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俺のクラスってマジ戦国時代…
日時: 2014/12/01 16:28
名前: 捨駒 (ID: 8l51JBm.)

このスレッドは連載を終了しました

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Re: 俺のクラスって、マジ戦国時代… ( No.1 )
日時: 2014/05/30 17:56
名前: 捨駒 (ID: LaqAx/EG)

『六年一組』

そう書かれた文字は、俺、芦田業の事を悩ませた。ここで腹痛を訴えるべきか、ドアを開けるか。トイレが目に入るが、俺は無視をした。

「でさ……おっ!業ー!」
「は、はよ……へへ……」

ドアの前に立ちすくんだ俺に気づいた真田は大きな目をくりくりとさせてこっちに大きく笑んだ。女顔の奴にはファンクラブがある。何かと凄い男だ。

ランドセルを叩きつける様に机に置くと横の方から声がした。

「……よっ。風邪、大丈夫か?」

一個しかない目の下に酷いクマをつくった伊達が顔を覗かせた。後ろには勿論、小学生とは思えない怖い形相の片倉が。めっちゃこっち見てる。

俺の回りの席には伊達政蘭と真田友紀。二人とは、幼稚園の頃、一度だけ同じだったからすぐに話が弾んだ。まだ、まともなメンバーである。

「あれ?前田は?」
「今日、休みだってよ。直江が言ってた。」

名前からして、戦国大名。
でも、名前だけではない。例えばこの二人。

「みっつー♪今日、お前掃除なー!」
「……は?テメーでやれよ。てか、みっつーって呼ぶな。」

眼鏡の黒髪美形少年、石田三葉。あだ名はタヌキ(面白いから)の徳川晴康。仲良く見える二人だが、とても仲が悪い。四年生の頃、喧嘩で骨を折ったとも言われている。

何でも、豊富の友人(配下)らしく、豊富を侮辱するとたちまちキレるらしい。その豊富も、委員長にはサルって呼ばれてんのにな。

「……私に何か?委員長って言ったけど。」
「言ってない!いや、言ってません!」

舌打ちをしてこちらを睨み付ける委員長。織田真穂子。魔王と呼ばれる程怖い性格。てか、短気。ランドセルにはBB弾拳銃が入っている。逆らえば一発だ。

このように、俺のクラスは怖い……つーか、変人の巣窟なのだ。ほら、俺の名前も芦田業。アシダカルマと読む。足軽だ。

「こえーな。魔王。」

友紀がぼそりと耳打ちをした。ギロッとこっちを睨み付けた明智に俺は手を合わせて謝る。頷いた明智に森はタックルをかましている。バレのかと背筋が凍った。

「友紀も気を付けろよ。」

「おうよ!俺は強いからな。あんなのひとひね……りっ!ギャァァ!!ごめんなさい!」

額に銃口を向けられて涙目になってしまう。可哀想に。友紀、お前の事は忘れねーぞ。
チャイムが鳴り響き、教室じゅうの机や椅子の騒がしい音が重なって耳に入ってくる。俺の寝不足の頭もさえるさえる。

討死したくなる憂鬱感も、普通の先生で打ち消された。

「……では、赤組と白組のリーダーの石田と徳川。前へ。」

ダルそうに前に出る石田とガッツポーズで前に出る徳川。へ?赤組と白組?

あれか、運動会だな。やっぱり、世界観はきちんと守るもんなんだな。今年は、一組からリーダーが二人も出るとは。驚いた。

「今日は、クラス対抗リレーの事を決める。負けたら、委員長が一発殴るってよ。」
「こころして頑張んなさいよ。」

うわー。血も涙もねーよ、石田!つーか、俺らのクラスって、足遅い奴いたっけ……?

悩んだ俺をよそに、チャイムは高らかに鳴り響いた。




放課後。俺らは緊急呼び出しをくらった。一体、なんだ?
六年一組の教室を覗くと、他の学年も混ざって石田と話していた。

「業、突っ立ってないで、早く入れよ。」

わかってんだよ。うるせーな。声には出さねーけど、お前はこの光景をなんとも思わねーのか。

扉に手を当てると甘い飴の香りが充満してめっちゃ臭い。練り飴って奴か?

「良いところに気づいたな。」

おわっ?!
誰だコイツ。ここらじゃ見かけない学生帽に黒いメモ帳。オマケに忍ばせたペーパーナイフって、お前忍かっ?!

「違う。俺は三年。」
「風魔小五郎。だっけ?」

徳川が笑い、石田がギリギリと歯軋りをする。なんか、自分の出番を取られて怒ってるな。こりゃ。

でも、三年がなんでこの教室に?

「他のクラスのリレーの順番を教えに来たんだ。練り飴が代償。」

うわっ!頼むアイツらもそうだけど、引き受けるコイツも……

「足が速い加藤が当日休みって言っといた。アイツら混乱してやがったぜ。」

黒い……腹ん中まで黒いな。コイツ。
つーか、加藤と前田、足が速いんだよな。当日に来るといいけど。



Re: 俺のクラスって、マジ戦国時代… ( No.2 )
日時: 2014/06/13 23:19
名前: 捨駒 (ID: PyqyMePO)



「どうぁぁああ!!!」
「前田……うっさい。」

サッカーボールを豪快に大きな声と共にゴールに蹴る前田。その後ろには腕を組んでほくそ笑む加藤が。

普通に遊ぶ二人だが、学生としては一番してはならない事をしていた。

「前田、俺達は一応サボりなんだぜ……骨折とか言ってるけど。」
「大丈夫だって、マスクと帽子をかぶってんだ。バレねぇ。」

しかも……と前田は続けると自販機でたむろしているグループに手を振った。あちらも前田に気付いたのか、茶髪の男が手を振り返した。

「何てったって、猿飛先輩達がいるんだ。」
「……それが心配なんだよ……この馬鹿。」

猿飛先輩。彼が所属グループは喧嘩上等不良の霧隠と、甘いマスクとサディストな(銀魂の沖田君みたいになってしまった)望月によって支えられている。

猿飛と霧隠、望月は同じ学年・クラスの友紀と関わりがあり、しかも友紀は猿飛と同居中という噂。正義感が強く嘘がつけない友紀にバレては殺される。

「だから、俺達を頼ってんだよねー。」
「口止め料はポッキー一袋。安いもんでしょう。」
「だよな。」

派手な袋を前田は望月に手渡すと中からはポッキーが。

「全く。子供からお菓子巻き上げるたぁ、結構な事ですね。」
「いいじゃねーか、俺の父ちゃん、金持ちだし。」

「ははっ、いつもご苦労。黙っとくよ。」
「……悪趣味。」

一言で終わる霧隠に望月ら蹴りをくらわす。
奥でヘラヘラ笑うのが、地味な海野。先程紹介し忘れた。

「うわっ、いたんですか、」
「うん。結構前から。猿飛は気づいてたよ。」
「影が薄いからな。」



今回は、これにて終了。

近いうちに皆の設定をUPいたしまする故、
何卒、更新を待っていてくださいまする。

それでは。


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