コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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魔王が勇者から世界を救う ステージ29更新
日時: 2014/01/05 21:35
名前: 黄 (ID: C8C8SSAY)

感想などを書いてくださると嬉しいです。
あらしはやめてください。
では、よろしくお願いします

最新話>>50
紹介>>32
お知らせ>>38 >>48

*今までのあらすじ*

現代、魔王は恐れおおのかれる存在ではなくなってしまい、魔王は悲しく、悔しかった。また、勇者も勇者で山賊と同レベルとなっていた。
「くっそ!どいつもこいつもなめやがって…!特に近隣のガキども!!」
怒りボルテージMax!
そして、魔王はじいやにそそのかされ、魔王の威厳を取り戻すべく、勇者から村を救うために旅立ったのである。

多くの村に行き、現在、魔王は封印されていた力を取り戻す。忘れていた親友との再開、そして真実。ある教会でこれからのことを決めるべく、話す。何が復活し、どうなっていまうのかを。

時はさかのぼり、魔王から助けられた村の少年、ブァイルス。彼は魔王との約束を守るべく、旅立った。そして、洞窟を発見、中には入ると二人の男と女がいた。男の名はコーグル、女の名はディアナ。そして、ブァイルスはこの二人と旅をすることになったのだった。

時はたち、ブァイルスの武器を新調するべく、神器 ゲイボルクを入手するため、螺旋の塔 シュリオンの攻略に挑むのだった───

さて、魔王様たちはなにをしているのかと言うと───

1ステージ「魔王と勇者の立場」
「魔王様!勇者が…勇者が村を襲っています!」

知ってる…おかしくね?俺、魔王だよね、俺が襲わなきゃいけないよね?

「なにをいっているのですか!はやく助けにいかなければ…!村が勇者のてによって地獄になってしまいますぞ!」

いや、だからさ、それ、地獄にするやつ、俺だよね?何で勇者なの?俺魔王だよ?勇者じゃないよ??牙とか爪とかがんばってのばして魔王ぽくなってきたのに…

「魔王様!すねてる暇はありませぬぞ!」

…わーったよ!いきゃーいーんだろ!?


勇者が滅ぼし魔王が救うそんな奇妙な物語の始まりです

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Re: 魔王が勇者から世界を救う ( No.43 )
日時: 2013/11/21 19:43
名前: 秋音 (ID: zS76SbFU)

はじめましてです。秋音というものです。

実は、ずっと前から読んでいて、隠れファンでした……!
魔王のキャラが、本当に好きです^^
これからもちょくちよく来たいと思っています……

更新頑張ってください!

Re: 魔王が勇者から世界を救う ( No.44 )
日時: 2013/12/15 08:48
名前: 黄 (ID: QoJFW5pL)

ステージ25「終着地点の先は?」

ディアナは考える。ブァイルスとあってから、洞窟で共に修業してから、ブァイルスは見事にブァイルスの師匠───コーグルの技や戦術を吸収している。そしてあの洞窟を出てから一ヶ月、さらにブァイルスは強くなり、コーグルほどの強さ……とまでとはいかないが、歴代の名のある勇者と同格までの域にたっしてしている。

