コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- ある男の子と女の子の話【短編集】参照300感謝!
- 日時: 2016/01/05 19:55
- 名前: 希柳 (ID: pR7JxfSl)
幸せの形は人それぞれ
愛する形も人それぞれ
でもね、人を愛する気持ちは同じだと私は思う。
私は私の筆で道を描く。
不可能なんていわせない。
ウサギの素顔 >>1
ドがつく二人 >>2
彼と彼女の日常会話 >>3
気持ちの答え >>4
好きな人 >>5
幼馴染の立場 >>6
愛=鎖 >>7
鎖=愛 >>8
僕がピエロになった夏 >>9
イジョウアイ >>10
イジョウアイ【挑戦状】 >>11
【参照200突破記念】女子会 >>12
- 彼と彼女の日常会話 ( No.3 )
- 日時: 2015/08/18 20:05
- 名前: 希柳 (ID: izEMmXXq)
「あ、はげてる。ここどうしたの?」
「お前のせいだわっ!」
「そんなカリカリしてたらもたないわよ」
「いや、誰のせいだよっ!そもそもお前は、」
「あ、かりんとう食べる?」
「話聞けよ!」
「ん?あぁ。おやつは何時に食べる派か?私はやっぱり2時55分ね。」
「ちげぇーよ!てか、そこまでなら3時まで待てよ!」
「だってお腹すくじゃない」
「5分だけだろーが!」
「あんたは何時に食べるの?」
「俺?俺はそもそもくわな」
「そういえば私前、数学23点だったのよ」
「おいっ!聞いといてそれかよ!おやつどこいった!なぁっ!てか、23点でドヤ顔すんな!俺でもとったことねぇよ!」
「あら、ノンブレスですごいわね。」
「ありがとうっ!」
「でも可笑しいわね。最高得点なのに。」
「23点がっ!?最高得点っ!?」
「えぇ。10点おまけしてもらったけど。」
「尚更ドヤ顔すんな!なに、おまけって!ずるくねっ!?」
「ふふ。私の手にかかればこれぐらい余裕よ」
「勉強しろや!」
「なぜ?」
「え、何故だって?え、ふざけてんの?俺が可笑しいの?」
「あんたこの世のこの点数の子全員にケンカうったわね。」
「はぁー?」
「謝りなさい」
「なんでだよ!」
「あんた頭いいからって調子乗ってると………殺すわよ」
「ごめんなさ」
「ってゆー冗談は置いといて。確かに勉強はしなきゃダメよねー」
「はぁっ!?人がせっかく謝ってんだから最後まで聞けや!」
「あら、相変らずカッカしてるわね。カルシウム足りてないんじゃない?」
「お前のせいだわっ!カルシウムはいつもとってるわ!」
「へぇ。とってたのね。意外だわ。」
「3食きちんと食べてるわ!だけどこうだわ!さて問題!じゃあなぜこうなのか、6文字で答えろ!」
「毎日のカルシウムが足りてないから。」
「ばーかーかー!そうだな、お前はバカだったな!確かに13点とるはずだよな!6文字って言ったよ、俺!?お前何文字言ったよ!毎日のカルシウムが足りてないからぁ?18文字だよ!せめて7文字にしろ!12文字オーバーだよ!」
「あら、間違ってるわ。23点よ」
「そーこーじゃーなーいーよー!気にしてほしいのはそこじゃないよ!てか13点だろ!10点はおまけだろ!」
「おまけも実力のうちよ」
「なにその運も実力のうちみたいないいかた!運は実力かもしれないが、おまけは実力、なのか?」
「私は運は実力じゃなくておまけが実力だと思うけどね」
「なにいきなり真面目になってんの」
「私は頑張ったのよ。どうすればおまけをつけてもらえるか。何か月も悩んだわ」
「お前は正真正銘のバカだ!そんな暇あったら勉強しろ!」
「ところで今日のおやつは何だと思う?」
「おーまーえーはーっ!」
彼女と話すこの時間
彼と話すこの時間
楽しすぎて仕方ない
彼と彼女の日常会話 完
- 気持ちの答え ( No.4 )
- 日時: 2015/11/10 21:23
- 名前: 希柳 (ID: mNBn7X7Y)
私、笹塚捺には幼馴染みがいる。
川崎龍、学校で知らない人はいないというイケメンなやつ。
私は毎朝龍と登校している。
答えはいたってシンプルで家が隣だから。
それ以外に理由なんてない。
「おはよ、龍。」
「んー、はよ。捺」
そんな会話はいつもの事で私たちはゆっくり歩き出す。
「寒くなったねぇ。」
「だな。そういえば捺、誕生日もうすぐだな。」
「龍もね。」
他愛もない話をしてるとあっという間につく。
「じゃ、帰り。」
「おぅ。ちゃんと待ってろよ。」
組が違う私たちは毎日帰りの約束をして別れる。
そのままいつもなら教室に行くのだが、今日は違った。
「ちょっと笹塚さん、いいかな?」
3人の女子が私に話しかける。
確か龍のファンの子たちだ。
断る理由もない私はおとなしくついていく。
連れていかれた先はお決まりのトイレだった。
ばしっ!
