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零fighter山鷹隊ヨシュア外伝【オグル島の姫君】完結
日時: 2016/09/07 21:32
名前: ワタル (ID: C9n6E2JV)

零fighter山鷹隊 《ヨシュア外伝》


【オグル島の姫君】

プロローグ…。
そこはロギアンヌ大陸よりも、遥か東にある島国リトルシダーでの話。
※ロギアンヌ大陸とは零fighter山鷹隊の舞台となっている場所である。
(後付け設定w)
解らない方は是非、零fighter山鷹隊の本編をご覧あれ……。

____リトルシダーの世界観は、忍者、侍、妖怪が共存しているんですよ。
その島には、万里姫(まりひめ)という美しい女性がいたんです。
その姫様が闇将軍の使いの、悪い悪代官てきな奴に拐われちゃって…って話ですよ…。
しかも…鬼の巣食うオグル島にね………。
さてはて大変!!!
どうする×2!?
蜻蛉四十師団(かげろうしじゅうしだん)のお出ましだ!
表向きでは都を守る、め組の火消しの奴さん達(今で言う消防団)
だがその実態は……超絶忍者集団である!(一部侍、若干名半妖怪)

お頭は、服部万蔵(はっとりまんぞう)
No.2は、女ながらに最強のアサシン。御門美郷(みかどみさと)
四十師団って、一番隊〜八番隊まであるんすよねー。
んで
1小隊5人編成っス。

え〜早速依頼が来まして40人総出で出発!鬼退治いきまーす!
船を出しまーす!
見えてきましたオグル島!
中央にそびえ立つ鬼の顔の形をした岩山ですね…。
その牙城に万里姫がいるっす!
最年少隊長のヨシュア率いる八番隊の初仕事は、船の見張り番でーす。
あらゆる脅威から船を死守する事なんですよ。

しっかりやれよ!と服部万蔵!
かしこまりました!とヨシュア!
先輩方が勇ましく乗り込んでいきまーす!

セイヤ!ソイヤ!セイヤ!ソイヤ!
あ↑これBGMでーすw

先輩方は行ってしまったー!…。
因みに七番隊は全員女性のクノイチでーす。
残された小僧っ子5名……そのうち1人は女の子…。
おやおや?夜なのに何やらカラスの集団が飛んできますよー。

大蛇丸『おいでなすったぜ!どうするヨシュア?…』
ヨシュア『ああ わかってる…月詠!ミフネを起こして来てくれ!』
月詠『ふふ wりょうかーいw』
ヨシュア『ん?ジライヤの姿も見えない…さてはまた食料漁ってんな?』

カラスの鳴き声、近づいて参りました!

大蛇丸『フン!…ほっとけ!俺様1人で十分だ…八咫烏か?…おもしれー』
船首に立つ長身の大蛇丸……蒼白い刃紋の刀が鞘から抜かれました………つづく
※八咫烏(ヤタガラス)3本足のカラスである。

《目次》
第1話 オグル島上陸!初陣!! >>1 >>2 >>3
第2話 断頭台の封印 >>4 >>5
第3話 地獄妖怪たんたん坊 前編 >>6 >>7
第4話 地獄妖怪たんたん坊 後編 >>8 >>9
第5話 灼熱のカチカチ山 >>10 >>11 >>12
第6話 河童沼の森 >>13 >>14 >>15
第7話 牙城突入!!>>16 >>17 >>18
第8話 万里姫救出! >>19 >>20 >>21
最終話 沈没! >>22
余談 >>23

※[小説挿絵]イラスト掲示板も是非ご覧下さいw



劇中歌(BGM)
吉田兄弟 Rising
※クライマックス時の戦闘シーンで流れますw(イメージ)実際は流れません。YouTubeで検索して下さいw

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Re: 零fighter山鷹隊 ヨシュア外伝【オグル島の姫君】 ( No.19 )
日時: 2016/02/14 09:15
名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)



と!ここからクライマックス!

BGM流れまーす![吉田兄弟でRising]


ハイ!