そこで思う。

時が来たのではないのかと。

ブァイルスは強くなった。

コーグルという、無敵の仲間もいる。


しかし───先に進めない。

いや

先に───進みたくない。

わかっている。元々はあの魔王を倒すためにブァイルスを育て、コーグルという奇怪なやつを仲間にした。しかし……いつからか、楽しくなってきてしまっていた。

あの少年の成長を見るのが。

あの人達と旅をするのが。

行き着く先は決まっている。

でも、まだ、まだ回り道をしたいのだ。

前を歩いている、ブァイルスとコーグルは本物の師弟関係を築き上げている。しかし、私は……なんなのだろう。私は───



「───さん、ディアナさん!」

「は、はい?」

意識を目の前にいる少年、ブァイルスにうつす。

「道が別れているのですが、どちらに進むのですか?」

「えっと……右ね、右に進みましょう!」

「おいおい、ナビゲーター大丈夫かよ」

ブァイルスの左隣にいる男、コーグルがニヤニヤしながら言ってくる。

「大丈夫よ、貴方みたく馬鹿ではないから(ニッコリ)」

「そうか、それはよかった。もう歳だからボケてるのかと心配したよ、おばさん(ニッコリ)」

「ええ問題ないわ。殺すわよ?」

「おお怖い、怖い!ブァイルス〜あのおばさんがいじめてくるよ〜!!」

コーグルはそう言って、ブァイルスの後ろに隠れる。
ブァイルスは困った顔をしてあたふたとしている。

「ちょ、師匠!あきらかに師匠が悪いのだから謝れば良いじゃないですか!てか、俺の後ろに隠れないでください!!」

私は、少し……ほんの少しからかいたくなってしまい、私は声を低くしてブァイルスに言った。

「へー……ブァイルス君はコーグルの味方をするんだぁ……へー……」

すると、思惑通り、ブァイルスは更にあたふたとし始める。

「ちょっ!違いますよ!ほ、ほら!師匠!!謝ってください!または俺から離れてください!」

するとコーグルは、
「へぇー……ブァイルスは俺があのババアから殺されてもいいんだぁ……へぇー……」

なんて言い始める。これは……おもしろい!

更にあたふたとさせてやろうと思い、口を開きかけたが、ブァイルスが涙目になっているのを見てしまい、即座に先ほどまで考えていたこととは違う言葉言う。すなわち、

「ごめん!ごめん!からかっただけだよ!!大丈夫だから!ね!」

謝罪の言葉だ。

私はブァイルスの後ろにいまだに隠れているコーグルに、

『貴方も早く謝りなさいよ!』

と、目で伝える。すると、コーグルはしかたがないなぁ!という感じで喋りだす。……あとでぶん殴ってやる。

「大丈夫だ!ブァイルス!!これは仲間意識をつけるための儀式だったのだ!!」
と、訳のわからないことをいいだすが、
「そ、そうなんですか!?」
と、ブァイルスは心底驚いたように聞き返す。
「そうだ!こーすることによって……あー……とにかくそうなのだ!」

しっかりと決めとけよ!そこは!!

これでは即座にばれてしまうと思ったのだが、

「おおー!さすが師匠!!」
と、ブァイルスは拍手しているではないか。

なんなのだこれは。

コーグルに目を向けると、
『これが師匠パワーなのだよ』

と、誇らしげに目で伝えてくる。

師匠パワーって……まぁいい、ブァイルスが落ち着いたのならば結果オーライだ。……あれ?でも確か、私の本来の目的はコーグルを殴ることではなかたっけ?

そんなことを考えていると、

「では、先に進みましょう!師匠!ディアナさん!」

ブァイルスが笑顔でそんなことを言うではないか。

ま、どーでもいいか!

私は考えるの止め、
「そうね!いきましょう!」

私はブァイルスとコーグルの元に小走りに行く。
そして、私はブァイルスとコーグルを通りすぎて、右の方に進むのではなく、左方向に進む。

「え?右ではないのですか?」
と、不思議がるブァイルスに言う。

「確かに、道中で話した神器、ゲイボルクは右側の道を進んだ先にあるわ」

「なら、なんで?」

私は誇らしげに言う。
「それは、左側の道に進むととても良い宿屋があるからよ!お風呂にはいるってこと!」

コーグルはそれを聞いて呆れながら、
「らしいぜ?ブァイルス、この旅の目的とは違うが、どうする?」

ブァイルスは少し考えるふりをして、
「良いと思います!たまには休憩するのも!」

ブァイルス元気よくそう言った。

「じゃ、決まりね!では、行きましょう!」

「はい!」

「ったく、しかたがねぇなぁ!」

「あら、コーグルさん?嫌なら一人だけあちらにいっても良いのですよ?」

「……一緒に行かせてください」

「よろしい」

「あははははっ!師匠の負けですね!」

「むぅ…!」
そんなやり取りをしながら私たちは歩き出す。


───私は師弟関係をブァイルスと築き上げてはない、恋愛関係でもない。コーグルも同じだ。ただの仲間。そして、この旅の終着地点に到達したとき、私は彼等の『敵』になる。

