コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- kiss or friend 〜ラベンダーのクチヅケ〜
- 日時: 2014/05/05 01:47
- 名前: チャルトン (ID: KdWdIJEr)
題名、変えました((汗(;´д`)
しょうがないから忘れてあげる→→紫は私の道をかえるカギ >>64 →kiss or friend 〜ラベンダーのクチヅケ〜 >>87 何度も変えてすみません!涙
どうも、チャルトンです。またもやラブストーリーです!
よろしくお願いします!!
コメントください!
いつでも大歓迎です。
前作→ 風向きはかわるかもしれないじゃないか
掛け持ち中→俺は小さくなんかない。(URLを貼っていたのですが、なぜか貼るとエラーでこれが投稿できないため、やめました。すみません。)
↑こちらもよろしくお願いします!風向きの方は完結してますが。
登場人物プロフィール >>115
↑少々ネタバレ含まれてます。第4話更新時に載せました。
参照1000突破 >>106
参照1500突破記念:いらない、作者のプロフィール >>146
参照2000突破 >>178
オリキャラ募集中 >>151
~オリキャラをくださった、優しいお方~
チョコ★さん >>156
まだまだ募集中です!!
↓↓それではどうぞ!↓↓
目次
プロローグ >>1
第1話 桜とともに私に舞い降りた恋は儚く散った >>2-7 >>14-17 >>20 >>23-27
第2話 ピンクの方が好きだけど君が紫が好きっていうから悪くないかなって思った >>32 >>34 >>37-41 >>45-46 >>53
第3話 美しい蝶は蜜を吸うためならどんな行動もする >>54 >>57-58 >>65 >>68-70 >>73 >>76-77
第4話 よく分からなくなったラベンダーは知恵熱を出してしまった >>78-84 >>90-91 >>95 >>98-99 >>116
第5話 うつりゆく“風”が最後に残すのはある意味絡まった絆だった >>117-119 >>124 >>136-137 >>140-142 >>145 >>158-159 >>164 >>167 >>169
第6話 ラベンダーに会いにいく >>175 >>181 >>184
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- Re: 紫は私の道をかえるカギ ( No.77 )
- 日時: 2013/10/09 23:17
- 名前: チャルトン (ID: qiixeAEj)
突然の言葉に野次馬たちはざわついた。
「青春だねぇ〜」
「いいなぁ、あんなカッコいい人に好きって言ってもらえて」
「羨まし〜」
いろんな声が飛び交う中、私はただ慶ちゃんを見つめることしかできなかった。
…よみがえる記憶。
中2のある日だった。
その日は雨が降っていて私は傘をささずに家に向かって歩いていた。
家の前には慶ちゃんがいて、急に抱き締められたのだ。
現状についていけなくて慌てていると慶ちゃんが耳元でささやいた。
『好きだ』
小学校の頃から…ずっと前から好きだった
“アイツ” なんてやめて俺にしろよ
そう言って涙を流していたのだ。
返事はNO。
私は“アイツ”のことが大好きだったから。
それからあまり顔を合わせる機会が少なくなって。
私が中3で慶ちゃんが高1のときに一度だけ顔を会わせたくらいだった。
………あれから二年はたっている。
もうとっくに他に好きな人ができたと思っていた。
なのに慶ちゃんは今も私を好きだと言っている……。
普通なら喜ぶべきなのに、なぜか悲しくなったのだ。
「……永輝…くんだっけ?これからよろしくね。いろいろと。」
そう言って慶ちゃんはにこりと微笑んだ。
それを永輝はずっと睨み続けていた。
「三角関係か〜」
「いいなぁ、いいなぁ!あの女の子!」
「ねぇねぇ、あんたはどっちが好み?」
「うーん、私は茶色がかった髪をした好青年っぽい人かなぁ」
「えー!私は黒髪の方のちょっとやんちゃそうな子がいいけどな!」
ざわざわと相変わらずまわりはうるさい。
「あの…さ、話ならこんな場所で話さないで学校で話さない…?」
こんなに視線を集めるのはもう我慢の限界だ。
恥ずかしくて、死にそう。
私がそう言ったときだった。
「なんだぁ〜!実衣菜と小倉くんじゃん!」
人混みを掻き分けて人が現れたのだ。
愛奈だ。
「人だかりが出来てるからなんだと思えば……」
……愛奈はある人に気づくと急に黙り混んだ。
「あれ?愛奈じゃん。久しぶりだね」
「…ッ…け、慶一…さん……」
愛奈の顔は分かりやすいくらい青くなっていた。
…どうしたんだろう?
