コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 溺愛DAYS〜小さな君への恋心〜
- 日時: 2015/11/15 12:31
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: xqGPflk1)
こんにちは!&初めまして!
カキコ歴四年目、執筆歴3年目の音宮です。
今回の小説は音宮主催の対決も兼ねたものとなっております。
まだまだ対決者は募集しておりますので詳しい説明はリク相談板で。
皆様のワンクリック、ワンコメントが、私(わたくし)の励みとなりますので、応援よろしくお願いします。コメントをくださった方のもとに必ず、お伺いしていきたいと思いますのでまた、そこらへんもよろしくお願いします。
さてさて、今回の小説ですが……、これまでとは一風変わったものと思います。主人公もだいぶ音宮が書いてきたものとは違います。
初めて書く性格なのでドキドキしてたまりませんっw
慣れていないため、楽しめない部分もありますが、最後まで見届けてくださいっ。
作品要素としては、コメディラブ120パーセントでお送りしてきます。
シリアスなんて今回はほとんど入れないよう、頑張りますw
といってもシリアス、たぶん、いれちゃいますよっw
目次
キャラ紹介>>1
プロローグ〜小さなお姫様にご挨拶〜 >>2
第一話>>3
それでは……音宮の妄想世界へいってらっしゃいっ。
Page:1 2
- Re: 溺愛DAYS〜小さな君への恋心〜 ( No.6 )
- 日時: 2015/12/15 17:32
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: Jk.jaDzR)
第四話 〜あなたの名前は〜
あの獣人が学校に通えるのは、私が名前を与えてからだという。
どうやら彼らは名前をつけてあげないと、人間の姿に完全になれないらしいということを先ほど織畑先輩から直接教わった。
はやく名前を付けてあげたいが、これからずっとその名前で生きていくのだというならこれはなかなか重要な任命である。
「ぅー」
小さなうめき声を漏らしていると、後ろから私に飛びついてくる彼。
言わなくても見なくてもわかる。これは凛久君の重さ。
毎日私が休んでいる日以外はこうして出会ったら抱き付かれているので重さも何もかも覚えてしまった。
「どうしたの、知己。そんなうめき声あげて」
まっ、うめき声も可愛かったけどねーっとさらりとそんな感想を漏らしながら私を心配そうに見つめた。
「えっとね……、犬を飼ったんだけど」
さすがに悩みを打ち明けるにしても彼を獣人だとばらすことはできなかった。なぜなら非現実的だし、意外にも現実主義な彼にはからかわれるだけだと思ってしまったからだ。
「犬?親方からそんな情報……」
首をかしげてそんなことを言う。そうだった凛久君は私の家に出入りしているんだよね。
「えっと……内緒でね、近くの神社で昨日から飼ってるんだよ」
嘘に近いが、あらかた嘘ではない。
だって本当に内緒の事だし、日にちのこともだいたいあってる。
「昨日?そういえば、知己いなかったよなぁ……」
不思議そうにしながらもなんとか理解してくれたようだ。
大方話し終えると、彼は
「名前かぁ……。そいつ男なんでしょ、男」
むーっとなぜか頬を膨らました。
「そう……だけど? 男じゃ嫌?」
「べ、別に。……犬だしなっ、犬」
自分をそう言い聞かせて犬にまで嫉妬するなんて俺ってどんだけ心の狭い奴をののしっていた。
「私、どうしても女の子の名前しか思いつかなくて」
「そっか……」
そう二人して授業中の合間に考え出したのを見せ合いながら昼食をとっていた。
私は女の子の名前しか思いつかなくて、彼はなぜか物を英語にしたものが多かった——
- Re: 溺愛DAYS〜小さな君への恋心〜 ( No.7 )
- 日時: 2015/12/29 18:03
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: Jk.jaDzR)
第五話 知覇
『知己ちゃん、彼の名前、決まった?』
そう聞いてきたのは、今朝、私を起こしに来てくれた先輩、茅野幸彦だった。
なんせ昇降口でそう聞いてきたので、みんなの目に留まるのは当然の出来事。しかも人気の高い茅野先輩と言うことで、茅野ファンが目をぎらつかせながら私を見ている。
なんとも苦しい状況にありながらもやっとのことで声を出すことができた。