ジャンジャンジャン!ジャンジャンジャン!ジャジャジャ!ジャイアンジャン!


『八方手裏剣!!!』

『忍法!しだれ桜!!』


スピード感溢れる飛竜の手裏剣攻撃っす!

的確に命中!

対象的にゆっくりと、放物線を描きながら垂れる、煙り玉!飛燕っす!

着弾と共に激しい爆発だぁーーーー!

万蔵脱出!

『コンニャロめぇーーーーー!』

刀を抜いた万蔵!大蛇の背中を走り登り、脳天に落雷の如し怒りの一撃を振り下ろすーーー!

ザク!

シャアアアアアアアアアアアア!

大蛇の断末魔の叫びっす!


『トドメだ!飛竜飛燕!いつものファイナル・アタック!かましたれーーーい!!』

刀を大蛇に突き刺したまま離脱っす!

『ハッ!お頭!……行くぞ飛燕!』

『おう!飛竜!』

ビビビビビ

宙に浮き忍術の構えっす!

静電気が寄せ集まり電磁波が巻き起こるっす!

雪だるま式に大きく電気が発生だーーー!

バチバチ!ビビビッ!

こりゃ本物だーーー!

『『合体忍法!!轟!稲妻超直下(とどろき!いなずまちょうちょっか)!!!!』』

ピカッ

ガラガラドシャッーーーン!!!

万蔵の刺した刀に落雷直撃っす!!

プッシャアァァァァァーーーーーー!!!!

ゴォオオオオオオオ!!

大蛇悲鳴をあげて炎上っす!

『万里姫様ぁーーー!どこにいるーーー!』

『お頭!闇将軍の姿もありませぬ!既に逃亡を図ったのでは!?』

『マジでかぁーーー!?』

『お頭!こんなものが!』

『むむむ!巻物?』

それには、こんな文面が書かれていたっす……。


□ □ □

四十師団の馬鹿共へ(特に万蔵)

貴様等が来る頃には、もういませーーーん!

御苦労でーーーーーす!

バイバイキーン!お尻ペンペン!

by闇将軍様

□ □ □



『ぬわーにぃいいいい!!??』


『お頭!この筆文字!まだ乾ききっていません!まだ島内にいるのでは!?』


『何?本当か?……(触)本当だ!いよーーーし!追えーーー!すぐに追えーーー!』

万蔵達は万里姫を探し始めるっす!

その頃、

中庭では、二番隊の刀が全て刺さったままでも、尚もまだ暴れまくるオーガ!

なす術のない二番隊の前に、彗星の如く現れた鬼桐丸っす!

猛攻を加えオーガを城外に追い込み掘りの水の中へ落とすと、自分も飛び込むっす!

水深の深い池の中に、鎖を見つけ"がんじがらめ"に縛りつけるっす!

鮮やかっす!

しかし痛恨のミス!

鬼桐丸、慣れない水中作業に慌てたか?自分の足も絡みつけていたっす!

変身した鬼桐丸の姿は、速すぎて誰の目にも止まりませんでしたー!

因みに鬼桐丸が半妖怪と言うことは、此処にいる仲間達は誰も知りませーーん。

同じ組織であっても、隊が違えば知られざる事も多いでーす!

もがく鬼桐丸っす!

しかーし!

沈むオーガの背中の古傷を見て、逃げる事を諦めるっす。

幼い記憶が走馬灯の様に蘇るっす!

_____回想シーンっす!

オーガは鬼桐丸の実の親父だったーーーー!

母親は人間、人里離れた山奥で、鬼と交配中に身体が耐えきれずショック死っす……。

鬼は去りましたが、監視するようになりまーす。

屍に宿りし鬼の子は自ら誕生するっす。
そして、子供の授からない通りすがりの老夫婦に拾われまーす。

鬼はどういう訳か?監視するばかりで何も手出ししません。

桐丸と名付けられ、大事に育てられるっす。

しかーし鬼の子、物心つく頃には、あろうことか老夫婦を惨殺っす。

その後も里に降りて来ては、やりたい放題!誰も手には負えませーん。

そして、鬼の子の噂が広がり、討伐に参上した夜叉悟に斬られるっす。

この時は、親鬼も何処かに逃げ隠れました。

全盛期の夜叉悟の威圧感は半端ないっす!

