コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 桃乃吹雪〜キャッスル〜【名のない姫君とわがまま騎士】
- 日時: 2015/02/16 06:48
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: nZYVVNWR)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=38820
「桃乃吹雪〜キャッスル〜」
目次
第1部 名のない姫君とわがまま騎士
【「紫乃吹雪〜恋乃手紙〜」同時更新!】
1.名のない姫君
>>1
2.世界は美しく、酷かった。
>>2 >>3 >>4 >>5 >>8 >>9 >>10 >>11
・コメント
医祈音マグ様 >>6
- Re: 桃乃吹雪〜キャッスル〜 ( No.3 )
- 日時: 2015/02/01 11:32
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: nZYVVNWR)
城では、今日と明日に盛大な宴が開かれようとしていた。
誕生日の姫君のための宴ではない。
姫君の腹違いの弟である、ヴァイス王子の誕生日ための宴である。
ヴァイス王子と姫君の誕生日は偶然にも同じで、1年違いである。
王子は女王に溺愛されている。
次期国王の誕生日には、たくさんのプレゼントとたくさんの客が来ていた。
「宴の前に会わないと!」
ドレスの裾を持ち上げて、走る姫君。
それを追いかける騎士ソウク。
「待ってください〜」
姫君は女王がいる部屋へと向かっているのだ。
☆
「着いたわよ!」
「早いですよ、白様。」
「静かに!」
姫君はコンコン、とドアをノックした。
「どうぞ、お入りください。」
と女中の声がした。
「入るわよ!」
「女王陛下。」
姫君と騎士はひざまずいた。
「下がってもらえる?」
と女王が言うと、女中はどこかへと消えた。
「何の用なの?」
女王は言った。
姫君は顔を上げた。
「約束を守ってもらいに来ました。」
姫君は言った。
「何の約束?」
「約束したではありませんか、去年の私の誕生日に。」
「ああ、今日はあんたの誕生日でもあるのね。王子が14歳だから、あんたは15歳ね。」
「それを今、思い出したんですか?」
女王は姫君の問いかけに応えなかった。
「外に出る権利を約束してたわね。」
「生まれてこのかた、城の外に出たことがありませんので。」
「…それが私のせいだとでも言いたいの?約束は取りやめよ。あんなの嘘に決まっていたのに、そんなに必死になって。」
「え、そんな!今まで言うことは聞いてきたじゃない!」
「お黙り!縫い物とハープを弾くことしか能がないんだから!今日失敗なく演奏して、明日までに王子の服を縫わないと、分かってるわよね!」
「…ソウク、行くよ。」
姫君と騎士は、女王の部屋から出た。
姫君は王女であることを認められていない。
宴があるときは、楽器を弾く者として紹介されている。
外にも出ていないから、存在さえも知られていない。
「約束したじゃない…!私をどうしたいの!」
☆
- Re: 桃乃吹雪〜キャッスル〜 ( No.4 )
- 日時: 2015/02/03 06:36
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: nZYVVNWR)
「白様!」
「絶対に何かおかしい!だいたいにして、王子が生まれた後に父が死んだのもおかしい!ハープの演奏なんて放棄してやる!」
「放棄したら…!?」
「私の名前が無いのも、私の存在が無きものになっているのも、女王のせいよ!」
「…そうかもしれません。」
「どうすればいいんだろう?」
「白様。」
ソウクが顔を上げた。
「確かめる方法が1つあります。」
「え?」
「こっそり家出をして、魔女とか魔術師に会えばいいんです。」
「真実を確かめてもらおう、ということね。」
バン!
「早速作戦開始よ!」
「白様、その前に私、コーヒーを飲みたいです〜。」
「そんなのどうでもいいでしょー。」
☆
- Re: 桃乃吹雪〜キャッスル〜 ( No.5 )
- 日時: 2015/02/04 06:55
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: nZYVVNWR)
【作戦1 塔から出る】
「目立たないように、マントを着た方がいいかしら」
「いや、城の中では逆に目立ってしまいますよ」
「準備はいい?」
「OKです!」
まずは塔から、ロープを下ろして、下に降りる。
「白様、下には誰もいません。」
「じゃあ、ロープを下ろして!」
ひゅるひゅるとロープが落ちていく。
「私から降ります。」
ソウクがすばやく下へ降りる。
「じゃあ、私も降りるわね。」
「待ってください!庭師がこっちへ向かっています。」
「あ、あっちへ行きました。降りても大丈夫ですよ。」
ひゅるひゅる〜。
「あ!」
姫君の手がロープから離れた。
姫君はどんどん落ちていく。
パサっ
「ソウク!大丈夫?」
「ええ、まあ。白様こそ、大丈夫ですか?」
「私は平気。ソウク、ありがとう。」
姫君をソウクが下で受け止めたのだ。
☆
- Re: 桃乃吹雪〜キャッスル〜 ( No.6 )
- 日時: 2015/02/04 09:19
- 名前: 医祈音マグ (ID: s32F0pf/)
ありがとうございます(^O^)
貴方の方も頑張って下さい!
所で、何時も朝早いね☆羨ましいです!
- Re: 桃乃吹雪〜キャッスル〜 ( No.7 )
- 日時: 2015/02/09 06:22
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: nZYVVNWR)
医祈音マグ先輩、お返事遅れてごめんなさい。
私は朝型(なんせ9時には眠くなる)体質なので、基本的に更新は朝になりますね。
最近は、いろいろあって、更新遅れてますけど……。
この掲示板は過去ログ化されています。