コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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旭日に捧げよ、零の翼。
日時: 2016/12/03 21:41
名前: 碧月シャン(前:みづき) (ID: O3XuDorI)

どうも皆さん、ごきげんよう。
お久しぶりですねぇ、え?まだ前作完結してない?
あぁ、デオルシアの事ですかね?それだったら、今大幅に計画を練り直してるんです。来年の頭には書き始めれるかと。

本題に入りまして、今回私が手掛ける小説は……

「架空戦記」

です!!
ここ三カ月くらいですっかりミリオタになってしまいましてね…。ましてや京都の舞鶴に停泊しているイージス艦「こんごう」を見て身悶えるほどの変態になってしまいました()
ま、それは置いといて。
さすがに架空戦記だけじゃ、ねぇ?
こ↑こ↓に載せる意味ないですから。
もちろんラブコメ的な要素も入れるつもりです。
まぁ、多少はね?
あと、本作品は第二次世界大戦をモチーフとしています。
プラス、実在した兵器なども登場します。
左翼の方はブラウザバックした方がよろしいかと…。
いや、読んでいただけるならこちらとしては凄くうれしいんですけどね?もし戦争反対!こんなの不謹慎だ!とおっしゃる方がいるのなら、回れ右して帰ってどうぞ。
大丈夫だよ、という方はぜひ最後まで読んでいただけると、泣いて喜びます。完結はいつになるかわからないですが(

(新コメライのほうに間違えて作ってしまったので、こちらに作り直しました。二つあるけど、向こうはロックしとくね)

んじゃ、次レスから始めますねん。
それでは!!


<あらすじ>

 時は皇歴2000年。聖歴でいうと1950年。
世界の警察官の役割を担う大国「リメリア合衆国」と、小さいながらも強大な軍事力を持つ島国「旭日皇国」は、ユーレンラシア大陸最東部に位置する朝韓半島を巡って対立していた。
元をたどれば、日朝併合条約で朝韓半島を旭日皇国が植民地化したことが原因だ。そして朝韓半島だけでは飽き足らず、北部の天州にも進出。天州を巡って皇国と北の大国「ボルスィッチ連邦」は戦い、結局皇国はボ連に圧勝。南天州を実効支配した。
鉄道会社などを立ち上げ、南天州は完全に皇国領となった。
これが引き金となり、合衆国は演習中だった旭日皇国海軍第三水雷戦隊を奇襲、皇国は二隻の駆逐艦を喪失した。
当時、ボルスィッチ連邦との戦争を終戦して間もなかった為、資金が圧倒的に不足していた。よって皇国は停戦の意を表明。合衆国はそれを容認した。
平和な時も束の間。
終戦から10年が経過していた。
ボルスィッチ連邦からの賠償金や、他国からの援助金で軍備増強を成し得た旭日皇国は、遂に反撃へと転ずる———。

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Re: 旭日に捧げよ、零の翼。 ( No.3 )
日時: 2016/12/05 13:32
名前: 碧月シャン(前:みづき) (ID: O3XuDorI)

>>2
あざっす!!
丁度今日から期末考査なんだよねー…(
絶望しかないよ()

まぁ、こっちの更新も一週間に二回くらいのペースで行こうかなと思ってるから、お楽しみに—。

コメントありがとうねー。

Re: 旭日に捧げよ、零の翼。 ( No.4 )
日時: 2017/01/07 18:03
名前: 碧月シャン (ID: O3XuDorI)

