コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 不老不死の彼女はただひたすらに世界平和を望んでいた。
- 日時: 2016/07/18 20:10
- 名前: ぱる+りんご (ID: Q.pGZPl6)
+attention+
◇更新ペースは遅い方だと思われます
◇文才無いです
◇ちょっと短編要素あると思われます
◇悪コメはやめて下さい。(評価、普通のコメントは歓迎
+自己紹介+ 更新5.21
こんにちは、ぱる+りんごといいます。ぱる、とお呼びください。
ONE PIECEが大好きです。(ルフィ、盃兄弟、D兄弟をこよなく愛してまする)
あと、Re:ゼロから始める異世界生活も大好きです。
えっと、こんな感じの奴ですが、仲良くしてください(・ω・´*
+作者コメ+更新 6.11
こんにちは。今日で一応『第一章ゆーくん』が完結しました。
次の主人公さんを発表しましょう。二瀬さんでーーす!!
ゆーくんをフッた理由も明らかになりそうです。ご期待あれ!!
onepiece film goldの公開記念ということで、film Zが放送されるらしいですよ!!!きゃーー!!これは見逃せない!!
あれ、なんの話?!
+目次+
《プロローグ》 >>1
《名の無い少女のおはなし》>>11
《第一章 ゆーくん》 >>2-10
- Re: 不老不死の彼女はただひたすらに世界平和を望んでいた。 ( No.11 )
- 日時: 2016/07/16 21:17
- 名前: ぱる+りんご (ID: Q.pGZPl6)
《名前の無い女の子のおはなし》
ーー何が起こっているのか分からない。
「いつまでそうやって被害者ぶるつもり?」
違う、違う、違う…!
私は、こんなことをしようとしてたんじゃないの…!
「あんたの、せいでしょ?」
違うよ、違うーー。
「あんたのせいで、皆死んじゃった」
名の無い少女は一人、孤独を噛み締めて現実逃避。
ーー今さら何を嘆いても、全て無駄なことなのに。
- Re: 不老不死の彼女はただひたすらに世界平和を望んでいた。 ( No.12 )
- 日時: 2016/07/18 20:25
- 名前: ぱる+りんご (ID: Q.pGZPl6)
第二章 陽菜さん《二瀬 陽菜》
小さい頃からずっと、褒められてた。
『陽菜ちゃんは、可愛いし、賢いし、とっても良い子ね』
『きっと、育ててくれたお母さんとお父さんが良かったのね』
「見て、あの子の目。私たちを見透かしてるみたい。子供のくせに」
全部、ウソで固められた誉め言葉だった。
もう、ほんとに嫌だなぁ。死んで消えて、この地球の空気になりたい。
そう思って、屋上から飛び降りようとしていたときだ。
ーー私の口から、血があふれでた。
「 あなたは、あと二年ほどで死ぬでしょう 」
これは、そんな死を待つ少女、陽菜さんの命の果ての物語。
- Re: 不老不死の彼女はただひたすらに世界平和を望んでいた。 ( No.13 )
- 日時: 2016/07/29 21:45
- 名前: ぱる+りんご (ID: Q.pGZPl6)
一話 分かんなくなっちゃって。
「陽菜、ピアノの練習ははかどってるかしら?」
「今度のテスト、もちろん十番以内を目指してね」
「陽菜、あなたは賢い子よ。どうすればママを幸せにできるのか、あなたは分かっているはず」
期待されてるんだって、頑張ってた。
ほんとのほんとに、頑張ってた。
ママのために。ママのために。そう、ママのために。
きっかけは、たしか、中学二年生のときの、定期テスト。
風邪をひいて、歩くのもままならないふらふらな状態で、テストに臨んだ。
結果は、二十位。
ママは、すごく、すごく、すごく、怒ってた。
私を、テストの解答用紙で叩いた。
