コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。
- 日時: 2015/10/04 19:10
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
皆様、初めまして。
今回こちらを書かせて頂く、霞兎と申します(*^_^*)
挑戦したことのないファンタジーを織り交ぜた恋愛小説、にしたいと思いますが所々暗いかもです((
・、主は学生です。更新が大幅に遅れる場合がありますがご理解下さいませ。
・、コメント大歓迎です、お書きになられている小説を紹介して頂ければ、必ず伺わせてもらいます!
*、あらすじ
至って平凡な女子高生、梨月(りつき)。
でもある日突然、おかしな転校生がやってきて——!?
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- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.5 )
- 日時: 2015/10/06 18:03
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
*、お知らせ
この度、参照が100突破致しました……!
これからも精一杯頑張らせて頂きますので、応援宜しくお願いします*
- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.6 )
- 日時: 2015/10/06 19:59
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
【 第三話 ・ 琥珀の瞳 】
先生が黒板に彼の名前を書き終えて、教卓に手を付いた。
そして人差し指で、私の隣の席を指差した。
「それじゃ、蓮ヶ夜は昴乃の隣、だな」
「はーいっ」
呑気にスキップなどしながら此方に向かってくる、彼。
近づいてくる度に、瞳の奥が鈍く痛む。
私は耐えられなくなり、勢いでその場を立ってしまった。
立った拍子で椅子が倒れて、みんな一斉にこっちを振り向いた。
その瞬間(とき)、彼の唇から微かな微笑みが聞こえた気がした。
そして彼も立ち上がって、右手を先生に向かって挙げた。
「お隣ちゃんが体調悪いみたいなんでー、保健室連れてきまーす」
「ああ、頼む」
女子からの視線が痛くて仕方ないが、今はそんなこと考える場合ではないことも分かっていた。
背中に優しく回された彼の腕は、ほんの少し冷たくて。
教室の扉を開けると、私を抱いて早歩きで歩き出していた。
不意に隣を見てみると、やっぱり彼は普通とは違う気がして。
灰色に色づいた毛先は少し跳ねて、瞬きする度に白の睫毛が揺れる。
もうこの時点で、この人は何処か可笑しいんだろうと分かった。
熱烈なオカルトファンか、SF漫画かアニメのコスプレかと思う。
でも、あの目はどうやっているのだろう。
あんなに綺麗な色のコンタクトレンズなんて見たことない。
「見いつけたーっ、琥珀の瞳!」
「……は、」
両手でピースを作りながら、にこにこと微笑んだ目の前の人。
急に意味の分からないことを言われて、すぐに出たのは間抜けな声。
私が硬直していると、笑っていた彼の顔はすぐに変わった。
手の平で顎を掴まれて、その瞳でじっと見据えられる。
そうされていると、段々ではあるが痛みは和らいで、少し治った。
彼の瑠璃色の瞳には、さっき見ていた「靄」が渦巻いていて。
驚いて、思わずその場に転んでしまった。
にこにこと微笑みながら、彼は右手を差し伸べてきた。
「———え、あの状況がよく……」
「そうだねー、何から話そっか」
そのまま、彼は私の手を握って進みだした。
私が何を言おうとも聞こえていないのか、ただ笑っている。
暫く歩いて屋上に着くと、片手で重苦しいドアを押した。
爽やかな風がふわふわと髪を揺らして、制服も柔く靡かせる。
今は授業中だし、勿論誰も来ていない。
こんな風にサボったことなんてなくて、内心少しだけ胸が躍っていた。
二人で屋上の深緑のベンチに座り、大きな空を見つめた。
正確には、彼だけが見つめていたのだけれど。
そして少し経つと、何かを決心したように私の瞳を見据えた。
胸の奥が、なにかに揺さぶられる感じがした。
「俺ね、ミライから来たんだっ」
「あの、帰っていいですかね」
信じてないでしょ、と口を膨らませた彼。
こんなの信じる訳ないだろう、完全に危ない奴だ。
立ち上がって教室に戻ろうとすると、右手を掴まれ引き戻された。
そのまま後ろから抱きしめられて、耳元で意地悪に微笑まれた。
私は彼の腕の中で暴れるが、やっぱり男子の力で。
少しも引き剥がすことができないまま、ただ抱きしめられた。
「話、聞くまで———帰さないよっ?」
「……はい」
こうして、私の平穏な日常が終わろうとしているのでした。
柔らかな風が彼の髪を靡かせて、灰色の髪の筋がくっきりと見えた。
- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.7 )
- 日時: 2015/10/08 17:49
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
【 第四話 ・ ミライ少年の秘め事。 】
五月の微風が、誰もいない屋上に吹き渡る。
二人用のベンチに腰掛けた私たちを、優しく包み込むように。
暫く、そうして黙っていると、沈黙が切られた。
ちゃんと聞くのは初めてな、透き通るように綺麗な、彼の声で。
「俺が住んでたのは、ミライ。それで、俺は瑠璃族(るりぞく)っていう妖狐だよっ」
「え……妖狐って、妖怪ですよ、ね」
そうだねー、と頷く蓮ヶ夜くん。
前に本で読んだ気がするけど、妖狐は確かキツネの妖怪だ。
人に化けたりなど、七変化が好きな妖怪みたいだ。
元々は人間だったんだけれど、月明りや太陽の光で妖怪になったと言われている。
「それで、瑠璃族っていうのは?」
「俺の家柄っ、瞳の色が瑠璃色で、髪の毛も灰色に近いの」
「ああ、やっぱり……」
「で、過去に来たのには訳あるんだけどさあ——」
そう呟くと、蓮ヶ夜くんは急に私の腰を引き寄せた。
何が何だか分からず、慌てている私の耳元へと唇を近づけた。
彼がそうした瞬間のこと、今まで吹いてきた風とは違う風が吹いた。
良く目を凝らして見ていると、その風は瑠璃に染まった。
蓮ヶ夜くんの横顔を見つめると、俯いて大きく舌打ちをした。
そして驚いている私に苦笑すると、大きく広がる空を見つめた。
「さっさと帰れよ、兄貴……」
「ええ、酷いなあー、せっかく会いに来てあげたのにい」
「来てくれなくて結構だから」
「もー、お兄ちゃん怒っちゃうよっ」
目の前で繰り広げられる兄弟げんかを見ていても、私には気づかない。
先ほどから呼ばれる「兄貴」という人をよく見てみた。
根本から毛先まで染まった灰色の美しい髪。
弟の彼とは違った、真紅に色づいた長い睫毛。
瞳は綺麗な瑠璃だけれど、目尻が少しだけ上がっていて男性らしい。
鼻筋は高くて、唇は茱萸の実のように妖艶だ。
見た目だけで想像すると、いかにも俺様系の男の人に思えるけれど。
どうも話し方は女の子のようだし、弟を溺愛しているように見える。
そんなことを考えながら、兄弟を見ていると。
不意に此方を見たお兄さんの方と、視線が絡んだ。
「久しぶりに見たなあ、人間」
「え、」
「いやあ、随分きれいな琥珀だねー」
「……琥珀?」
私が首を傾げていると、お兄さんは目を細めて微笑んだ。
そして風になって消えて、また大空へと昇っていく。
完璧に姿が消えると、蓮ヶ夜くんは大きな溜め息をついて座り込んだ。
その絹のような髪に白い指を滑らせて、無理矢理に笑う。
どうしようもなく、苦しくなった。
胸が揺れるように締め付けられて、思わず視線を反対へ向けた。
私が気にすることでも、何でもない筈なのに。
ついさっきまで、「普通」で良いとか思っていた筈だったろう。
なのに、何で今になってこんなに痛くなるんだ。
瞳の奥も、胸も、体も、全部が痛い。
「あいつは、俺の兄貴で 千宙(ちひろ)」
「そ、うなんですか」
「人間を愛して、死なせたんだ」
「——え」
さっきまで、あんなに無邪気に笑っていた癖に。
どうして、今になって泣くの。
白く染まった睫毛から、瑠璃に色づいた泪が流れた。
こんなに大きな図体をして、こんな風に泣くのか。
- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.8 )
- 日時: 2015/10/08 21:40
- 名前: ぱすてる∞ (ID: Q.pGZPl6)
こんにちは、はじめまして。
ぱすてるといいます(*^^*)
今回、この小説を読ませていただきました…!
感想を言いますとね、
すごい!!!の一言ですね!
面白いし、読んでて飽きないし、続きが気になります▽▲▽▲
文才ありすぎですよ、わけてください(;∀;
えっと、これからも応援するので頑張ってください#
こちらの宣伝としては、金色の魔女とオオカミ という物語書いてます*
時間があったら、覗いてみてください。ほんと、時間があったらでいいですよ!
では、失礼しました。
- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.9 )
- 日時: 2015/10/11 15:08
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
*、お知らせ
皆様、こんにちは。
いきなりなのですが、お知らせがあります。
今日をもちまして、この小説は閉めさせて頂きます。
理由としては、タイトルと内容の不一致です。
また題名を改めて投稿させて頂きますので、宜しくお願いします。
自分勝手で、誠に申し訳ありません。
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