コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 未定ですがたぶん逆ハーになります
- 日時: 2015/08/22 23:37
- 名前: むー (ID: II6slNHe)
はじめまして。
小説を書くのは久しぶりになります、むーといいます。
一年ほど前にここで書いていたのですが、完結せずに終わってしまいました…。
完結させるべく尽力したいと思います。
ちゅういてん*
・この話は逆ハー要素を含みます。苦手な方はUターン。
・駄作です。
・荒らし等々はお断りです。
その他、アドバイスやオリキャラ、コメント等々、かむかむです!
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- Re: 未定ですがたぶん逆ハーになります ( No.4 )
- 日時: 2015/08/23 00:39
- 名前: むー (ID: II6slNHe)
「ようこそ、御堂寮へ」
椿君が私の手を握ったかと思うと光に包まれて、いたのはなんと校門前。
そう、今朝上品だなーと思った、あの校門。
どういうこと?!とパニックに陥る私はまだ正常だと思う。…だよね?
そこから徒歩5分ほど。
西に歩いていったところには、誰が住んでんですかって感じの建物。
…そこが御堂寮。椿君たちが住んでいるのだそうです。
「ちょっと待ってて。りょーちょーさん呼んでくるわ。
その辺に座ってて」
目で指されたのは高級ホテルのロビーのような素敵なソファ。
ふわふわの座り心地に地味に感動していれば、ふと声を掛けられた。
「…君、どこの人ー?」
「は、初めまして!御神葵と申します、今日からここで住むことに…なっていて…」
私は思わず言葉を途切れさせてしまった。
…可愛い。
話しかけてきた男の子は、キティちゃんの着ぐるみを着た背の小さい男の子だったの———!
「僕は梓だよー。御崎梓。よろしくねー、葵さん」
「あ、葵で大丈夫です。私も、梓君って呼んでも…」
「僕は梓でいいよー。よろしくね葵」
「よ、よろしくね、梓」
- Re: 未定ですがたぶん逆ハーになります ( No.5 )
- 日時: 2015/08/23 17:15
- 名前: むー (ID: II6slNHe)
「ところでさ、葵。
君ってここに住むんだよね?
君さぁ、状況分かってる?ここは、御皇族が住む、まぁ王宮ってやつだよ。君も御皇族だろうけどさ、ここの御皇族はみんな———」
———ドサリ。
視界が反転する。何が起こっているのか、まったく理解できない。
「男、なんだよねぇ。
だからいつでもどこでもこうして、押し倒しちゃえるわけだよ」
「————ッ」
ぶわりと顔が赤くなるのを感じる。
「あー、いい反応」と、梓が悪戯に笑い、顔を近づけてくる———。
その時。
「わぁっ?!」
梓は転げ落ちるように私から離れた。
「…梓、ソイツで遊ぶな。
それは、ウチの最後のラスターだ」
「なーにしてんの梓。最近盛りついたと思ってたけど、葵チャンのハジメテは俺がもら———」
「わなくていいからね。とりあえず梓と椿は席をはずしてくれていいからね」
青がかった深い紺色の髪の男の子。
同色の瞳が、黒縁の眼鏡の奥で知的に微笑む。
「さて。御神葵さんだね?」
梓と椿君をロビーから追い出し、何事も無かったかのように言う彼のスキルを地味に尊敬し———って違う。
その言葉に頷く。
私の前のソファには、二人の男の子。
それから、部屋に続くのであろう扉に寄りかかっている男の子が一人。
「まずは、自己紹介だね。
俺は御蔵蓮燈。
隣の紅い奴が御坂昴。御堂寮の副寮長。
そして入り口に突っ立ってるアイツが寮長、御堂琥珀。
俺らのことについてはどこまで知ってる?」
「御皇族が特別で、この寮に全員いるっていうのは椿君から聞きました。
あと、ラスターの中でも、色族が私たちを狙っているっていうのも」
「椿が?…へぇ」
「理事長室から出てちょっとのトコで、色族が早速葵チャンを探してたんだよ」
「つ、椿君…!」
いつの間にか姿を現し、私の髪を弄んでいる椿君は、髪を指に絡ませながらこう言い放った。
「御皇族は?ってさ。だから、『神』についてはまだ知られていないと思うよ。
苗字が分かったとしても、たぶん意味は俺らにしか分からない」
「…なるほど。
葵。お前、何年何組だ」
「あ、…香月さんに聞いてくるの忘れました…」
「そのCAZで見れる」
貸せ、と伸ばされた手にCAZを置くと、御坂さんは少し操作をして「1-Cだな」と言って私に返した。
そういえば皆さん何年なんだろうか。
「…肝心なのは」
今までドアに背を預けていた御堂さんが口を開いた。
「噂の転入生。アンタが異例のラスターだってことだよ」
- Re: 未定ですがたぶん逆ハーになります ( No.6 )
- 日時: 2015/08/25 00:34
- 名前: むー (ID: MDks2Yj8)
2.イレギュラーなお姫様
彼の言葉の意味が分からずに戸惑っていると、椿君が「まあまあ」と御堂さんの肩に手を置く。
「いきなり言われてもわかんないっしょ」
「そうだね。じゃ、俺から説明させてもらうよ」
片手を挙げたのは御蔵蓮燈さん。
彼は一枚のチップを私に手渡した。
「それは、俺らの『情報』が入っているチップだよ。
家の情報や能力の詳細まで、この学園の御皇族のことなら何でも書いてある。
それから、古文書についても色々と入っているんだ。
超重要機密チップ。暗号が入ってるから、今から教えるね。
FH2001‐1375。覚えてね、これ無いと見れないし、間違ったパス入力するとすぐに御皇族の誰かが君のところに駆けつけると思うから」
「は、はい…!」
F、H…?2001の何だって…?!って感じだけど、今はいいや。あとで教えてくれそうな人に聞こう。
だって御蔵さんに聞くと、呆れられそうで怖いんだもの。
- Re: 未定ですがたぶん逆ハーになります ( No.7 )
- 日時: 2015/08/25 23:42
- 名前: むー (ID: MDks2Yj8)
「でね、見ての通り、ここには女の子はいないんだよ。
君を除いて、ね?」
これが何を意味するかは分かるかな?と首を傾げられる。
さっき梓に言われたことだろうか。
「御皇族の中で、この学園に引き付けられる女の子はいなかった。
今まで、ただの一人も」
「つーまーり、君は異例の御皇族ってコト!
