コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- キミに捧げる5つの言葉
- 日時: 2014/01/30 21:11
- 名前: Budgerigar (ID: axyUFRPa)
初めましてです!
今までは読む派だったので、書くのはまだ慣れてなくてグダグダかもしれませんが、
よろしくお願いします(・v・;)/
更新は基本遅いですが、なるべく出来るように頑張ります((*^o^
というか受験終わって落ち着いたら、また更新頑張ります。
- Re: キミに捧げる5つの言葉 ( No.4 )
- 日時: 2013/05/30 17:11
- 名前: Budgerigar (ID: y9vyUWjB)
#3
「キャァァアアアア!!!!」
私の叫び声に、少年はビックリして飛び起きた。
まぁ、耳元で叫ばれたら誰だって起きるだろうけど。
「えっ!? なになに、どうしたのっ」
少年は何が起こっているのか分からない、とでも言うような視線を送ってくるけど、今はそれどころじゃない!
「け、け、けむ・・・し・・・・・・っ」
「毛虫?」
少年は私の指差した方向を見る。
「ははっ、大袈裟だなぁ。大丈夫だよ、毛虫一匹くらい」
「で・・・でもぉ・・・・・・っ」
もうこの時、私は半泣き状態。
虫、大嫌いなんだもん!
だけど、泣いたら困らせちゃうと思って、必死に我慢してたんだ。・・・・・・それなのに。
「大丈夫、大丈夫。僕がいるよ」
そのことを知ってか知らずか少年はそう言って、頭を優しく撫でてきた。
(ダメだよ、そんなことされちゃ・・・・・・)
少年の優しさに、私は我慢の限界が来て、声を上げて泣いた。
それでも少年は嫌な顔一つせずに、黙って隣に寄り添ってくれたんだ。
私が泣いたのは、毛虫の件に対してだけじゃない。
親と喧嘩して家を飛び出してきたのも、きっと誰かに慰めて欲しかったんだ。
そしてそれも、ただ言葉を並べるだけの慰めとかでなく、何も言わず傍に居てくれる。
それだけですっごく安心できる。
———そんな心優しいキミに、もうこの恋は後戻りできないな、と直感で思った。
暫くして、私が泣き止んだ後。
「きみ、名前なんていうの?」
「咲良。椿 咲良(ツバキ サクラ)」
「へぇ、咲良っていうのかぁ。僕は佐倉 奏都(サクラ カナト)だよ。一緒だね、咲良!」
「ほんとだ! よろしくねっ」
「うん、よろしく!」
手を差し出すと、奏都はえへへ、笑って握り返してくれた。
「奏都はどこに住んでるの?」
「んー、今日引っ越してきたばっかりだからわからないや」
「そっか。・・・・・・この近くに?」
「うん、多分」
「多分?」
「えへへ、桜がきれいだったから見に来たら、お父さんとはぐれちゃって・・・・・・」
照れ笑いしながら話す、奏都。
可愛いけれど、言ってることは結構大変・・・・・・かも。
「えっ それじゃ、お家に帰れないんじゃ・・・・・・」
「うん。でも、そのおかげで咲良と会えたし。何とかなるよ」
私だったらすぐに泣いちゃうであろう状況にも拘らず、奏都は平然としている。
「すごいな・・・奏都は・・・・・・」
私が思わず呟いたのが奏都には聞こえていたのか、不思議そうに首を傾げている。
「? それってどういう意・・・・・・」
しかし、奏都が疑問に思って質問しようとした瞬間。
「キャァァアアアアア!!!!」
本日二度目の私の絶叫が、桜木達をざわめかせた。
- Re: キミに捧げる5つの言葉 ( No.5 )
- 日時: 2013/05/12 17:38
- 名前: あるゴマ ◆Dy0tsskLvY (ID: Ba9T.ag9)
はじめまして。
よければ、名前の読み方を教えていただけますか?
良い雰囲気の作品ですね。
私も、幼なじみっていうシチュエーションは憧れます笑
ではまた。
- Re: キミに捧げる5つの言葉 ( No.6 )
- 日時: 2013/05/16 12:36
- 名前: Budgerigar (ID: atf90J33)
初めましてです!
コメありがとうございます(>w<*)
えっと、バジュリガー・・・・・・みたいなw
セキセイインコを英語にしただけです!