初めて桐丸は"恐怖"という感情を知りまーす。

夜叉悟は、トドメは刺さず、次の様に悟しましたー。

『怖いか?小僧……お前の今までしてきた姿だ!貴様のちっぽけな命!ここで絶やすも造作もない!!……だがな小僧!どんなに憎い畜生とて命の重さに変わりはない……お前にも産んでくれた親や兄弟がいるであろう?自然と土から生えて来た訳じゃあ あるまい?……残りの人生 悔い改め 己の"禊(みそぎ)"の為に生きてみろ!オレと一緒に来い!』

奮える鬼の子に手を差し伸べる夜叉悟っす。

桐丸は、初めて"命の尊さ"を知りまーす。

『俺が嫌ならいつでも斬り捨てろ』

と、命より大事とされる武士の刀を授けまーす。

"大業物拵え(おおわざものこしらえ)"っす。

夜叉悟もまた、血塗られた壮絶な幼少期を送ってきました。

桐丸の目に何か、自分と似た境遇を感じとったのでしょう。

夜叉悟は桐丸を[鬼桐丸]と改名しまーす。

そんなある日、夜叉悟が目を放した隙に、熊に襲われる鬼桐丸っす。

その時、助けに入った鬼こそが実の親父、背中に熊の鉤爪(かぎづめ)の一撃をくらいまーす。

騒ぎを聞きつけ現れた、夜叉悟に鬼は逃げて行きました。

熊は斬られます。

鬼桐丸は後日、自身にまつわる伝説染みた噂を聞き、その鬼が親である事を確信しまーす。

その後、鬼は何処かの将軍に捕らえられ、見せ物小屋で稼がせられた後に、何処かの島に流された、と噂で聞いていましたーー。


………悲しい物語っす。

鬼桐丸は生き絶えます……。
しかしその表情は清々しくも浄化された、優しい表情でありました……。


……。

城内は万里姫探しに騒然とします。

そんな中、加賀美とアスカが馬の蹄の足跡を発見しました。

一方。

偶然にも、カチカチ山から見える入江の辺りに、何かを見つける八番隊 隊長のヨシュアでーす。
今まさに逃亡を図るべく、船小屋に入って行く闇将軍らしき人影を発見しまーーーーす!


万里姫らしき姿もありまーす!

おっと!
よく見ると、用心棒みたいな奴もいるぞ!

油断大敵だぁーーーーー!

心してかかれーーーーーーーーい!



つづく!!






Re: 零fighter山鷹隊 ヨシュア外伝【オグル島の姫君】 ( No.20 )
日時: 2016/02/19 23:02
名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)

ここであったが百年目。

闇将軍は嫌がる万里姫連れ船を出します。
万里姫は声を出せない様に猿轡されてまーす。
『ううー!うう!』
万里姫は瞳をウルウルさせて助けを求めまーす。

追うヨシュアっす!

しかし立ちはだかる用心棒。

唐草狂死楼(からくさきょうしろう)だ!

悪人ヅラだーー!

『よう!誰かと思えばサーバインの息子のヨシュアじゃねーか?ケケケケケw』

『貴様は!?狂死楼!おのれぇぇ!父上の仇ぃーーー!』

キイイイイン!

斬りかかるヨシュアであります!
受け流す狂死楼!

2人を他所に舟を出す闇将軍。

『カーッカッカ!二人は顔見知りか?そんな小僧の始末は任せたぞ狂死楼!後で迎えの者を使わす……さらばじゃ〜w』


相手はヨシュアの親父を殺した殺し屋だーーーー!

やっベーぞ!


18歳の小僧相手に大の大人が容赦ないっす!

『ケケケ!時期にお前も親父に会えるぞ!あの世でな!』

キン!

キン!

『ぐ!今にお頭達が駆けつけるさ!そしたらお前なんぞ!』

キン!

キン!

ガキィン!

