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禁断−妖怪と人間の恋−
日時: 2015/12/01 00:15
名前: 桜ルカ (ID: ZlHu.kjO)

【序章】


景色は、橙色に染まっていた。
ここは、人間界_自分たちがいる世界の、ずっとずっと上の世界。
綺麗な夕日を見ながら、少女・紅蘭ぐらんは、紅い大きな羽を大きく開いた。
「我の世界を繋ぐ地界への道よ、開け」
ゴオーッと開いた闇の道に向かって、紅蘭は紅く長い髪をなびかせながら急降下し、妖怪・紅雀こうじゃくとして、地界_妖怪の世界へと向かった。

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Re: 禁断−妖怪と人間の恋− ( No.1 )
日時: 2015/11/26 23:55
名前: 桜ルカ (ID: ZlHu.kjO)

本来は、用事がなければ、むやみに人間界に行ってはいけない。理由は二つ。一つ目は、“無妖力状態”。地界からずっとずっと上の世界へ昇る際に、莫大な妖力を使ってしまうからだ。地界では消耗した妖力を回復することができるが、人間界にそんな力はない。その為、地界へ戻る妖力が無くなり、地界へ帰れなくなってしまうからなのだ。
二つ目は、“人間との恋愛”。地界の妖怪たちは、人間界に行くと二人に一人は、人間に堕ちてしまう。人間に堕ちて、多数の妖怪たちが姿を消しているのだ。
そんな理由も忘れていた紅蘭は、妖力の半分だけで、行き帰りをしてきた。なぜ、力尽きなかったかというと_…。
「あーっ!!いた!!お前、今まで何処行ってたんだよッ!!特訓はどうした!!」
「う…兄さん……」

Re: 禁断−妖怪と人間の恋− ( No.2 )
日時: 2015/11/27 00:08
名前: 桜ルカ (ID: ZlHu.kjO)

紅蘭によく似た、青年。彼は紅蘭の兄で、名前は紅蓮ぐれん。紅蘭が膨大な妖力を持っていたのは、毎日毎日、紅蓮に厳しい特訓をさせられてきたからだった。
「あっ!兄さん、私ね、人間界に行ってきたの!!」
「はっ!!?」
紅蓮は、持っていた大量の資料をバサッと落とした。紅蓮が怒っているのに気づかず、紅蘭は自慢話を続けた。
「私、初めて行ってきたんだけどさぁ〜!無妖力になんてならなかったんだよ!!あ、それにね、人間界の景色はサイコーで…!!夕日がすっごく綺麗だったな〜!」
ザア…と、嫌な風が吹く。そして、紅蘭は気づく。
紅蓮の、怒りに__!!!


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