「いいえ、まだ迷っていて。茅野先輩のえーっと」
茅野先輩にももちろん、おつきの獣人がいる。
それは、彼らと最初に出会ったとき、茅野先輩にべったりだったあの女子生徒だ。
『茉莉のこと?茉莉っていう名前はね、僕の憧れの人の名前だよ』
茅野先輩は察しが良く、私の聞きたいことをすぐにわかってくれる。
「あこがれの人?」
綺麗で聡明な彼にもあこがれの人がいたなんて思いもよらなかったので、
聞き返してしまう。
『そう。彼女は僕の家庭教師をしていながら、大学に通っていてね』
聞いた話によると、仕事と勉強、そしてサークル、ボランティアなどいろんなことをしながらすべてを両立させてて、人柄も良かった完璧な人だったらしい。
「その人はいま……『なくなってしまったよ』
彼の切なそうな笑みがその思いを語っている。
茅野先輩はきっと、その人にあこがれているんじゃなくて、愛していたのだと。
「す、すいません……。そんなつもりで……」
- Re: 溺愛DAYS〜小さな君への恋心〜 ( No.8 )
- 日時: 2015/12/29 18:02
- 名前: ・ス・ス・ス{ ◆93nWkRSozk (ID: Jk.jaDzR)
『聞いたわけじゃなかった……そういいたいんでしょ?別にいいよ、気にしなくても。僕が勝手に話しただけですし』
にこりと穏やかに柔らかく微笑む彼は、なんでも受け入れてそうな抱擁を感じ、なんて優しい人なんだろうと思ってしまう。
だからあの茉莉さんもずっと抱き付いてしまうのだとなんとなく理解できた。
「……なんかすいません、送ってもらってしまって」
気が付くと、彼が私を送ってくれていた。
いつの間にかついてしまうだなんていつぶりだろうか。
最近は、凛久君とわちゃわちゃとじゃれあいながらそう楽しい下校をしていたが、今日はなんだか真剣な話で穏やかな雰囲気と共に下校できた。
『いいんだよ、これくらい。僕ら仲間だし、それに副部長としてボランティア部のことも言わなければならなかったし』
茉莉の名前の由来を聞くとともに、私は特許生徒が入らなければならないという部活について話されていた。
なんでも最近は、獣人の彼らを使って麻薬捜査などの警察の仕事を手伝っているとか。
「わかりました。その件については、できる限り協力しますし、部活にもちゃんと入ります」
『うん。よろしくね、知己』
彼が頷くと、初めて私を名前を呼びつけで呼ぶ。
そんなことが認められたんじゃないか、受け入れられたんじゃないかと期待をしてしまって、とても嬉しい気分になる。
「はい、では」
顔をにやつかせながら玄関の引き戸を開けて帰ると、お父様と共にシェパードが出てくる。
『知己、特許生徒になってボランティア部に必要な犬を飼うことになったそうだな。父さんはお前が特許生徒になってくれて嬉しいぞ』
わしゃわしゃと話したかった話はもう伝わっているようで、嬉しそうに私の頭を撫でてくる。
「う……ん、そう、帰ったらはなそうと思ってたんだけど……昨日ね」
『昨日の事は知っている。織畑君が預かることを事前に知らせてくれてね。いい子だよ……あの子は』
うんうんと頷きながらそう私を抱きかかえて、今日はお赤飯だ、パーティーだと嬉しそうに私を大広間に連れていく。
その後ろを尻尾を揺らしながらちょこちょことついてきている犬をお父様が名前を勝手につけて用で彼を呼んでいた。
「お、お父様、その子の名前」
『私が決めてもいいということなので、知己と名前をそろえてみたんだが。こいつもとても気に入っているようだよ』
ははっと笑いながら私を降ろしながら犬を見て言う。
『なぁー、知覇?お前は知覇だよなぁー』
そのお父様の問いかけにワンッと大きく一声吠えると、ペロッとお父様の手をなめて嬉しそうにしている。
どうやら名前は知覇ということで決定らしい。
私がつけたかったなとおもいながらも、そんな二人の姿に苦笑しながら夕飯を迎えていた——
- Re: 溺愛DAYS〜小さな君への恋心〜 ( No.9 )
- 日時: 2016/01/05 10:45
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: Jk.jaDzR)
第六話 戦闘の幕開け
知覇の存在を住み込みの弟子と母、兄さんたちに明かすことも兼ねた夕飯も楽しい時間は早く過ぎ去り、知覇と私は私の自室で小さな話し合いを開催していた。
「知己、ありがとう。飼い主になってくれると決断して。俺、もっと知己の役に立てるよう、頑張るから」