これは元から決まっていたこと。

絶対的な運命。

だから、だからこそ、もう少し遠回りをしよう───

魔王が勇者から世界を救う ( No.45 )
日時: 2013/12/15 11:03
名前: 黄 (ID: QoJFW5pL)

ユージーンさん
はい、お願いします!

秋音さん
初コメありがとうございます!
隠れファン…!感謝感激です!!
テスト期間で書けませんでしたが、これから書けるので、よろしければまたみてください!!

Re: 魔王が勇者から世界を救う ( No.46 )
日時: 2013/12/28 12:17
名前: 黄 (ID: ySW5EIo2)

ステージ26「なぜ殺らない?」

俺は悩む。
エクスカリバーを手に入れた時点でこいつらにはようは無くなったわけだ。昔ならば即座に殺した。
では、今はどうだ?
殺すどころか、一緒に旅までしてるではないか。
明らかに異常をきたしている。
やはり、こいつらを殺したらもとに戻るのだろうか?
しかし───

「うぉぉらぁああ!!」
雄叫びが聞こえる。歳のたったおばさんの雄叫びが何故か聞こえる。
「コーグル!何してんの!!」
問、何をしているのか
答、ゲイボルクを手に入れるべく、螺旋の塔 シュウリオンの攻略をしてる。
「いや、あってるけど!なにモンスター無双してんのよ!ブァイルスのレベル上げにならないでしょ!」
おばさんはなんで俺の心よめてるんだよ。
「おばさん言うな!!」
ディアナがドロップキックをしてくるが当然のように避けた。
「いや、確かにそうだがここに出てくるやつらはアイツじゃ荷が重いだろ」
俺がまともに返答すると、
「うっ……確かにそうね……まぁ、だから二人だけで先にここまで来たんだけど……」

さて、このおばさんの言葉には矛盾がある。
皆さん、わかります?
元々はおばさんが「戦意喪失させるわけにはいかない!!」とか言い出したからブァイルスをあの温泉付きの宿に残して、ここまで来たのに、この人矛盾しまくりですよ、とうとう頭までやられてきたか……。
「このっ……うぐっ……」
と、うめき声を上げているが気にしない、気にしない。
「と、とにかく!さっさと進むわよ!」
「へいへい」
さらに登り、頂上付近まで何一つ問題なく到着した。
「ふぃ〜問題はこれでないようね、では、帰りましょう」
「あ?まだ頂上までついてねーぞ?」
「大丈夫、あそこはゲイボルクのために結界を張ってるからモンスターどころか、虫一匹もいないわよ」
と、不敵に笑っている。だが、頂上からモンスターの気配……それも『あの』竜王なみの気配が感じる。
俺は不安になり、おばさ……ディアナに
「おい、行ってみないか?」
と、言うがディアナは不機嫌な顔をして、
「大丈夫だっての〜!そんなに私のこと信じられないのー!?」
と言う。

元から信用はしてないが……確かにコイツの結界は強力だからな……

ディアナはじっと、俺の返答を待っていた。
「わかった、信じよう」
それを聞いたディアナは嬉しそうに微笑んだ。そして手を広げ、
「では、今度こそ帰りましょう!」
俺はディアナの肩に手をあて、じっと待つ。
ディアナの能力の一つにテレポートがあり、道順の危険は取り除いたのでテレポートで帰るのだ。

ああ、めんどくさかったな……ったく、ブァイルスにもそろそろ奥義くらい教えねーと行けねぇのに……

俺はそんなことを考えてると、異変に気づく。
回りに異変があったわけではない。

俺に異変があったのだ。それは……

笑ってる……のか?

