コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 「好き」まであと1cm
- 日時: 2016/03/21 09:11
- 名前: もりりん (ID: ECK/13Kg)
昔小説カキコをやっていて久しぶりにやりたくなってまた始めようかなと思います。
恋愛小説は初めてですが頑張ります(^-^)
コメントなど気軽にしてくれると嬉しいです…( ; ; )
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- Re: 「好き」まであと1cm ( No.5 )
- 日時: 2016/03/31 11:35
- 名前: もりりん (ID: ECK/13Kg)
3話
今日は日曜日。本当ならこんな朝早く起きてない……が
台本出来上がったから役やる人で来れる人は来て〜
だそうで。お前は主役だから強制 と言われ、普段よりちょっと遅いもののいつもの日曜より早く起きて学校に向かった。
のはいいものの 教室には例の 坂田しかいなかった。
「おお中川!誰も来ないかと思ったわ」
「なに、ぼっちだったの?笑」
「や、俺はさっき来た。まだ全然人いないし練習あとでにするか。」
と言われても2人きりってすごい気まずいし、なにより坂田ですよ。よりによって坂田。 裏で性格超悪いと言われているらしい坂田。
「てか俺お前もっと怖い奴だと思ってたわ。最初とか目つき悪くてこの人やべえと思ってたもん。」
え、それはこっちのセリフ!!!!
「………あ、しまった。」
心の声がだだ漏れして思わず言ってしまった。 いやでも本当にこっちのセリフ。学年でも名が知れ渡ってるあなたの方が100倍怖いと思う。
「え、お前もそう思ってたの〜。いや、俺さ目つきあんまよくないし第一印象あんまりよくないんだよなー。」
まあそれもあるけど。そうじゃない。 違う違う。そうじゃない。
今度は心の声をぐっっと堪えた。
そのあともしばらくいろんな話をしているうちにいつの間にか坂田と打ち解けている自分がいた。
この人、もしかして言うほど悪い人じゃない?
「いや〜中川がこんな馬鹿でアホな奴だとは思わなかったわ笑笑」
さっきのは撤回しよう。
そうこうしてるうちにいつの間にか役の人が集まり始めて練習がなんとなーく始まった。
- Re: 「好き」まであと1cm ( No.6 )
- 日時: 2016/03/31 23:58
- 名前: もりりん (ID: ECK/13Kg)
4話
「中川ー!プリントサンキュー」
「あ、はーい。」
私と坂田は、前回の練習の前に話したことによって少し打ち解けた。プリントを貸すなんて前までは考えられなかった。
人間関係ってわからないものね…
と思い、ふとプリントに目を落とすとよくわからない棒人形が一匹、二匹……。
「あの野郎。」
ちょっと怒ったように見せると驚いたのは坂田ではなく、私と仲のいい友達、玲夏だった。
「え、奈々美って坂田君と仲いいの」
大きなを目をより見開いてわたしを見た。
玲夏は恋多き乙女だが、クラスの男子と話している様子はほとんどなくかつてのわたしと同様坂田に対してはなおさら恐怖を持っていた。
「ん…まあ、仲いいというか、最近ちょっと話すようになった」
「え、まじで。大丈夫なの?坂田君超怖いんでしょ??」
「ん…まあ本当のところどう思ってるかは知らないけど意外といい奴だよ。」
そうだ。最近忘れていたが確か彼は怖いと言われていた。本当にどう思ってるかはわたしにもわからない。でも、
プリントに書かれた変な棒人形の絵を見ると 案外そうでもないような気がしてきた。
- Re: 「好き」まであと1cm ( No.7 )
- 日時: 2016/04/01 00:14
- 名前: もりりん (ID: ECK/13Kg)
5話
夢を見た。
去年のことだった。
高1の春、クラスのとある男子に一目惚れしてL○NEを交換し割と積極的に話しかけたり、時は一緒に学校に行く日もあった。
