながら今もいるんだよ。天ノ姫であられる撫子様がおられた時がよかったんだが…」
そう区切ると父はため息をついた
—お父さん、小学生でもわかる簡単な説明にしてくれないとわたしわかんないよ。と心の中で父にブーイング
あれれ、とひよりは目をしばたたかせて問うた
「てんのひめってなに?あと、なでしこ様はだれ?」
父の話で人の名前が出てくるとはめずらしい
「ん?ひよりには教えてなかったか。天ノ姫は字の如く天から授かったような姫。一族の間に凄まじい力を持って生まれた女性のことだ。強力な術を自在に扱え、その地の妖や人々を統べる役目を担う。撫子様は江戸時代後期に天ノ姫として君臨されたお方。
天ノ姫といっても所詮人だ、誤って非道に進む方もおられた。そうなった姫を我々は地ノ姫と呼んだ。地ノ姫は妖を従えて地を支配し、人々の平穏な生活を破壊する負の存在。…もっとも地ノ姫と同時に天ノ姫が誕生し、天ノ姫が地ノ姫の力を封印している間は地ノ姫は暴走しない。第一、天ノ姫など滅多に生まれず数代に一人ぐらいだ」
すらすらと暗記したような父の言葉は、やはり自分には難解だ
—頭の中がぐちゃぐちゃになる…
でも覚えなくちゃいけないなとため息をついた

Re: 見習い陰陽師・ひより —覚醒— ( No.4 )
日時: 2013/08/20 10:08
名前: 外園 伊織 (ID: FFRec9Wj)

父はこうも言った
「そしてお前には撫子様の血が受け継がれているのだ。もう少ししたら陰陽師としての修行をさせようと考えているところだったんだ」
「しゅっ、修行!??」
「そうだ。お前は次代の天ノ姫になるかもしれないからな」
ひよりは父の言葉を呆然としながらかみ締めた
撫子さまは一族の天ノ姫というすごい人で自分も天ノ姫になるかもしれない。尼になるのではなくて
—わたしには撫子さまという偉大なお方の子孫なのね
大変なことになったとひよりは内心身震いをした

Re: 雑談 ( No.5 )
日時: 2013/02/10 20:09
名前: 外園 伊織 (ID: AKhxBMxU)

 参照ありがとうございます。
この作品の題名を変えようかなあと思うので、いつか
ココロ×ツバサでも書きましたが、なかなか更新できないけれどよろしくお願いします。

Re: 見習い陰陽師・ひより —覚醒— ( No.6 )
日時: 2013/08/20 11:21
名前: 外園 伊織 (ID: FFRec9Wj)

 父から今まで知らなかった一族に事実をひよりは受けいれられないような面持ちで聞いていた
まさか自分の家系がこんなにも特殊だったとは
そんなひよりの様子に気づいた父は苦笑まじりに言った
「お前もいずれは引き継ぐ人間だ、すぐにはわからなくてもいい。だがこのことは他人に話すな。一族の身が危うくなる。ひより、おまえにも悪影響を及ぼす。とりあえずもう遅い、はやく寝なさい」
「お父さんわかったよ。…おやすみなさい」
「ああ」
両手をついて一礼したひよりは父が頷くのを見ると廊下に出た
何歩か歩いたひよりは立ち止まって自分の手を眺めた
自分には不思議な力が宿っている…
嬉しいような恐ろしいようなあいまいな気持ちのまま自室に戻ったひよりであった

Re: 見習い陰陽師・ひより —覚醒— ( No.7 )
日時: 2013/08/20 10:14
名前: 外園 伊織 (ID: FFRec9Wj)

 気づけば、森の中にいた
いつの間にこんな所に来たんだろう
あたりを見渡すと一人の女性が日和の目の前に立っていた
ひよりは怪訝そうに呟いた
「…だれ?」
女性は静かに微笑んでいる
腰まであるだろう長い黒髪を背中の真ん中で結い、着物は平安時代と鎌倉時代に男性が着ていた狩衣に似ている
唇には口紅が白い肌を強調していた
花を添えると彼女の美しさが際立つ気がした
ひよりは目をしばたかせた
見たことがある。特別な女性が着るものだ
「…みこ……?」
巫女がなぜここにいるのか。いや、巫女にしては違和感がある
巫女らしき女性はついとひよりから視線を外した
なんだろうと巫女が見ている方向を目で追うと彼女の背後にまばゆいほどの光が輝いている
まるで数多の罪を洗い流してくれそうだ
巫女は日和に向き直ると口を開いた
—…一緒に
「行けと言うの?」
ひよりの問いには答えずに巫女はそのまま光の方へと歩き出した
「まって…くださいっ」
慌ててひよりは女性のすそを掴む
「だれですか?」
再び問うと女性は歌うように答えた
「わらわはこの地を守護する者」
—どういう意味かよくわからない。そういえば今日は難しいことばかり言われてるよ
眉根を寄せたひよりの頭を女性はぽんぽんと軽く叩いた
「ぅ?」
「おまえはまだわからなくてもようぞ」
それはなんかいやだ
「わたしにもわかるように説明してください」
「それは無理じゃのう」
「えぇ〜」
不満たらたらのひよりの様子に、女性は面白そうに笑う
冷たい風が吹いて木々が揺れる
女性の言葉を繰り返していたひよりは目をしばたかせた
「…この地をまもるってことは、もしかしてあなたは死んでいるのですか?」
「なぜそう思う?」
質問を質問で返されてしまったひよりは、何と言えばいいんだろうと考える
「ええと。生きてこの地をまもるのは大変だと思うし、…あなたの話し方が今の人の話し方とは違うから?です」
仮に巫女だったとしても、わらわとか、〜じゃのうなんて時代劇風に話す人を日和は見たことがない
「ほう」
「どうですか…?」
恐る恐る訊くと女性は軽く首を傾かせた
「どうだろう?身体は死んでいるが魂は生きているからのう。当たっているが違うのだな」
それより、と女性がひよりを引っ張る
「わっ!!?」
「わらわについて来い」
「ちょっ、だから待ってくだいっ」
「なんだ?」
「せめて名前は教えてください!」
ひよりは通っている小学校で知らない人にはついて行かないと教わっている。誰だかわからない人にほいほいついて行くほど鈍感な人間ではない…はず
女性はひよりを掴んでいた手を離すと艶やかに笑った
「おまえにだけ教えよう。わらわは第183代天ノ姫・撫子じゃ。知っておいて損はない」
—てんのひめ。なでしこさま。あれ、どこかで聞いたことがあるような…?
知っているはずなのに、思い出せない
「さて、もういいだろう。ついて来い」
行く気満々だ。この人に何を言っても、もう無駄だろう
颯爽と歩く女性にあきらめて自分もついていこうとしたひよりを呼び止める声がした


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