これはあり得ないことだ。
魔王を殺し、ディアナも殺し、そして俺を倒しにくるであろう、ブァイルスを殺すのが俺の目的だ。
なのに、その目的に不利になることをするのに、笑っていた。

……あの腰抜けになにかされたのか?

俺はこの俺を封印した奴のことを思い出す。
あの腰抜けが、希望を残すだの、何だのと言って俺に怯え、闘おうとはせず、あげくには初代魔王よりはレベルが低い封印をして死んだ。

あの腰抜けよりかは、今回の魔王……なんったけな?まぁいい、そいつは期待できるしな……

俺は嬉しさが込み上げて、小さく笑った。
「……どうしたの?気持ち悪いんだけど……」
などと、まだテレポートしていないヤツに言わされた。
「ああ?さっさとテレポートしろや、婆さん」
「婆さん言うな!」
と、耳元で叫んでくる。

こいつ……殺してやろうか?どうせ、殺すのなら……

しかしまたも、異変がおこる。

痛てぇ……

胸の奥で刺さるような痛みがはしる。

やはり、あの腰抜けになにかされてるな……

俺がそんなことを思っていると、

「なんかんかんないけど、テレポートするわよ?」

「あ?まだしてなかったのかよ」
「っ!……まぁいいわ、よし、行くわよ!」
俺は目をつぶった。そして、数秒後目を開けるとそこにはブァイルスが立っていた。
「おかえりなさい!師匠!ディアナさん!」
「おう」
「ただいまっ!」
「しかし、何処に行っていたのですか?」
ブァイルスは宿の居間にある、椅子にかけて、質問をしてくる。
俺とディアナも向かい側の椅子に座る。
「俺の昔の友達と会ってたんだよ」
「そうなんですか!へぇ〜!俺も今度あわせてもらえませんか?」
「おう、いいぜ」
「やった!!」
「あの……私も話に混ぜてもらえない?」
と、オドオドしながら、言ってくる。
「さて!ブァイルス、風呂にでも入るか!」
「え?あ、はい、でも、え?」
ブァイルスはディアナと俺を交互に見て、やはり、あたふたしている。
「うぅー!コーグルのアホー!脳キン野郎ー!」
「あ?一緒に入らねーの?」
俺が思ったことをそのまま言うと、
「師匠……」
ブァイルスはあきれた顔に
「……」
ディアナはなにも言わず、顔を真っ赤にしている。
訳がわからないが、気まずい空気になったので、どうにかしようと試みる。
「あー、ブァイルス君、面白いこと言いなさい」
「ええっ!?そんな無茶ぶりな……」
俺は目を閉じ、悟らせるように言う。
「ブァイルス君、これも修行の一つなのだよ!これができたら……なんかできるんだよ!」
と、師匠パワー(俺がてきとーに考えた)で
乗り切る。
どこかで、「またかよ!」と聞こえた気がするが気にしない。
「わ、わかりました。では……漫才、師匠と弟子」

なんっ……だとっ!?

まさかの事態に俺は硬直、そしてブァイルスの肩をつかむ。
「ブァイルス君……一人でやらなければ意味がないのだよ」
俺は想定外の事態に心拍数を上げながら慎重に話す。
「そうなんですか?」
「そうなんです!」
「で、では、一人コン……」
ブァイルスが喋り出す時に、ディアナを見てみると、顔をうつぶせにして寝ているようだった。

良かった……これで変な空気も……

安心して、ブァイルスにコントの中断を願い出ようとする。しかし、一難去ってまた一難、
「…師匠がしろっていったから張り切ってたのに」
ブァイルスは負のオーラをにじませてちぢこまってすわっていた。
「いや、その、ブァイルスくん?もう、ね?」

もうなんで俺がこんなめに……!