だよねー?蓮燈君」
…引き付けられた…?
幼い感じの男の子二人組みは、玄関から突然入ってきて私に微笑む。
というか、そっくり過ぎるんだけど、双子、…かな。
「御影鈴と」
「御影蘭です」
よろしくねー?と私の両隣にそれぞれ座る。
「鈴と蘭は一卵性双生児。そっくりだろ?」
「…って、話逸れてるから椿。
でも、そう。二人が言ったとおり。
この学園には、代々御皇族の『能力継承者』が集うんだ。
能力継承者は、今までずっと男だった。
御皇族の女は、能力を受け継がなかったんだ。
だけど君が現れた。
理事長から話を聞いて、俺らも最初は吃驚したよ。
能力継承者が女だなんて事例は一度も無かったからね。
でも君が例外となったのは、君が御皇族を代々まとめてきた御神家の子孫だから———」
「蓮燈」
御坂さんが名前を呼ぶと、「おっと失礼」と苦笑した。
…なんだろう。どういうこと?
「つまり、お前はは異例の女の能力継承者で、その理由は、御神家が御皇族のトップだから、ってことだ」
- Re: 未定ですがたぶん逆ハーになります ( No.8 )
- 日時: 2015/08/30 21:07
- 名前: むー (ID: MDks2Yj8)
新しく知った真実が大き過ぎて、まだ頭の理解が追いつかない。
御神って、そんなすごい家だったの?
そんなの一言も聞いたこと無い。
そうだ、この学園には、…。
「とりあえずさー」
「葵さんを教室に入れてあげたらどうかなー?」
「…あぁ。鈴、蘭」
「はーい」
「分かってるよ〜」
両側から片手ずつ私の手をとると、二人は微笑んだ。
「行こうか、イレギュラーなお姫様」
そう言って連れて来られたのは、教室のようだ。
…ここが、1-C…。
クラスメイトからの好奇の視線に居心地悪そうにしていると、突然鬼ごっこをしていたらしい男の子にぶつかられて、私は後ろに倒れてしまった。
「きゃ…?!」
後頭部と肘が痛い。結構痛い。
「…ってぇ。…ん、お前誰?」
私に覆いかぶさるようにしている彼は、桃色の髪をしている。
身長は私よりも少なくとも高いのだろう、私の頭の横に両手をついて私を見下ろしている。
「誰?じゃないよー!」
「桃井君、どいてー!ウチのお姫様だか、」
「ん…?…へぇ。御皇族の?」
桃井君ってことは、この子色族…?
離れなきゃ、まずいのかな。
ヤバイ、という顔をして、蘭君…(かな?)が鈴君を向く。
じっくりと私に顔を近づけてくる男の子は、数秒してニヤリと笑うとガバリと上体を起こして立ち上がる。
「俺、桃井綾樹。よろしくね、姫ちゃん」
「み、御神葵です。よろしく…」
親切に差し伸べられた手を取り、起こしてもらいながら自己紹介。
鈴君は、私が苗字を言った瞬間あちゃーという顔をして私のほうを見つめる。
いいじゃない、このクラスの人なら誰でも知ることになるんだし。
「…ん?御神…?」
なんて声は聞こえないふりをして。
他の友達に呼ばれて、彼は手を振りながらこの場を去っていった。
「あ・お・いチャーン」
「つ、椿君?」
「俺を置いてくなんて酷いじゃん、ツインズ」
私の頭に寄りかかってお話しするのはやめていただきたいです、御園さん。
「そうだ、ねぇ葵チャン、何で梓だけ呼び捨てなのー?俺は何で呼び捨てじゃないの?悲しいなー」
シクシクと泣き真似をする彼に本気でシラ〜っとした視線を向けてみる。
「というか、梓には呼び捨てにしてって言われたから…。椿君は、」
「椿でいいって言ったじゃん。
今からでもいいから椿って呼んでよー」
駄々っ子の様に言われてこだわる所がよく分からない、と思いながら了承する。
「あ、そういえば、桜庭にはもう会った?」
「ううん、教室にはさっき来たから」
「そうかそうか、じゃあ紹介しよう、桜庭瑞穂さんでーす」
「瑞穂でーす。よろしくね」
椿に手招きされて現れたのは、涼しげな水色のショートカットが印象的な活発そうな女の子だった。
「呼び捨てでいいから、呼び捨てにするね」
「う、うん。御神葵です。よろしくね瑞穂」
「こちらこそ〜」
その後、私はHRを終えると共に御堂寮に呼ばれたのだった。
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