コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 夕焼け空は君の物
- 日時: 2016/06/26 16:54
- 名前: アイ (ID: 1lVsdfsX)
長谷川 裕斗
【性格】 絵をかくことが上手で、ちいさいころから画家になる夢があった。
しかし、あることが原因で希望を失い、絵をかかなくなった。
松浦 ひな
【性格】 前向きでおっちょこちょい。
小説家。人気があり、子供っぽい。
三浦 歩
【性格】 スポーツ神経万能。
一花が好きで、ちょっとチャラい。
上田 一花
【性格】 ひなの1番の友達。
裕斗が好きで、元気だけが取り柄。
↑増えたらまたかきます!
よろしくお願いしまぁああす(((
- Re: 夕焼け空は君の物 ( No.4 )
- 日時: 2016/06/26 21:10
- 名前: アイ (ID: 1lVsdfsX)
「う・・・泣けるよ・・・これ・・・
ひなさいこおおおおおおおお!!!」
ほんとに泣きながらひなにすがりつく一花。
そんなにすごいのか・・・
・・・俺は・・・
・・・
俺は、そのまま黙り込んだ。
ー休み時間ー
「ねえ!裕斗?」
ひながヒョコッと顔をだした。
「あ・・・なに?」
「君・・・絵、なんでやめたの?」
え・・・?
なんでそれ、知ってるんだよ・・・
「一花に聞いたんだー♪
うまいらしいね!絵!
でも、やめちゃったって。どうして?」
・・・一花・・・あいつ・・・
「・・・事故だよ。」
「事故?」
「俺達家族が乗ってた車が、大事故にあったことがあるんだよ。
そのとき、家族全員俺をかばって、死んだ。生き残ったのは俺一人。
それ以来、鉛筆をもつと、指が震える。
授業は・・・鉛筆を使ったことがない・・・」
思い出したくなかった。
言いたくなかった。
怖くて、怖くて、鉛筆すら持てなくなって。
「・・・バーカ!」
・・・え?
今、こいつバカって言った!?
え!?なんで!?話の流れ考えろよ!
「君・・・
それ、逃げてるだけだよ。」
「な・・・」
「家族は、そんなこと望んだの!?
君は、死んでしまったあと、絵をかこうとしたの!?」
彼女の強い目線。
すごく力強かった。
俺は迫力に負けてしまった。
「かこうとしたら、かけるよ。
絵が下手な人なんていない!どんな人でも全力でやればできるんだよ!」
彼女は、強かった。
目の前で、キラキラ輝くように。
「・・・裕斗!」
「はいっ!」
こっちをみながら小説を差し出してきた。
「君、この小説の絵をかいて!」
・・・
「え!?」
彼女は、ニッと笑った。
- Re: 夕焼け空は君の物 ( No.5 )
- 日時: 2016/06/27 06:44
- 名前: アイ (ID: 1lVsdfsX)
「どんな絵になっても構わない。
大丈夫、かけるよ!」
「む・・・むり。」
やっぱり、かけないよ。俺は。
「ふーん・・・」
え、なんかあっさり。
ひならしくないな・・・
「じゃーもうそろそろ帰るし、そのとき話そうよ!」
・・・
え!?
それ一緒に帰るってこと!?
「いーでしょ?」
う・・・断りずらい・・・
さっきは断れたのに。。。。。。
「・・・それなら、いーよ・・・」
「お、サンキュー!」
彼女はニッとわらってみせると、
自分の席に戻った。
・・・彼女は、なんなんだろう。
ー・・・不思議な人だ。
ー帰り道ー
「おー!?見て!
夕焼け!」
彼女は自転車から手を離しながら、
太陽を指差した。
確かに、夕焼け空だ。
とても綺麗な茜色で、
俺は目を奪われそうになって目を閉じる。
「私ね!夕焼け空は、みんなの物なんだなって思う!」
・・・は?
「多分、多くの人が夕焼け空を見てる!
その見ている人の物だと思う!だって、見ている人の
心に、寄り添ってくるんだもん!」
ひなはそういってこっちをみて笑う。
夕焼け空の光が彼女にあたって、綺麗だった。
「ひなは・・・不思議な人だな。」
おれは正直に言った。
彼女はポカンとした顔をしながらいった。
「違うよ、私は思ったことを正直に言う・・・
いわゆる、「正直者」だよ☆」
キラーン、とカッコつけながら言って、
俺は思わず笑った。
「ぶっ・・・くくく・・・」
「お!?笑った!てかなんで笑ったの!?」
気づいてないのかよ。
「お前・・・歩にちょっと似てる・・・くくく・・・」
まあ、ナルシストではないか。
すると、彼女も一緒になって笑いだした。
「あはははっ!」
俺は、「絵を描く」ことは嫌だけど、
この人と関わるのは、楽しいかもしれない。
夕焼け空の前で、俺たちは笑いつづけた。
俺は夕焼け空が、さらに光ったように見えた。
- Re: 夕焼け空は君の物 ( No.6 )
- 日時: 2016/06/27 07:35
- 名前: 立山桜 (ID: ???)