「あなたは、ママを不幸にしたいのね!もういいわ。あなたみたいな子は、うちにはいらない」
今でも、鮮明に思い出せる、あのとき何のために勉強してるのか、分かんなくなっちゃって。
今まで、何を望んでたのかも、分かんなくなちゃって。
そもそも、最初から何も望んでなかったことに気づいちゃって。
最初から私は、空っぽの、すかすかの、操り人形だったんだって。
そう、思っちゃったのを、覚えてる。
- Re: 不老不死の彼女はただひたすらに世界平和を望んでいた。 ( No.14 )
- 日時: 2016/08/14 21:31
- 名前: ぱる+りんご (ID: Q.pGZPl6)
二話 凍える
「陽菜、来週、転校することにしたわ」
「…え?」
「今のままじゃ、成績あがらないじゃない。受験もすぐだしね。ちゃんと皆にお別れを言っておくのよ」
そう一方的に告げて、ママはそこから去ろうとする。
目の前が真っ暗になる。
「待って……ねぇ、待ってよ…!!ママ!どうして…そんな急に!!」
「だって、友情ごっこの仲良しこよしに囲まれてる学校にいたら、勉強に集中できないでしょ?」
「そ…んな!皆、良い友達だよ…!陽菜なら、もっと頑張るから…!お願い…!」
そう言うと、ママは歩く足を止めて、くるりと私の方をみた。
そして、暗い、冷たい、凍えそうな瞳で、見下ろして。
「あなたはダメな子なの。だから、もっと頑張ってようやく普通になれる。そしたら、今の二倍も十倍も頑張らないと、ママの期待には応えられそうにないでしょ?」
にっこり笑う。優しげに笑う。
冷たい手で、私の頬を優しく撫でて、凍える声で、私に告げる。
「ママを、喜ばして」
立ちすくむ。こわい。
ママは満足したのか、くるりときびすを返して長い廊下を歩いていった。
「お前も、ちゃんと母さんの言うこときけよ?」
これまでの成り行きをみていた兄さんが、にやりと笑いながら通りすぎる。
きっ、とにらんで返した。
兄さんは、男の子だったから、皆から喜ばれた。
私のことなんて、何もわかってないくせに。
悔しくて悔しくて、涙が滲む。
どうすれば良いんだろう。そう考えたとき、思ったのだ。
もう、死んじゃっても良いかな。
- Re: 不老不死の彼女はただひたすらに世界平和を望んでいた。 ( No.15 )
- 日時: 2016/08/23 19:53
- 名前: ぱる+りんご (ID: Q.pGZPl6)
3 こわい
屋上の風は、穏やかで優しかった。
生ぬるい気温。
私は手に持っていたコーヒー牛乳を勢いよく飲み干す。
いつも通り、いつも通りだ。
屋上の塀の上から下の景色を眺めてみる。
怖く感じない。
その景色は、私を、死へと誘う。
ふっ、と笑って人生を振り替える。
意味なんてなかった。そう、最初から。
『お前のせいだ!全部!!全部!!!お前がいるから、俺はっ』
手を振り上げる。
『嫌!!止めて、ごめんなさい!!』
ただただ、謝罪の言葉を口にするママ。
泣いていた。
幼い私は恐くて恐くてたまらなかった。
『陽菜ァ…何見てんだ、胸くそ悪りぃガキが!!!』
『…や、パパ…止めてよ………こわい……』
震える私をみても、何も言わない。
ただ、手を振り上げてーー。
目をつぶる。
『…ああぁ!!』
ママの声。
驚いて目を開ける。
ママが、私を殴ろうとするパパに飛び付いたのだ。
そう、ーー私を、守るために。
『止めて!陽菜はやめて!!殴るなら、わたしを…!』
『どいつもこいつも、俺の邪魔をするな!!!』
殴られている。ママが。
パパじゃない。あんなのって、違う。
幼いながらにそう思った私は、電話をとった。
『110』
『ママを助けてくださいーー!』
パパは逮捕された。
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