コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- お月様が見ている【更新再開】
- 日時: 2015/12/21 16:00
- 名前: 音宮 (ID: Jk.jaDzR)
こんにちは。
どうも、久しぶりに小説を書きます、音宮(おとみや)です。
この作品は、一話5分ほどで読めるように作ります。
切なく仕上げていきたいです。
切ない感じが苦手な方はgo,backッスね。
よし、今度こそ、完結目指そう。
良かったら音宮の作品、わけわからんことになっていますが、
過保護すぎる兄と私とその他の人達
A qurik of fate〜運命の悪戯、君に届けたい〜
では……
目次
要素…… 切なさ100%
キャラ紹介 >>2
プロローグ >>1
第一話 やめられない恋 >>3 第二話 出会い >>4‐5
第三話 煌 >>6 第四話 友達になりませんか >>7
第五話 友達って >>8
- Re: お月様が見ている ( No.1 )
- 日時: 2015/03/22 16:14
- 名前: 音宮 (ID: laaGvqHD)
プロローグ
キラキラとひかるこの満月の夜。
私は、初めての告白をしました。
……初恋だったの。
九年間も想い続けてやっとのことで出たその言葉は、ただ純粋で正直な気持ちだった。
「……好きなの」
たった一言だった。そのあとは何も言えなくてただ相手の顔を見ているだけ。
相手の返事を待っている時、ドキドキしてて、この鼓動が伝わってしまうのではないかって思うくらいうるさかった。
「考えさせて」
あの人の口がそう動いた。
あの人が返事をくれるまで六日間あったの。
その期間は、長いようで短かった。
告白しちゃったんだっていう気持ちが大きく私に刻み込まれた期間でもあった。
きっと言葉で直接、私が言ったように彼も正々堂々と返事をくれるんだってそういうものなんだって信じてたのに……。
下駄箱に手紙が置いてあったの、白い……真っ白い手紙が。
「なに……これ?」
読んでみると、私の失恋を知らせるものだった。
「嘘……。私……」
”振られた”
あの人の口から出た言葉じゃなくて、こんな紙で振られてしまった。
あの人は、自分の口から言うのが怖かったってこと……。
迷惑だったのかな。
私みたいな子から告白するの。
どんな子から告白されても絶対に嬉しいって言っていたのに。
こんな酷い言葉で振られるとは思っていなかった。
酷いよ……真ちゃん。
彼は正義感があって強くて優しくて……でもちゃんと叱ってくれたり。
欠点は、なんでも自分で背負ってしまうところ。
嫌いな食べ物は柑橘系の果物で、好きな食べ物はお肉。
誕生日は十二月八日。
身長170㎝で顔は、ごく普通で、頭は結構良かったり。
こんな私にでさえ、みんなと平等に話しかけてくれた初めての人。
そして初恋の人になった人。
私は、みんなから嫌われてて地味な女の子だけど、彼は、みんなから尊敬されて頼りにされていた人。
全く違う次元で生きていた人に私は、憧れと好意を抱いてしまった。
彼に少しでも追いつきたくてつり合う人になりたくて頑張った。
たとえば、みんなが嫌がる仕事をしたり、人に親切にしたり。
彼のそばにずっといたかったし、彼には私だけを見てほしかった。
それは、単なる乙女心だったのかもしれない。
いや、欲望で彼を独り占めにしたかっただけ。
それだからいつもそばにいて、毎日話しかけて、彼が欲しい物は毎日取り揃えてずっと彼を追っていた。
ストーカーって思われてもいい、彼の視界に少しでも映りたかったから。
そんな人に、
ずっと迷惑だったんだ。
だから付き合うとかそんなことできないよ。
ごめんね、でも君の笑顔は、かわいいから笑っていれば、きっといい人見つかるよ。
だなんて言われたんだ。
ずっと好きだったのも全部無駄だったんだって思わされてる感じがした。
彼は、いいたいことをはっきり言うタイプだった、そこも好きだったけど、今回、私にとって一番つらいものとなってしまった。
この手紙は、私の心を槍のように突き刺し、穴を開けたの。
何やってもそれからは、むなしさと悲しさが残って涙を流すばかり。
心には深くて大きい穴が残っていてその穴は、どんなものでも埋められなかった。
何も夢中になれず、真剣に物事をこなせないで、すべてのものをなくした。ただ、毎日を何事もなくロボットのように暮らしていくだけ。
こんなことなら告白しなきゃよかった。
そんなことを思ってしまう。告白した時は伝えられただけでも嬉しかったのに。
矛盾しているのかな。
だけど、もう終わったこと。
時は変えられない、戻せないのが現実。
あの人は、それからいろんな人と付き合ってるんだ。
私より地味な子とも……。
私より嫌われている人と。
なんで私はダメなのか、分からない。
私は一生懸命、彼に尽くして優しくしたのに。
彼を一番、誰よりも見ていて大好きだと思っている。
彼の事、いっぱい知ってる、たとえ、彼の男友達でさえも、負けないほどの彼の情報を持っている。
私を好きになってほしい。
私だけを見て。
そんな欲望が振られてもなお、脳裏をよぎる。
彼から直接、聞かされてないから。
彼の口から振られたいから。
あんな手紙、本当は嘘なんじゃないかってまだ、無駄な希望を抱いてしまう。
私はきっと、これからもこの欲望と共に彼を愛していくんだと思う。
彼にとっては迷惑な愛を育てていくんだ。
私だってこんな風にはなりたくないけど、やめられない。
とめられない愛を——君に捧げます。
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