「師匠がしろって…師匠がしろって…言ったのに……」
と、呪怨のようにくりかえしている。

あー、うん、あれだ………



「だぁぁぁぁぁ!もう!めんどくせぇぇ!!」
そして、俺の死闘がはじまる。くわしくは今度話そう……つかれた。

───俺が叫んでから訳三時間後にブァイルス、ディアナの機嫌をなだめ、なんとか収集はついた。

あのとき、こんなことをしてもなんの利益もないと考えた。ならば殺すべきだと。もうこいつらはいらないだろ?

でも

殺せない。

理由はわからない。でも、たぶん、たぶんだが

昨日のなだめている、約三時間のときに俺は……



笑っていたんだ───

Re: 魔王が勇者から世界を救う 週1で更新します ( No.47 )
日時: 2014/01/04 20:09
名前: 黄 (ID: Wu5AsKOR)

ステージ27「覚悟は決めたか?」〜エピローグ〜

「おいっ!くるぞ!!」
コーグルが伝えるとそれにブァイルス、ディアナは反応し、即座に右左に転がり込む。
そして、先刻までブァイルスとディアナがいた場所には巨大な火柱がたてられていた。
コーグルはブァイルス、ディアナの前方におり、巨大な火柱を立てたヤツ───龍帝、ゲイボルクに向かって前進していた。ブァイルスはそれを確認し、瞬時に立ち上がり、コーグルに遅れてブァイルスはゲイボルクに向かって走り出す。
「おらぁぁぁぁっ!!」
「ふっ!!!」
ゲイボルクの技は放ったあと数秒のすきができるのをコーグルは知っているため、斬りかかろうとする。が、ゲイボルクを中心にに魔方陣が描かれ、そして、ゲイボルクをおおうようにドーム型の結界が形成された。
「んっな!?」
コーグルは体をひねり、ブァイルスを蹴り、攻撃を無理矢理停止させ、地面に転がり込んだ。
「ちっ!魔法まで扱うようになってやがる!!化け物のくせに!」
ゲイボルクは手で掴もうとしてくるため、二人とも後ろに飛ぶ。
「師匠、どうしますか!?」
「あんっ!?んっなもん……ぶち殺すだけだ!わかったか!!」
正確な答えになっていない。しかし、ブァイルスは微笑んだ。
「……はいっ!」
「ちょっと!私を忘れるな!!三十秒、ゲイボルクの動きを止めるわ!それでなんとかしなさいっ!!」
「ああっ?三十秒しか止めきれねぇのかよ!」
「三十秒もあって殺しきれないの?」
「十秒で充分だ!!」
そして、ブァイルスとコーグルは構える。
「いいか?チャンスは一度きりだ。やるのはもちろん、奥義だ」
「了解!」
「……ふっ!」
「……どうしかしたんですか?」
「いや、前のお前なら自信なく『わ、わかりましたっ!!』っていってそうだなぁってな」
「かもしれませんね…!」
「コーグル、ブァイルス、いくわよ!」
ディアナは腕を高らかに上げ、呪文をつぶやく。そして、ディアナの手のひらに小さな魔方陣が形成され、その上に新たに魔方陣が形成……その繰り返しが幾度も繰り返され、ついに巨大な魔方陣がつくられた。

「魔王の力を思いしりなさい?」

そう言って指をならすとゲイボルクの動きが完全に止まった。
そして、コーグル左に、ブァイルスは右に走り出す。
コーグル、ブァイルスはともに剣をだし、風を切り裂き、呪文の詠唱をしながらゲイボルクの懐にめがけて走る。

二人が狙うのは、ヤツの両眼。

そして、たどりつく。あとは放つのみ。
「……ブァイルス、覚悟はできたか?」
ヤツの右目に奥義を放とうとした時、聞いてくる。
答えは決まっている。
が、言わない。呪文の詠唱が終わっていないからだ。

「壊せ、ディ・アルカーナ・イクリプス」

そして、突く。誰よりも、何よりも、速く、鋭く。

そして───


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