壁に押されたかと思ったらいきなり頬を叩かれる。
「痛い。」
そういえばギラッとにらんでくる女子たち。
「あんた調子のってんじゃねぇよ。」
聞こえたのは低い声。
「あんた龍様の幼馴染みか知らないけど、迷惑なの。」
「そうよ!龍様が可愛そうだわ!いつもあんたみたいな奴なんかといて!」
「ほんっと迷惑よ。龍様に近づかないでくれない?」
ギャアギャアとなんか言ってくる。
迷惑、か。どうなんだろう。龍は迷惑だと思ってるのだろうか。
「わかった!?もう近づくなよ!?」
そんな台詞を言って彼女たちは教室に戻っていく。
シーンと静まりかえったトイレ。
私も頬を水で冷やしてから教室にもどった。
1日なんかあっという間ですぐ帰りになった。
朝の彼女たちに睨まれながら龍と約束している場所に行く。
その場所についたがまだ龍は来ていなかった。
暫くして遠くから女子の声がする。
「ねー、龍君。一緒にかえろ?」
「龍君。」
その中心にいたのは紛れもない龍だった。
「だーかーら、俺は捺と帰る約束してんの。」
その言葉で朝の言葉を思い出す。
迷惑、かな。
龍も私以外の子と帰りたいかな。
龍、どうおもってるんだろ。
段々と悪い方向に考えが進んでいく。
「捺?」
龍の声にハッとして前を向く。
「どうした?」
心配そうな龍の顔がある。
いつの間にか女子たちは撒いたらしい。
「・・・なんでもない。帰ろ。」
私はさっきまでの考えを振り払って龍の隣に並ぶ。
ゆっくりゆっくり家まで歩いていく。
でも考えるのはさっきの事ばかりで龍との会話は頭に入らなかった。
あっという間に家の前につく。
バイバイと龍に言おうとしたら手を引かれた。
「なぁ。何があったの?さっきっから捺、変。」
真顔で問われる。
「………。」
「言ってくれなきゃ、わかんない。」
言ってもいいだろうか。
「龍は、私と帰るの迷惑?」
思いっきりそう聞く。
おそるおそる龍を見ると龍は訳わからないと言っているような顔をした。
「んなわけないじゃん。なんで急にそんなこと聞くの?」
その言葉にほっとする。
「迷惑なわけないでしょーが。俺はいつだって捺と一緒にいたいからな。」
ふっと笑って私の頭を撫でる。
「そっか。」
「捺は迷惑?」
「全然。」
即答すれば嬉しそうに龍は笑った。
ドキッ
龍を見て高鳴る心臓。
この気持ちが何なのか分かって、二人の手が繋がり始めるのはこれからすぐの話。
fin.
- 好きな人 ( No.5 )
- 日時: 2015/11/11 18:39
- 名前: 希柳 (ID: mNBn7X7Y)
【好き】
それを伝える事がどれほど難しいのか。
その気持ちがどれ程苦しいものなのか。
知りたくなんてなかった。
『おはよう。』
君が私に話しかけてくるたびに心臓は高鳴る。
『ありがとう。』
君が私に笑いかけてくるたびに胸は締め付けられる。
でも私は知ってる。
君には好きな人がいて、
君には護りたいと思う人がいる。
だから、私の恋は叶わない。
『好き。』
君のその一言が欲しいのに、
私に向けられることはない。
『バイバイ。』
君の瞳が欲しいのに、
君の瞳に私が入る隙間はない。
苦しいよ。
好きと伝えられたらどれ程楽だろうか。
あぁ。
恋がこんなに苦しいことなんて知りたくなかった。
fin.
- 幼馴染の立場 ( No.6 )
- 日時: 2015/11/12 18:34
- 名前: 希柳 (ID: mNBn7X7Y)
「もう疲れちゃった。」
そう君は言った。
「大丈夫。」
僕は言葉で励ますけど
「何が大丈夫なの。春に何がわかるの。」
言葉で励ましても届かなくて、
「皆に好かれて、ちやほやされてる春に何がわかるっていうの。」
君を苦しめるばかりで、
「もぅ、やだ。」
君を泣かせてばかりで、
自分がわからなくなる。
ずっと幼馴染として傍にいた僕に
君は心を開いてくれなくて、
君は笑ってくれなくて、
悲しかったんだ。
でもある日君は僕に笑って言った。
「私をわかってくれる人がいたの。」
そして気づいたんだ。
僕は君をわかってあげれてなかったんだなって事に。
そして君は言ったんだ。
「好きなの。あの人が。」
「私を一番に理解してくれてるの。私を一番に考えてくれるの。」
君が笑顔で言うから、
僕は何も言えなくて。
あぁ。今更遅いよね。
僕だって、君を好きだったんだ。
きっと君には届かない。
「春、幼馴染でいてくれてありがとう。こんな私の傍にいてくれてありがとう。」
君は知らない。
その言葉がどれだけ僕に突き刺さってくるか。
僕がどれだけ足掻いても幼馴染からは抜け出せない。
fin.
- 愛=鎖 ( No.7 )
- 日時: 2015/11/14 22:51
- 名前: 希柳 (ID: mNBn7X7Y)
「愛してる。」
君に言われて嬉しいはずなのに
「…………。」
なにも感じなくなったのはいつからだろう。
愛してると言われる度に胸が締め付けられる。
この痛みは“愛”じゃない。
この痛みは“恋”じゃない。
そう気づいたのはいつだっただろうか。
君と口を重ねても何も感じない。
確かに好きだったはずなのに。
確かに愛してたはずなのに。
いつの間にか気持ちばかりが冷めていって
君が笑いかけてくる度に胸が罪悪感でいっぱいになる。
君にとっても私にとっても離れるべきだとわかってる。
わかってるんだよ。
でも君の
「愛してる。」
その言葉が私に鎖を付けて
離してくれないんだ。
愛してる。
なんて残酷な言葉なのだろうか。
fin.
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