コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- キミに捧げる5つの言葉
- 日時: 2014/01/30 21:11
- 名前: Budgerigar (ID: axyUFRPa)
初めましてです!
今までは読む派だったので、書くのはまだ慣れてなくてグダグダかもしれませんが、
よろしくお願いします(・v・;)/
更新は基本遅いですが、なるべく出来るように頑張ります((*^o^
というか受験終わって落ち着いたら、また更新頑張ります。
- プロローグ ( No.1 )
- 日時: 2014/01/30 21:01
- 名前: Budgerigar (ID: axyUFRPa)
°+。・* prologue *・。+°
私はいつだってキミを見てる。勿論、今だって。
キミは全然知らないだろうけど、私はずっと前からキミだけを見てきた。
小さい頃から、
出会った頃から、
ずっとずっと。
私にはキミしかいない。
キミしか考えられない。
一言『好き』って言うだけのことなのに、上手く伝えられない、情けない私。
だけど、いつか振り向いてくれることを信じて、想い続けるよ。
そして、きっと伝えるんだ。
この言葉を、大好きなキミに————
- Re: キミに捧げる5つの言葉 ( No.2 )
- 日時: 2013/05/30 17:09
- 名前: Budgerigar (ID: y9vyUWjB)
* 第1章『大好きな、キミに』 *
#1
キミのことが愛しくて愛しくて、仕方がない。
一体、いつからこんなにキミのことばかり考えるようになったんだろう。
大好きだよ、奏都———。
「——い、・・・・・・おいっ!」
急に背後から声をかけられて、ビックリして顔を上げた、のは良かったんだけれど。
「「 いたっ 」」
見事に声の主の顎に、思い切り命中。
「わぁあっ・・・ごめんなさっ・・・・・・」
謝ろうとして急いで振り返ると、そこには涙目で顎を押さえている、
私の想い人———奏都がいた。
「かっ・・・奏都、ごめん!ボーっとしてたっ」
「あぁ、そんなことだろーと思った。まぁ、大丈夫だから気にすんな」
いてて、と少し顔をしかめながらそう言う奏都。
だけど、ぶつかった所を見ると、ほんのり赤くなってる。
見るからに痛そう・・・・・・。
「本当にごめんねっ・・・・・・!」
私はなんだか申し訳なくなって、ひたすら謝った。
「だから別にいいって。それより、お前こそ大丈夫か?さっき頭打ったろ」
そう言って奏都はポン、と私の頭の上に手を置いた。
私より大きな手。
小さい頃は身長だって私の方が高かったのに、いつの間にか追いついて、追い越されて・・・・・・。
だけど、自分のことより人のことを優先しちゃう優しい所は変わってない。
「私は大丈夫。心配してくれてありがと」
私がにっこり笑ってそう言うと、奏都は安心したように笑って、
「そうか、それなら良かった」
頭の上に乗っけていた手をのけ、替わりに腕時計に視線を移した。
すると、奏都は顔を真っ青にして がしっと私の腕を掴み、
「ヤバイ、後3分で予鈴が鳴る!急げ、咲良っ」
物凄い勢いで駆け出した。
私たちは家が隣同士で、小さい頃からの幼馴染み。
だから、小学校の時から朝は一緒に登校しているんだけど・・・・・・。
実はさっき家を出たところ。
家から学校までは、歩いて20分近くかかる。
正直言って、今から走ったって絶対間に合わない。
「奏都・・・・・・、速いよ・・・・・・っ」
それに、学年トップと言われる奏都の俊足にも、ついていけるわけがない。
「・・・・・・だったらっ」
奏都の動きが一瞬止まったかと思った瞬間、ひょいっと自分の体が浮き上がった。
「悪ィけど、しばらく我慢しててくれっ」
そして再び、奏都は走り出す。
今の状況を改めて確認してみると———あれ?
私、奏都に・・・おんぶ・・・・・・されてる?
「っえええええええ!!!?」
恥ずかしさで一気に顔が熱くなる。
でも、降りられる雰囲気じゃない。
「かかかか、奏都!!!?」
「うるせっ、緊急事態だ!我慢しろッ」
奏都の気迫に負けて、大人しくおんぶされたままの私。
おんぶなんて何年ぶりだろう。
昔は怪我した時とか、よくしてもらってたけど。
それに、一生懸命走っている奏都をよく見ると、額には汗がぐっしょり。
そりゃそうだよね。私を背負いながら全力疾走してるんだもん。
いくら春先と言えど、暑いに決まってる。
(・・・・・・にしても、格好いいなぁ)
私の為に、走ってくれてるんだよね。(私だけじゃないけど)
そう考えると、思わず顔が緩んじゃう。
(そういえば前にも一度、こんなことがあったような・・・・・・)
奏都が頑張っている中、呑気に考え事をしてる私を許してね・・・・・・。
“こんなこと”とは、私と奏都が初めて出会った時のお話———・・・・・・
- Re: キミに捧げる5つの言葉 ( No.3 )
- 日時: 2013/05/30 17:10
- 名前: Budgerigar (ID: y9vyUWjB)
#2
その日、私はお母さんと喧嘩して、プチ家出をしたんだ。
家出って言っても、まだ小さかった私は近所の公園に行くことしか出来なかったんだけれど。
それでも、気を紛らわすには丁度いい場所だった。
「わぁー・・・・・・綺麗っ」
この頃はちょうど今くらいの季節で、咲き乱れる満開の花びらがとっても綺麗だった。
此処に来たら、どんなに落ち込んでても、腹が立っていても、不思議と落ち着けるんだ。
風に乗って下に落ちてくる花びらをもっと近くで見ようと、
公園で一番大きな桜の木に近寄ったときだった。
(・・・・・・・・・・・・っ!!!?)
そこには、自分と同い年くらいの男の子が、その木に凭れ掛かるようにして眠っていたのだ。
そのとき確かに、自分の心臓が今までにないくらいドクン、と脈打ったのが分かった。
(・・・・・・キレイだな・・・・・・)
もちろん、桜だって綺麗だった。
でもそれ以上に・・・・・・。
私はその少年の顔を覗き込むように、穴があくくらい まじまじと見つめた。
整った顔立ち、
少し茶色かかったフワフワの髪の毛、
息をしていないんじゃないか、とでもいうほどの静かな寝息。
その一つ一つが、まだ小さかった私に“あぁ、これが恋なんだ”と実感させた。
しかし少年は、私が見つめていることなど全く気づいた様子もなく、スヤスヤと眠っている。
その間私はそれをいい事に、じぃっと見つめながら様々な考えを巡らせていた。
初めて会う子だな、とか
どこに住んでいるのかな、とか
どうして一人でこの公園にいるのかな、とか・・・・・・。
だけど当然、一人で考えていても答えなんて見つかる筈もなく。
結局、起きてからいろいろ訊こうと思った、その時—————。
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