コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ボヌールカフェ
日時: 2016/04/04 15:40
名前: 赤猫。 (ID: mwz5SFMT)

いらっしゃいませ。

   本日当店マスターが不在のため、私めが案内させていただきます。

   シルヴァンと申します。以後お見知りおきを。

   さて、当店は短編集となっております。
   幸福の話から絶望の話まで、多種多様なストーリーをご用意しております。

   私ども、誤字脱字等気を付けておりますが、何かお気づきの点がございましたらご連絡ください。
   また、開店して間もないので、拙い文章等あると思いますが、ご容赦ください。
   物語は全てフィクションです。実際の人物・団体・事件とは一切関係ありません。

   ご来店のお客様には、後日きちんと御礼申し上げます。
   更に、お客様のお名前を啓示させていただきたいと考えております。


   では、メニュー表をどうぞ。

   

*menu*

>>1廃墟
>>2本とカフェオレと女の子
>>3ヒーローズ


*vous*

*湯桁のろま様 
【初ご来店のお客様です。可愛らしい恋愛小説である「君が、好きなんだ。」を始め、多彩な小説を執筆されております。銀髪少女がお好きで、小説を書いてしまうほど。】
*のれり様 
【日常(?)小説である「最初で最後の涙はきっと」を中心に執筆されております。全版クリアを目論んでいらっしゃいます。巨乳の美少女がお好きなようで、よく描かれておいでです。】
*miru*様 
【豊かな風景描写と共に、個性豊かな登場人物を輩出されています。「*家出神さんと、男子美術部。」を執筆されております。異なる名前でも執筆されているとか。】

    私共、当店をよりよくするため、お客様を笑顔にするため、尽力していきます故、ご協力お願い申し上げます。

   これにて私は失礼させていただきます。
   また、いつかお会いしましょう。

Page:1 2 3



Re: ボヌールカフェ ( No.1 )
日時: 2016/03/16 18:24
名前: 赤猫。 (ID: mwz5SFMT)

廃墟


 柔らかな日差しと、気持ちよさそうにそれを浴びる花瓶の花。
 その横には母と私と父の写真。
 ケージの中で眠るゴールデン・レトリバー。
 吹き抜けの天井には輝きに満ちたシャンデリア。
 


私はいつものハーブティーを飲んでいる。
そうね、今朝の朝食は……
アボカドとラディッシュ、レタスのミックスサラダ、薩摩芋のポタージュ、
焼きたてのパンがあれば上出来ね。
キッチンには少し大きめの窯があるの。
朝はいつも洋食。父は和食が好きだからあまり良い顔はしないけれど。
でも、私はどちらでも構わないわ。
だって、母の作る料理は本当においしいもの。


あら、早速できたみたい。お手伝いさんが私を呼びに来る音が聞こえるわ。
さあ、早くその扉を開けて。

『お嬢様、朝食の準備ができましたよ。』



「はい、今行くわ。」



 日の光を忘れた花に、割れた花瓶が転がっている。
 家族の写真は焼け焦げた。
 ケージだったものの中は窓ガラスの破片が散らばっている。
 シャンデリアは輝きを失い、時折不快な音を立て揺れている。
 その不快な音は少しずつ不規則になった。




 そして、



「香織!!」



聞いたことのある、悲痛な声が聞こえた。


Page:1 2 3



この掲示板は過去ログ化されています。