『ほう!今のフェイントに引っかからず良くかわしたな?……お頭だ?万蔵達なら今頃 大蛇の餌だろうぜ!ケケケケ!』

『なに!?』

『隙あり!』

ドカッ!

ズサァーー!

鍔迫り合いからの蹴りを見舞う狂死楼。

蹴り飛ばされ砂を噛むヨシュア。

『くそ!忍法!火炎蓮玉!!』


ボン!

ボボン!


パシュ!
パシュ!

ところが火の玉は狂死楼の身体の僅か手前で鎮火。

『何!?』


『ケーーーッケケ!馬鹿め!この勾玉(まがたま)がある限りそのような術は私には効かんのだよwヨシュアくんw』

『くそ!刀で勝負ってことか……』

しかーし!
狂死楼は強い!噂では二番隊隊長の巌砂羽丸を凌ぐともいわれておりまーす!


ヨシュアの得意技[狩猟豹]は多用は出来ませーん!
この頃は1日に1回しか使えないっす!既に使ってまーす!

『残念だったなヨシュア!……死ね!』

ブワッ!

砂を掴み投げつけるヨシュア!目潰し攻撃っす!

ドス!

一瞬の隙をついて一刀のもとに大逆転!

『が!かは!この私が?こんな小僧に………ガク』

崩れ落ちる狂死楼。

『勝った!勝ったぞ!敗因は己の過信と奢りだ!狂死楼!破れたり!』

そこへ万蔵達が駆け付けるっす。

そして、またまたタイミング良く船が姿を現しまーす。

船首に立つのは戦国だ!




つづく



Re: 零fighter山鷹隊 ヨシュア外伝【オグル島の姫君】 ( No.21 )
日時: 2016/02/20 16:56
名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)

機転を利かせた戦国が、船を牙城近くまで移動をさせます。

ミフネを抱えた月詠が大きな翼を羽ばたかせ、一足先に上陸しまーす。

『ヨシュアーーー無事かぁーーー?』

『お…おう!……ミフネの奴…大声で呼ぶな恥ずかしい……』

『ミフッちゃん重い……』

ドサッ

『おい!八番隊!どういう事だ!ヨシュア!説明しろ!』

万蔵は"美味しい所"を持っていくヨシュアに、嫉妬してやつ当たりするっすw

『まあまあ お頭 落ち着いてw 結果オーライじゃないっすか?…ささw乗り込み下さい!どうぞ×2』

『ん?ミフネか……調子のいい奴め……よーし!船に乗り込み逃げた闇将軍を追うのだ!まだ遠くへは行っておらんだろう?』

『ハイ!お頭!まだあの辺にいましたよ!』

『おほw月詠チャンか!女天狗バージョンは色っぽいのぉーーしかしワシは 普段のあどけない月詠ちゃんがタイプだけどねw』

隣で聞いてる忍さんの顔が、みるみる曇りまーす!
こりゃ…穏やかじゃねぇぞw

『……この(怒)ロリコンの!隠れ薄らハゲ……』

ムギューーーーーーッ!

『いぎゃぁーーーああああ!し!しのぶぅ!さん?』

『『『ドワッハッハーwwwwww』』』

一同大爆笑っす。


すると、加賀美とアスカが、自分達の隊のメンバーがいない事に気付きまーす。

どうやら、まだオグル島に取り残されているようです。

加賀美とアスカは小舟に乗り捜索に行きまーす。
搭載された小型船の中でも一番大きい[10人乗り]の小舟を降ろしまーす。
7〜8人の生存者を想定しての判断でーす。

万蔵達の船は、小舟が他にも何隻か積んであります。

『しかし!こんな所でモタモタしてると 闇将軍を見失うのではないかい?』

『安心して下さい!お頭!既に飛行が得意なジライヤと月詠の2名が追跡に向かいました!』

『ほほう!やるな!八番隊!よしヨシュア!今回の件は大目に見てやろうぞ!』

その頭上を二つの影が飛び去りまーーす。

『おんや?』

見上げると、グライダーに乗った飛竜と飛燕っす!
闇将軍を追っていきまーす!