そういって微笑む彼の姿は一般の男性の姿。どうやら彼は人間で年齢を計算すると、二十歳前半らしい。
少しその姿に驚きながらもとても端正な顔立ちをしていて胸が高鳴ってしまう。こんなに顔立ちのいい人は初めて見るくらいに彼の顔は端正であった。
「ううん、だって私、犬飼いたかったし、ちょうどいいよ。それになかなかこうして人間の姿になれる犬なんて珍しいし、嬉しい」
ふふっと笑いながらぎゅっと抱きしめる。
そうだ、この人はあくまでも人間でない、異形の存在なのだ。
私がしっかりこの人をお世話をして、守ってあげないと。
「……知己、いい匂い」
クンクンと私の首筋に鼻を摺り寄せてかいでくる。
「嫌だッ、かがないでよっ」
ふふっと笑いながら彼を引き離してそういうと、謝ってくるがまだ擦り寄ってくる。
「知己、君は俺のご主人様だ。君を全力で守る」
いきなりそんな真剣なことを言うので驚いた。
守るのは私じゃない、彼が私を守るとはどういったことなのだろうか。
「もうじき、この世界に悪魔が君を狙ってやってくる」
「あ、あくま……?」
「そうだ、佑月たちが今まで勢力を抑えていたのだが、近ごろ巨大な勢力を後ろにつけて威力を増している。だから俺が使わされたのだ」
君を近くで守る存在が必要だと彼はつぶやいて私を抱きしめる。
「君はこの世に生まれた唯一無二の存在、エトワールなのだ……」
いきなりそんなことを言われても私は戸惑うだけだった。
そんなの、おとぎ話の中だけだと思ったのに——
- Re: 溺愛DAYS〜小さな君への恋心〜 ( No.10 )
- 日時: 2016/01/31 11:11
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: PboQKwPw)
第七話 エトワール
「え、エトワールって天使っていうことだよねっ!?」
グラグラと彼の両肩を持ちながらそう聞く。
「そうだ、貴方は俺のエトワールで俺の主人だ」
いかにもと頷きながら相変わらずにこりともせずに真面目な顔でいうものだからつい吹き出してしまう。
「え、だってそれっ!おとぎ話じゃないっ!」
何故笑うんだとむっとしたような顔で聞くものだからそう言い訳をして自分を納得させる。
そうだ、おとぎ話なのだ。きっとこの犬いや獣人も夢なんだ。
「じゃあ、俺の世界に来てみるか?」
「ふぇ……?」
『俺の世界』って世界は一つしかないんだよ。この世に世界なんてもの、現実の世界しか。私はもっぱら宗教などに関与していないものだからそういうものは全く信じていない。
だから彼らの世界に来たときは、驚きを隠せずに辺りを見回していたのである。
時は変わって翌日の朝。私は彼の言った通り、彼の世界に来ていた。もちろん、一人と言うことではなくてあの先輩方も一緒である。
『ここはね、ステラ界と呼ばれていてね、彼らがたくさん住む場所だよ』
つまりは獣人界と言った方がいいみたいだねと茅野先輩がつぶやき、
『私たちはその獣人界の使いと言いますか、人間界と私たちの関係をより良いものにするスパイといったところです』
さらりと織畑先輩の猫である佑月がそういう。
「はぁ……」
なかなかこういったものに免疫がない——たぶん誰でもこんなものに出会ってしまったら言葉を失うと思う。
私は、ぼーっとしたまま、説明やら紹介やらを受けていく。
『それで、本当にこいつがエトワールなわけ?』
始めてこの人たちに会ったときに女の子をしかっていた人——三内海斗といってちなみに隣のクラスの人が言う。
「本当だ。ここにあざがあるだろう?」
私を三内君の前に連れていき、私の右耳の後ろをみせる。小さなころからその場所にはピンク色の不思議な形をしたあざがあって、私も気色悪い色のあざが嫌で気にしていたからずっと隠していたものだった。
『ほんと……みたいだな』
三内君が押し黙ったところを見ていた織畑先輩がそうつぶやく。
『彼女になんの力があるの?普通の人間じゃないっ』
三内君の犬、霧風が言う。私もその意見に頷きたいところだが、知覇が言うには、私は世界を悪魔から守る浄化の力を持っているそうで。
その浄化力を高めるため、これから茅野先輩の家で修業を積むということになってしまう。
「修行って……」
なんだか厳しそうな感じの言葉に嫌気がさしながらも、私が世界に必要ならば、それを頑張っていくしかないのだと元の世界に戻りながら決意したのだった——
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