わー!今回も面白かったです! 学校なのでこれで失礼します\(__)
- Re: 夕焼け空は君の物 ( No.7 )
- 日時: 2016/06/28 18:31
- 名前: アイ (ID: 1lVsdfsX)
更新ちょぴっと遅れましたー!←
すいません。。。桜さん、いつもありがとうございます〜!
ひなと別れて、俺は一人で考え事をしながら帰っていった。
「君、この小説の絵をかいて!」
やっぱ・・・むりだ。
君の言葉ははげみになった。でも、
やっぱり・・・
家に帰ると、いつもどうり誰もいない。
隣の一花の家から叫び声が聞こえるだけだ。
ああ、またけんかしてるのか。
一花には、仲が悪いお兄さんがいる。
毎日のようにけんかして、近所では有名だ。
俺は冷蔵庫から牛乳をとりだすと、
コップにそそぎ、一気に飲んだ。
「一気のみはよくないよー?」
ブッ
牛乳を吹き出した。
背後からのいきなりの声にびびった。
後ろにはキョトンとしたかおの、ひながいた。
「な、ななななななんでいるんだよ!?」
「えーとね、忘れ物したから届けに来た!
窓空いてたから2階までのぼって窓からはいった!」
「はあ!?どんな運動神経してんだよお前!」
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すいません、一旦きります。
- Re: 夕焼け空は君の物 ( No.8 )
- 日時: 2016/06/28 21:25
- 名前: アイ (ID: 1lVsdfsX)
「はい!これ!」
ひなは紙の束を渡してきた
これって・・・
「・・・小説!?」
「そう!読んでみて!
興味持ったら絵かいてよ!」
目をキラキラさせながら言う。
やっぱり、あきらめてなかったか。
「わかった・・・」
しぶしぶ受け入れた。
彼女はニッと笑うと、
「じゃーね!窓はちゃんと閉めときなよ?」
そういうと2階に上がった。
は!?ちょ、まさか飛び降りるの!?
窓の前にきたとき、俺は必死に叫んだ。
「お、おい!死ぬぞ!」
ん?とこっちをみた。
いや「ん?」じゃねーよ!なに考えてるんだよ!
「平気だよー。
親に教えてもらったし。」
「親!?」
お前の親どんなんだよ!
「じゃーね!」
ビュッと飛び降りた。
「マジで!?」
窓から下を見下ろすと、彼女は元気そうに帰っていっていた。
あいつ・・・人間か?
あんなに自由な女の子は初めてだぞ・・・
・・・
俺は無言で、彼女の小説を読みはじめた。
ー読み終わりー
・・・
「あいつ・・・」
小説かくのめっちゃうまいじゃん・・・
やべ、涙出てきた。
この物語は、目が見えない少女を、
病気にかかっている画家の男の子が、助ける話だ。
二人は恋に落ちたが、
男の子の寿命は短かった。
少女の目がなおったとき・・・
男の子は、死んでしまっていた。
その男の子が残した絵には、少女と男の子の絵。
そして、「ありがとう、楽しかったよ」とかかれてある。
・・・
そりゃ、あの一花でも泣くわな・・・
俺は涙をふくと、ベットにバタンと倒れた。
・・・どうしよう。
絵をかくのは不安だ。
でも、この話の男の子は画家だ。
話を読んでいると、絵がかきたくなる。
・・・一枚だけ。
かいてみるか・・・
かいてみるところは、少女と男の子が会ったときの場面。
男の子の気持ちになれ。どんな気持ちだったか、想像しよう。
落ち着いて。やれば誰でもできる。絵が下手な人なんていない・・・。
彼女の言葉を思い出しながら鉛筆を持った。
ドクン・・・ ドクン・・・
指が震える。
「・・・っ」
俺の頭の中は、あの事故のことでいっぱいに変わった。
鉛筆が、持つのを拒んでいるように見える。
・・・
「君は、絵をかこうとしたの!?」
・・・諦めたら、ダメだ。
絵をかこうとしないと、意味がない。
そうだ。震えるなら、その線を何度もなぞって
太くすれば、震えたあとは目立ちづらい。
・・・ふぅ。
落ち着け。
俺は、絵をかきはじめた。
自分なりに想像して。様子を。気持ちを。
この話をかいた、彼女のことを考えながら。