ここまでくれば、もう任務を遂行した様なもんです。

『おーしw後は飛竜達に任せて祝杯じゃあ!酒持ってこーい!』

いいながら船室に向かう万蔵。

呼びかけに応じ、後に続く仲間達。

『賛成……おい!ミフネ!バジリスクの盃も用意しろ!鎮魂の儀だ……』

『ハイ!美郷さん!只今お持ちしまーす!……おい!大蛇丸!手伝え!』

『は?俺様に命令すんな!手伝って下さい!だろ?』

『カリカリすんなって!大蛇丸!ああ見えてミフネが一番我慢してんだぜ……』

苛立つ大蛇丸をヨシュアが、なだめまーす。

酒を呑み始めまーす。

しかし船首の2人がコチラに来ませーん。

戦国と夜叉悟っす。

ミフネが気を利かせて手を付けてない酒と盃を持っていきまーす。

『お疲れっす!戦国さん呑まないんすか?』

『馬鹿野郎!仲間が大勢死んでるってのに呑気に酒なんて飲めるかよ!あっち行ってろグズが!……なあ?夜叉悟?』

『………鬼桐丸も死んだのか?……』

『……』

トクトクトク

無言のまま、酒を注ぎ盃を配るミフネ。

『おいミフネ!何している!』

『戦国さん……みんな此処にいますよ……見えないだけで みんな此処にいます……』

戦国に罵声を浴びせられながらも、慈悲深く心に語りかける、その健気な態度に心打たれ、誰にも悟られずに静かに涙する夜叉悟。

『おい!ミフネ!馬鹿にしおって!!!耳が聞こえんのか!!!』

逆上して刀に手をかける戦国!
戦国は実力は有りますが、協調性に欠けています。
故に二番隊並みの腕を持ちながらも五番隊に甘んじているのです。
その事を理解しようとしない戦国は、いつまでたっても万蔵に認めて貰えず、反目しているのです。

戦国は本気です!
からかい半分だとしたらミフネは斬られていたでしょう。

ズバ!