幼なじみって響き、なんか好きなんですw
現実であったら素敵ですよね!w
最近テストとか修学旅行の準備とかで忙しくて来れてませんが、
終わり次第更新するつもりですので気長にお待ちくださいm(_ _)m
- Re: キミに捧げる5つの言葉 ( No.7 )
- 日時: 2013/05/30 17:12
- 名前: Budgerigar (ID: y9vyUWjB)
#4
「!?」
私は叫んだと同時に、奏都が言葉を発する前に奏都の腕を掴み、一目散に駆け出した。
「えっ、ちょっ、咲良!?」
途中奏都が何か言っていたが、構わず走り続けた矢先のことだった。
ブチッ
「ぅひゃあッ」
足が少しもつれたなぁ、と思った途端、履いていたサンダルのひもが音を立てて千切れたのだ。
おかげで、私はまるで でんぐり返しのようにすってんころりん、と転んだ。
「ありゃりゃ、大丈夫?」
奏都が手を差し出してくれて、何とか起き上がったけど、膝を見ると見事に擦りむいていて、少し血が滲んでいた。
「あはは、大丈夫・・・・・・っ! 毛虫が目の前にいることに比べたら、全然マシだもん」
本当は今すぐに泣きたかったけれど、心配かけまい、と無理に笑顔を作った。
ひきつってないかな、とちょっと不安だったけど。
「そっかぁ、咲良は強いんだね。・・・・・・でも、無理しちゃダメだよ?」
「うん、わかった。ありがと」
私がそう言うと、奏都はいたずらっぽく微笑んで、
「んじゃ、乗って」
私に背を向けてしゃがみこんだ。
「・・・・・・え?」
「ほら、早くー」
戸惑っていると、奏都は もー、と言いたげな表情をしながら振り向いた。
「え、いや、でも、一人で歩ける———」
「さっき無理しないって言ったよね?」
得意げな表情で にっ、と笑われても・・・・・・。
「はい、強制的ねっ」
「え」
ぐいっと腕が引っ張られたと思った瞬間、自らの体が浮き上がった。
「わわっ、か・・・奏都ッ!?」
ハッと気づいたら、奏都におんぶされてる状態に。
「さ、桜の葉が大好きな毛虫さんから逃げよっかぁ!」
そう言って、奏都は私をおんぶしたまま公園の反対方向に向かって走り出したのだ。
その後、私の家の前を通った時にお母さんに見つかちゃって、こっぴどく怒られた私。
でも、偶然にも隣に引っ越してきた人が奏都で、奏都も奏都パパに怒られていた。
まぁ、二人とも俯いて反省してるフリして、その後顔を見合わせて笑ってたんだけどね〜。
- Re: キミに捧げる5つの言葉 ( No.8 )
- 日時: 2013/05/30 20:57
- 名前: Budgerigar (ID: y9vyUWjB)
#5
「・・・き———椿ッ!!」
「っはい!?」
耳元で突然怒鳴り声が聞こえて、私の体はビクッと跳ね上がった。
そのおかげで、おめめパッチリだけど。
・・・・・・ん?
おめめ・・・パッチリ・・・・・・?
「えっ・・・此処どこ!!!?」
パニックになって、すかさず周りをキョロキョロ見回す。
すると、辺りからはドッと笑い声が。
「椿ぃ・・・・・・俺の授業で居眠りこくとはぁ、いい度胸だなぁ・・・・・・」
そして目の前には、学校一怖いといわれている先生。
・・・・・・げ。
今、数学の授業中だったんだ。
「そうだな・・・・・・では椿。特別に御前に、昼休み授業やってやるから職員室へ来るように」
・・・・・・うぇぇええええ!!!
お弁当食べる時間、絶対潰れるよぉ・・・・・・。
「返事は!?」
「っはいぃ!!」
好きで寝てたんじゃないのに。
意識が勝手に飛んでただけなのに。
意味不明な記号なんかツラツラ並べてたって、眠くなるだけなのに・・・・・・。
————正直言いたいことは山ほどあったけど、当然言えるはずもなく。
「よろしい。では、昼休みにみっっっちり説教な」
そう言って先生は、再び授業に戻っていった。
授業終了の合図のチャイムが鳴り響き、やっと刺々しい空気から解放される———と思いきや。
「昼休み。くれぐれも忘れるなよ」
先生がこっちに寄ってきて、そう一言残して職員室に帰っていった。
・・・・・・昼休み逃げようっと。
「咲良っ」
「・・・・・・わっ」
私の名前を呼んで急に抱きついてきたのは、親友 兼 良き恋の相談相手でもある紅葉だ。
「昼休み逃げよう、とか考えてたでしょ」
「えっ」
なんで判ったの?・・・・・・エスパー!?
「エスパーでも何でもないわよ。咲良、考えてることすぐに顔に出るから・・・・・・」
うそっ! じゃあ、何でもお見通しってことだよね。
・・・・・・怖。
「今失礼なこと考えなかった?」
「いやいや、とんでもないっ!」
「・・・・・・そう? ならいいけど」
ふぅ、早速危ないところだった・・・・・・。
「それより咲良。授業中寝てたとき、佐倉君の夢でも見てたでしょ?」
紅葉がそう言った瞬間、私は一気に顔が熱くなって、
「っふぇ!!?」
声が裏返ってしまった。
「あ、図星ね〜?」
紅葉はそんな私の反応をからかうように見て、クスクス笑う。
「そ、そう・・・だけど・・・・・・っ」
耐え切れなくなって俯くと、紅葉は また にやけた顔で覗き込んでくる。
「み・・・見ないで・・・・・・っ!」
「やだー見るー! だって咲良、可愛いんだもんッ」
紅葉はそう言って私をじぃっと見つめた後、再びぎゅうッと抱きついてきた。
「もぉ。紅葉ったら・・・・・・」
「いいじゃんっ、咲良 大好きッ」
うーん・・・・・・私的には えへへ、と微笑む紅葉のほうが可愛いと思うんだけどなぁー。
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