ついに映画を一緒に見る約束までこぎつけた。
いま思えば本当によくやったと思う。なんでこんな積極的になれたのか自分でもわからない。
映画を見て家に帰ったあと成り行きで告白した。 正直いけると思ってたが、
彼には好きな人がいた。
それからしばらくして私のクラスの別のこと付き合い始めた。彼からの告白だったらしい。
いろんな感情をぐっと堪え、彼達を応援した。
生まれて 初めての一目惚れは失敗に終わった。
その時 ああ、恋ってうまくいかないものなんだ と思った。
私はクラスで男子と話す方でもないし仕方ないと無理やり納得させてい
た。
彼らはその後すぐに別れてしまった。その後何カ月か経ち相談に乗っていくうちに電話とかもするようになり暇だからといって一緒に映画に行ったりもした。
一時期は淡い期待も抱いたが何も起こらず。いまは一緒にいてもただの友達程度にしか思えなくなった。
あまり良くない夢を見た。
今日は休日なのに、いつもより早く目覚めてしまった。携帯を開くと通知が来ていた。
「中川ー。今度また映画いかない?」
夢で見た彼からだった。
その日は暇だったから行ってもいいかなと思いながらもう一眠りした。
- Re: 「好き」まであと1cm ( No.8 )
- 日時: 2016/04/06 13:35
- 名前: もりりん (ID: IHxLpbu0)
6話
いよいよ文化祭も間近に迫って、授業が全部文化祭準備に変わる文化祭週間になった。
着々と準備も進み、みんな一致団結してきていい雰囲気で…………なんていくほど世の中甘くない。
わたしのクラスは準備もあまり進んでないし、まとまりあるわけでもないし劇もなかなか進んでない。
そう、つまり最悪だ。
文化祭週間になってよりピリピリしてきた。 特に責任者なだけあって、坂田はは本当にピリピリしてた。
わたしは台詞を覚えるのに必死だった。
焦りに焦ってどんどん雰囲気が悪くなる。こんな時にマイペースに教室にいない人までいる。 文化部の発表の練習などでいない人もいて、なかなか思うように進まなかった。
「てかこれ間に合わなくない………」
誰が言ったのだろうか、みんな心のどこかで思ってた不安が教室に放たれた瞬間
ぷちんと何か切れるような音がした。
教室が静かになる。
私はああ文化祭って楽しかったはずじゃなかったっけ… と呑気にと考えてた。
その時の坂田は なにも言わなかった。 顔からは表情が消えとてもじゃないけど見ていられない。
一旦止まった作業が少しずつ再開し、先ほどのことを忘れるかのようにまた少しずつ騒がしくなった。
- Re: 「好き」まであと1cm ( No.9 )
- 日時: 2016/04/07 10:14
- 名前: もりりん (ID: IHxLpbu0)
7話
さっきから黙々と準備を進めているが、一向に雰囲気は良くならない。
それに、終わる気配も全くない。
終わりが見えない作業にみんなの雰囲気も悪くなってきた
「あのさ………。」
みんな一斉に声の主の方を向く。
その人はスタスタと前を歩いて行った。坂田だった。
「みんな、このままじゃ終わらないのも本当にわかってる。ここまで引っ張ってやれなかった俺も悪かった。 この雰囲気のまま文化祭終わらせたくないし終わらないって思わないでみんな協力してほしい。 頼む。」
いや、あなたのせいじゃない。
ここまで引っ張ってきてたしむしろ坂田がいなかったらここまで来れなかったと思う。
凄いな……。
改めてクラスにおける坂田の存在の大きさを痛感した。
それを示唆するかのように次々と拍手が起こる。
「そうだね、頑張らなきゃ」
「ちゃんと終わらせようぜ」
みんなのやる気も入ってくる。もちろん私も。
坂田は照れ臭そうに笑っている。
「明日朝早くからみんなこれる?」
みんな頷いた。もはや聞くまでもなかった。
クラスがなんとかまとまった瞬間だった
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