しかし!ミフネは目にも止まらぬ抜刀で戦国の首を跳ねる!
いや……ミフネの刀は折れているため首は跳ねれません。

しかし!確かにその殺気と斬撃の刃筋に、戦国の首が斬られ跳ね上がる様を夜叉悟はその眼に見たのです……。


しばし固まる戦国。

まさに"蛇に睨まれた蛙"の如し。


『ゴク……へへ……冗談だよ……ミフネちゃん……おっかねぇ顔すんないw…刀…折れてんならワシのを一本やろうwコイツは斬れるぞ〜w』


『え?いいんすか?やったぜw』

『ははw……(良かったー!笑ってくれたwマジで切れたかと思ったぜ)』

2人の、やり取りを見ていた夜叉悟が、何か思い出したかの様に、無言のまま帯刀していた刀をミフネに渡す。

『え?』

『お主にコレをやろう……』

『これは?』

ソレは、見るも鮮やかな龍の鱗で造られた朱い鞘の大業物拵え。

『コレは いつか来たるべき時がきたら鬼桐丸に託そうと思っていた刀だ……』

『……何故……オレなんかに?』

『理由など無い……お前は まだまだ強くなる……こんな小さな組織は早く抜け出し自分の真の使命を果たせ……大天狗山の巨木鼻と言う男に会うといい……』

無意識に刀を抜くミフネ。

『スゲー……この刀……波紋まで紅く染まっている……』

『紅刃の竹虎……妖刀だ……まともな人間なら刀を抜いた途端に発狂して死ぬ……やはりお前も俺と同じ側の人間のようだな……』


そう言い終わると眠る様に息を引き取る夜叉悟。

体力的には、既に死んでいてもおかしくなかったのです。

そして夜叉悟の魂は刀に宿り、この刀を手にした時からミフネの運命は変わって行くのでした……。

『やしゃ?夜叉悟ぉおおおおお!』

号泣する戦国。

不思議とミフネに悲しみは無い……。
むしろ肉体はミフネだが魂は夜叉悟そのものであった。

これもまた[妖刀]を"持つ者"の[宿命]であろうか……。

船首と船室は離れている為、他の連中は夜叉悟が生き絶えた事を知らない。

そこへ、追跡から帰ってくる月詠。

『万里姫救出成功したみたいよ!飛竜さん達の快進撃カッコよかったぁーーw』

『そうか……それは良かった……』

『え?ミフッちゃん(もしかしてヤキモチ?)』

雰囲気の違うミフネに首を傾げる月詠。

すると船室から大蛇丸が現れた。

『おう!月詠!帰ってきたか?ところでジライヤはどうした?』

『え?ああ…ジライヤは真っ直ぐ飛んでっちゃったw』

『はぁ?何処いったんだよ!って!おい!月詠!お前!何!連れて来やがった!!』

辺りが急に暗くなるっす!

振り向く月詠!

驚愕!!

『クラーーーーケンだぁああああああ!!!!』

叫んだのは戦国っす!

巨大な大海原に生ける伝説の悪魔"クラーケン"

『マズイぞ!攻撃して来る!逃げろ!』


飛び退く大蛇丸!

船体はクラーケンの一撃により半壊!ニ分裂!


沈む船首!

戦国は夜叉悟と共に、巻き起こる渦潮に飲み込まれた!

しがみつくミフネを救い飛び立つ月詠!

船室は突然の激しい衝撃に襲われ大パニック!

ヨシュアの眼には、白い大蛇に姿を変えて巨大な怪物に立ち向かう大蛇丸の姿がハッキリと見えた!

つづく

Re: 零fighter山鷹隊 ヨシュア外伝【オグル島の姫君】 ( No.22 )
日時: 2016/02/21 10:06
名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)

深海の悪魔!

伝説のクラーケン出現!

気が付けばそこは"魔の海域"と呼ばれる場所であった!

せん断された蜻蛉丸(船の名前)海の藻屑とかす……。

※最終回なので、ふざけたナレーションは、お休みさせて頂きます。



猛る白蛇!

大蛇丸!

絡みつきクラーケンに噛み付く!

ガブッ!

バシャバシャ!

もがくクラーケン!

しなる無数の足が船を破壊!

投げ出される四十師団!

『『『うわぁああああああああ!!』』』

『『『ぎやぁああああああああ!!』』』

修羅場である!

宴は一瞬で大惨事だ!

美郷が飛び上がりクラーケンに斬りつける!

しかし!
クラーケンの[しなる足]の一撃のもとに、遥か彼方へ弾き飛ばされた!

『ぐふうぅ!!』

皆は、美郷の情け無い姿を初めて眼にし、絶望に包まれる。

勝ち目はない。

誰もが思い、逃げるのに必死だ!

大蛇丸はクラーケンの[しなる足]の鋭い突きで串刺しにされました!

クラーケンに立ち向かい喰われる時雨と、幻妖斎。

もはや勝機がないと判断して、海に飛び込むヨシュアと忍。

二番隊は用意周到で、小舟に乗り込み難を逃れていた。

しかし定員4名の舟に5人乗り。

追い詰めらた時の各々の心理が問われる事となる。

沈みかける小舟。

『駄目だ!定員オーバーだ!お前達!今までありがとう!……』

飛び込む素振りを見せる巌砂羽丸。

『巌砂羽丸さん!!』

叫ぶ!守門潤壱!

ドボン!

ドボン!

しかし、飛び込んだのは巌砂羽丸ではなく、翔三郎と味兵!

舟を押し、バタ足で漕ぐ!

『味兵!翔三郎!』

叫び手を伸ばす流星駿次。

『オレ!重いから!ブハッ』

助けようとするその手を、拒む味兵。

『オレも!図体デカイから!ブハッ!』

『しょおうさぶぅるうぉぉぉぉ!』

声にならない声で叫ぶ巌砂羽丸。

その時!

ドカッーーーーーーーン!

大爆発!

クラーケンの体に風穴を空けます!

暗黒雲に覆われた空に、特大の花火が打ち上がりました!