「なんで…ここに?」
愛奈が首をかしげながら慶ちゃんに問う。
「偶然ここを通りかかったんだよ。そしたら実衣菜が泣いていたから」
「え!?実衣菜、泣いてたの?」
慶ちゃん!また余計なことを!
「え、えーと…。目にゴミが入っちゃって…アハハ」
目にゴミとか…無理があったかな…?
愛奈は私がそう言うと不適な笑みを浮かべ、
「…よかった。計算どおーり♪」
長いふわふわとした自分の髪を手で弄びながら小さな声で言ったのだった。
- Re: 紫は私の道をかえるカギ ( No.78 )
- 日時: 2013/10/21 01:05
- 名前: チャルトン (ID: FX8aUA2f)
第4話 よく分からなくなったラベンダーは知恵熱を出してしまった
あの遊園地の日からもう一週間がたとうとしていた。
いつもと変わらない日々……いや、変わったことがいくつかある。
「ねぇね、小倉くん!!!」
愛奈が永輝に話しかける。
あれから愛奈はよく永輝に話かけるようになった。
犬猿の仲のような二人だったのに愛奈の態度は今までとまったく違う。
ズキンッ
……その姿を見て傷ついている自分がいる。
「・・・・」
まぁ、永輝は常に無視をしているのだが。
「あ、上村!その資料職員室まで一緒に運んでくれ。」
「わかりましたー。」
上村くんとあれからは普通に会話している。
もう好きじゃないからか、緊張しないで話せるようになった。
「実衣菜、聞いてるー?」
ハッ
「あ、ごめん。なんだっけ?慶ちゃん。」
そして、慶ちゃんがうちのクラスによく顔を出すようになった。
今だってクラスに急に入ってきて私の前の席に腰を下ろして他愛ない話をしだしたのだ。
廊下とかでも見かけると声をかけてくるようになった。
……それとは対照的に、永輝が私に話かけることがなくなった。
私から話しかけようと思ったりもしたがいざとなるとなかなか勇気がでないのだ。
“俺やっぱやめよーかな。お前のこと好きなの。”
ズキンッ
あの言葉を思い出すたびに胸が苦しくなる。
「……はあぁ…………」
盛大なため息をつき、ふと視線に気がついた。
「わっ!ど、どうしたの慶ちゃん。そんな目で見て。」
「実衣菜、さっきから俺の話全然聞いてない。」
ぎく。
「そ、そんなことないよー。あははは…は。」
自分でもわかる。
今、私の顔めっちゃひきつってる。
「ふーん?じゃあ、なんの話してたでしょーか?」
ええぇえ!?
「き、昨日やってた銀行員のドラマの話!で、でしょ?」
「はあぁ。」
次は慶ちゃんが盛大なため息をついた。
「ぜんっぜん違うよ」
…ごめんなさい。
「俺が話してたのは、り…」
キーンコーンカーンコーン
休み時間の終わりを告げるチャイムがなる。
「やべっ!この話はまた今度な!」
そう言って慶ちゃんは一目散に教室を出ていった。
…と 思いきや戻ってきた。
「なんか悩んでることとかあったら聞くから遠慮なく相談とかしろよ!」
それだけ言ってまた急いで自分の教室へと向かったのだった。
- Re: 紫は私の道をかえるカギ ( No.79 )
- 日時: 2013/10/22 20:22
- 名前: チャルトン (ID: BoToiGlL)
チュンチュン
すずめの鳴き声がかすかに聞こえたような気がした。
『今日は晴れのち雨。とても晴れてるからといって傘を忘れないように!午後4時頃からどしゃ降りになりますよ。』
「へぇ。どしゃ降りだって!実衣菜、傘忘れないようにね」
「はあぁ……」
朝ごはんが喉を通らない。
「なによー、そんなため息ついて。朝御飯も全然食べてないし。そんなゆっくりじゃ学校に遅刻しちゃうわよ」
お母さんが私を見て言う。
だって…永輝の言葉とか行動のこととか考えちゃって…
はあぁ……。
「とにかく!学校には遅刻しないようにね!」
「…うん。」
ちらりと時計に目をやる。
8…25…
ん?!
8時25分?!
