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ムニキス【リメイク】
日時: 2015/11/23 17:55
名前: はるたろう (ID: Zn9JBKpx)

書き直します。

名前が変わってたりします。
投稿していただいたキャラ様は変わっておりません。


act.0 History repeats itself. >>1
act.1 Losers are olways in the wrong. >>2>>4>>6>>8>>10
act.2 Out of the mouth come evil. >>3>>5>>7>>9
act.* Hugely is the best sauce.>>11
act.3 It is no good to wake a sleeping lion.


つづりとか意味、あってるかな…?

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Re: ムニキス【リメイク】 ( No.1 )
日時: 2015/09/10 21:42
名前: はるたろう (ID: EyrVLEam)


この世界には、障害(ハンデ)というものが存在した。
あるものは半分を失い、あるものは寿命を失い、あるものは感覚を失う。

これらを試練だと考えるものもいれば、ストレスに感じて命を絶つものもいる。

物語は、少年の眼に映るものを主としよう。故に少年が主人公だ。

Re: ムニキス【リメイク】 ( No.2 )
日時: 2015/09/10 23:17
名前: はるたろう (ID: eOcocrd4)


何度続くのだろう

ぼやけた視界を頼りに歩く、まだ元気な自分の体を呪った。相変わらず、永の眠りにつかない。いや、永というのは間違っているかもしれない。終末になれば皆眠りから覚めるのだ。そして審判を待つ。

パン屋を安月給で手伝いしているぼろ切れのような自分だが、昔は王家に仕える名門の家系だったのである。今ではすっかり、村のどこよりも貧乏だ。なにしろ親がいないのだから。養う金は自分で得なくてはならない。

「ジジだっけ」
「………はい…」
「辛い?」
「いいえ」
「そう」

イエスかノーか答えないか。

店主からの教えで、それしか言わない。ジジはほこりまみれの髪を振って、足元の箒へと落とした。思ったよりも降り積もる。水をくみに行ったときの土埃も混じっていた。

「ねえ」
「はい」
「前から言ってるけど…友達になれないか…な?」
「…………」

彼女の発言は善だった。善の向こうに見える、ガラス窓にうつった、ジジをいじめるいつもの集団が石を構えていた。関係のない彼女をだしにして、きっと自分を苛めるのだろう。そう悟る。

「答えてくれないか…」悲しそうな声に、身を強張らせた。彼女が去ったあと、また今日も繰り返されるのだろう。不幸にも雨上がりだった、店先の溝を見て思った。メニューはきっとこうだ。泥水に顔を何度もつけられて、蹴りをいれられる。細い木の棒は鞭のようにしなり、自分の体にあたるのだろう。

震えていたのか、彼女は心配そうな目でジジを見つめる。エメラルドのように輝く瞳から、視線をそらすことは躊躇われる。

「……私ねえ、魔法使いになりたいんだ…君は?」

答えられない。違う。答えることができない。なぜ気付かない、幾度となく返事をしてきたのに気づくことがないのか。

「…そっか」
「はい」

突飛な発言を恥じたのか、以降、彼女は口を開かなかった。うつむいて、店主が帰ってくるまで店のなかにいた。評判は悪い女の子らしい。何しろ、禁止されている障害について調べているそうだ。

障害を持つ者は多からず、少なからず、身体能力や頭脳面で常人よりも上をいくものがいるらしい。その一つが魔法であった。
だから、魔法使いになりたい彼女は調べているのだろうか。国の上に知られれば、即処刑であるというのに。



Re: ムニキス【リメイク】 ( No.3 )
日時: 2015/09/12 18:21
名前: はるたろう (ID: ak9ikTR3)


垂らした余分な脂肪が、肩に重そうな、寝転ぶ女をレンツォは邪魔そうにどかし、今では珍しい携帯電話に手を伸ばした。女はベッドから転げ落ちる。

「…もしもーし、ナディア?ニコ呼んで。うん。終わったから」

寝息をたてない女はマネキンのようだ。先程まで淫らに喘いでいたのにだ。違う針が刺さればすぐだった。呆気ない。

驚くことなかれ、男娼の彼だがヒットマンでもある、今は無き国家軍隊の指揮官でもあったのだ。客をとる上で、その事は黙っている。しかし、今回のようなときは別だ。マネキンは敵国の情報源とも言える女だったのだから、吐いたあとは殺すのが筋だろう。

冷酷な事を述べているが、内心、穏やかではない。

『……やはり、ムニキス…の仕業か?』

この名を口に出すのは少々照れるが…レンツォの職業よりも恐ろしい、敵国の攻撃方法だ。知っておかなくてはならない。なぜなら、この先、脅威となるだろうからだ。

「途切れ途切れに言ってたよ」冷たい手を自分の顔に寄せて軽くキスをした。携帯電話の奥では、ニコラウスが静かに苛立っている。かれこれ三週間は帰っていないからだろうか。「女は裸にならないと」弾んだ声でレンツォは言う。

『そうか、ならよい』
「あーッ!!待って、アルに言っといて!俺が元気だって!」
『…了解した。なるべく早く帰れ、この地域でも発生した、訊問を受けているガキが居てな……ガキのことはガキに委せるがよかろうて』
「ん…んん?ガキって俺のこと…いてっ!ちょ、いきなりきんなよ、耳いてー」

一人言を呟き、女を窓の外から放り投げた。何者かが、待ち構えていたかのように女を荷台に乗せてウィンクする。「せんきゅッ!」とどなり、投げキッスをレンツォにした。

ムニキスとな、無に還すというところから来ている。つまり、土地をまっさらにかえすということだ。
生きとし生けるものは全て亡くなり、建物までもが無くなる。

「まったく、やめて欲しいね……」呟くと、シャワー室へと向かった。


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