白狼の最大忍法[自爆大火輪]です。

万蔵は海に飛び込み、誰よりも早く逃げるも、クラーケンに捕まり原型が無くなるまで叩き潰され続けました。

ヨシュアと忍さんは泳ぎ離脱します。

もはや、誰が死に、誰が生き残ったかなどは不明でした。

上空にミフネと月詠の姿。

『離せぇーーー月詠ィィ!!離せぇーーー!』

『ミフッチャン!お願い!暴れないで!!重くなるから!』

『オレが斬る!あの化け物は!俺が斬るんだぁーーーーー!』

サク!

ガク……

神経針を刺し、暴れるミフネを気絶させます。

『……ごめんね……こうするしかないの……』

月詠は離脱!ミフネを連れ本国である[リトルシダー島]を目指しました。


後に、明かになる事ですが、巌砂羽丸の機転で、交代で舟を押し泳ぎ二番隊は全員命辛々、無事でした。
そして、
流れついた土地で[巌砂羽丸道場]なる物を開き、門下生と共に、その名を広く轟かせました。


それから…それから…

ここは豪華絢爛100万石の愛生茸城(あきたけじょう)
万里姫を救出したとされたのは、飛竜飛燕の2名のみ。
2人は功績を買われ、城の[側近の影忍]として支える事となります。

さらに、それから数日後。
無事帰還した加賀美、アスカ、覇乳、栞風、那智、ヒヨリ、雨音、水滸、そして鈴村赤目と烈鷲(竜巻を使い空を飛べる)も影忍として城に支えました……。


『天晴れじゃ!皆の者ぉおお!面(おもて)を挙げェい!そなた等に褒美と役職をつかわそう!!』

『『『ハハァーーーー!!』』』

めでたし……めでたし……。

※エンディング曲流れまーす!!

【合唱】千本桜 【男女16人】バージョン。

セイヤ!ソイヤ!セイヤ!ソイヤ!……のアレですw




読者の皆さん!これにて【オグル島の姫君】完結です!
ご愛読ありがとう御座いました!!byワタル


次回もう少しだけ続きますw



Re: 零fighter山鷹隊 【ヨシュア外伝】オグル島の姫君[完結] ( No.23 )
日時: 2016/02/22 10:12
名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)

《余談》


ヨシュアは、ロギアンヌ大陸の最北に、無数に存在する孤島の一つに、漂流しました……。

そこに、一緒に泳いでいた筈の忍さんの姿は、見当たりません……。

意識が朦朧(もうろう)とする中、何処かの軍事ヘリが到着します。

バラバラバラバラ………(ヘリの音)

着陸するヘリコプター。
軍曹風の男と、数名の兵士が現れた。

ザッザッザッ

『よし!ジェイコフ!ロバーツ!迅速に作業を行え!!……バラチャイカは他に生命反応がないかチェックしろ………』

『ラジャー!』

『(プツ)今は午前…ヒトマルゼロナナ分(AM10:07)爆発の起こった現場付近に生存者2名発見!これより回収します………(プツ)』

《ご苦労であった……ダングラム軍曹……以前拘束した[神威]が先程 目を覚ました……ただちに帰還してくれたまえ……》

『了解です!(プツ)……ヤレヤレ長い1日になりそうだ……』

『軍曹!岩に激突したと思われる[ムササビ]の様な男は息をしていません!どうなされますか?』

『一緒に連れていけ……[ラボ]で蘇生させる……』

軍事ヘリはヨシュアとジライヤを乗せ飛び立った………。


その後ヨシュアは、国連のシークレットチーム[Dの機関]通称[ダラス]に配属され[零fighter山鷹隊]のリーダーとして裏社会で生きる事となる………。


一方…

ミフネと月詠はと言うと…消息不明。

只……

リトルシダー本国にて……


翼の生えた少女の屍を担いだ……


修羅の形相をした少年が1人目撃される……。


そして……

その少年が、天狗山(別名:神隠し山)に入って行くのを見たという噂が密かに囁かれた……。


see you again………next stage。


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