「やばっ!」
私は急いで立ち上がり鞄を手にとって玄関に直行。
「いってきまーす!」
そう言って私は玄関のドアを開けた。
「いってらっしゃい。」
バタンと玄関が閉まる。
「あ!あの子、傘忘れてる!あんなに雨が降るってニュースで言ってたのに」
お母さんはもう誰もいなくなった玄関に向かって呟いた。
「ま、いっか!」
そう言ってリビングへと戻って行った。
+++++++++++++++++++++++++++++++
キーンコーンカーンコーン
「ギャー!なっちゃった!」
グランドをおもいっきり走ってる時にチャイムがなってしまった。
「これ、絶対遅刻じゃん…」
一人でボソボソ言いながら教室に向かった。
ガラッ
教室のドアを開けるとクラスの皆が私を見る。
うう…恥ずかしい。
「はい、辻久保遅刻!」
先生が私を指差し言う。
「珍しいな辻久保が遅刻なんて。もう一人はよくあるけどな。」
ははは
と私は苦笑する。
…ん?
もう一人?
「すいませーん。遅刻しましたー。」
棒読みの声とラベンダーの香りが背後からした。
「いい加減にしろよー、小倉。今年に入って何回目だ?遅刻するの」
先生が怒り気味に言う。
「数えてないからわからないっすよ。そんなの」
カチン
この言葉が先生の気にさわったのだろう。
「……お前ら、放課後、資料室に来い!」
「え!?」
「遅刻した罰だ」
先生はそう言って私と永輝に早く席につくようにと言った。
- Re: 紫は私の道をかえるカギ ( No.80 )
- 日時: 2013/10/23 22:59
- 名前: チャルトン (ID: sicBJpKD)
放課後。私は永輝と資料室に向かっている。
この状況、喜ぶべきなのかどうなのか。
わからない。
「・・・・」
さっきから永輝は黙ったままだし…。
ただひとつ、わかることは
私の心臓はうるさいということ。
資料室につき、ドアをガラッと開ける。
そこにはすでに先生がいた。
「遅いぞ二人とも。」
「すいません。」
一応、謝っておく。
「まぁ、座りなさい。」
そう言って椅子を指差す先生。
私と永輝はのそのそと椅子に座った。
「二人にはここにある資料をまとめてもらう。」
先生は机の上に山のようにある資料を見て言う。
これをまとめろと言うのですか。
この大量の資料を。
「まとめると言ってもただホッチキスでとめるだけなんだがな。簡単だろ?」
いや、簡単で単純な作業かもしれないがこの量は……
「遅刻の罰がこれだけなんて安いもんじゃないか。な?」
な?って……。
嫌だよ、こんなことするの。
パチン
パチン
って、ええぇえ!?
「おお!小倉は威勢がいいな!もうやり始めてる。辻久保もさっさとやりなさい。」
バサッ
私の前に紙の束が大量に置かれる。
「じゃ、先生は他に仕事があるから!それが終わったら帰っていいぞ!」
え!?
は…ちょっと!
先生、私と永輝を二人にするんですか!
「じゃあな!」
ガラッ……ピシャン
シーーン
パチン
パチン
この空気の中、私はいったいどうすればいいのでしょうか?
- Re: 紫は私の道をかえるカギ ( No.81 )
- 日時: 2013/10/24 18:41
- 名前: チャルトン (ID: /6p31nq7)
パチン
パチン
さっきからホッチキスの音だけが資料室中に響き渡る。
「・・・・」
相変わらず永輝は黙ったままだ。
よし!
私から、話しかけよう。
「あ、あのさ!」
で、でも何を言おう?
えーと…もう!
「ぜ、全然終わんないよね、これ!」
「・・・・」
む、無視…?
いや、一応想像はしてたけどやっぱ傷つく……。
パチン
パチン
「このままだと夜までやることになりそうだし…」
私は負けじと話し掛ける。
「・・・・」
パチン
パチン
「全部、永輝のせいなんだからね!永輝が先生を怒らせるようなこと言うから」
冗談混じりでそう言った。
ボソッ
「…じゃあ来なければよかったんじゃね?」
「…え?」
「こうなることはだいたい予想できたんだし。」
話してくれたと思ったら冷たい言葉で…。
「別に俺だけに任せて帰ればよかったじゃん。」
…最初、私はそうしようかなって思ったりもした…。
でも…でも永輝と一緒なら…って……
私の足は自然と資料室に向かっていたのだ。
「……っ…」
やだ…。
泣きそう……
ガタッ
え?
永輝が急に立ち上がり、鞄を手にとった。
「帰るぞ。」
「えっ、でもまだ終わってな…」
目の前にはきれいにホッチキスでとめられた紙がたくさんあった。
あの量をほとんど一人でやったというの…?
「早く。行くぞ。」
そう言って永輝は資料室を出た。
私も急いで出る。
“帰るぞ”
その言葉が単純に嬉しかった。
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