第一章
「皇国に栄光あれ」



「弾着修正完了!いつでも撃てます!」
「よし、撃ちー方はじめッ!」
「撃ち方はじめー!」

皇国海軍の第三戦隊は右砲戦用意の掛け声とともに、全艦の砲門を艦隊より右90度に回転させた。
そして、撃ちかた始めの声で、艦砲斉射を開始した。

「敵艦に命中!敵戦艦2隻に重大な損傷!大破確実と思われます!」
「了解した、次弾装填を急げ」
「各艦、発射の合図は任せる」
『了解』

各々の艦艇が、各々に砲弾を撃ちだす。
敵に反撃の隙を与えず、一方的に弾幕を張り続ける。
それが我々の戦術だ。

対するリメリア合衆国海軍は、水雷戦が非常に得意だ。駆逐艦や巡洋艦だけでなく、戦艦にも魚雷発射管を積んでいる。これが意味するのは……。

『駆逐艦からの魚雷攻撃の抑止力になっている』

ということだ。基本、魚雷の射程は5〜8kmなので駆逐艦などが魚雷を発射する際にはそれ以下の距離に近づかなければならない。駆逐艦が魚雷を発射する一番のターゲットは…『戦艦』だ。
しかしその戦艦が強力な砲撃力だけでなく強力な魚雷を搭載していたら…?いくら素早い駆逐艦といえど、迂闊には近づけない。

そう、世界で初めて戦艦に魚雷を搭載し、実用化したのは今も昔もリメリア合衆国だけだった。

「敵空母艦隊を発見しました!」
「なに!?」
想定外だ。今回の作戦では敵の戦艦、巡洋艦部隊を相当数駆逐することが目的だった。数隻の戦艦、巡洋艦を失ったとなると海軍としては大打撃だからである。しかし…敵に空母艦隊がいるとわかれば状況は一変してくる。

恐らく敵空母艦隊は即座に雷撃隊を編成、出撃させるだろう。
となると非常にまずい。最悪の場合、こちらが大損害を負うことになる。
我々に残された道は——。

「直ちに戦闘海域を離脱!艦隊進路180度!舞須賀港に帰投するぞ!」
『了解』

第三艦隊の戦果は敵艦二隻の撃沈のみだったが、損害は一つとしてなかった。


旭日に捧げよ、零の翼。 ( No.5 )
日時: 2017/02/10 19:07
名前: 碧月シャン (ID: O3XuDorI)

『我が国の艦隊は、敵艦二隻を撃沈。敵に大損害』

 新聞の第一面には強調するように大きな字で戦果が印字されていた。

「戦争、始まってしまいましたね…」

 コトン、とお茶をちゃぶ台に置きながら彼女は言う。

「俺も行かなくちゃなぁ」

 ボソッと言葉を発した俺は意気地なしげに腕を組む。

「やめてください、あなたに死なれては私は生きていけません」

「まだ結婚もしてないのに、まるで夫を見送る妻みたいな口調だな」

 そう言うと彼女は目を細めながら—

「斬りますよ」

「目が笑ってない、やめてくれ怖い」

「ふふっ」

 国民は安定している生活を続けられてはいるものの、いつ困窮するかわからない。もしかすると戦況がいいのは今だけで、すぐに状況が一変して敗北してしまうかもしれない。
 そんなことを考えながら休暇を満喫していた。

——今日のうちに、戦地へ赴くための準備をしなければ。


Re: 旭日に捧げよ、零の翼。 ( No.6 )
日時: 2017/03/14 13:00
名前: 碧月シャン (ID: O3XuDorI)

第二章
「戦闘開始」



「よう、昨日はよく寝れたか?」
幼馴染の朝霧 陸人に声を掛ける。家の前で待っていてくれたようだ。
「うーん、僕はあんまり寝れなかったかな。尚志は?」
「俺もだよ。んで、舞香は?」
「朝早くに出発したみたい。僕たちも急ごう」
「あぁそうだな」

芳乃が手を振ってくれたのでこちらも手を振り返し、朝日に向かって歩を進めた。




〜第三二飛行基地〜

「零戦パイロットは配置につけ。すぐ出撃だ」
「了解」

今回の作戦名称は菊花作戦、作戦概要はレッドバーン諸島沖に展開中の敵空母部隊を撃退する、というものだ。
我々皇国海軍三〇五飛行中隊は全七機の零戦で戦闘に参加することになっている。
はじめは本土の航空基地より発進。そのまま東に進撃し、途中で航行中の「第三空母戦闘群」の旗艦「翔燕」に着艦。燃料を補給後発艦し、そのまま敵空母艦隊へ直進する。
戦闘に与えられた時間は2時間余り。
この間に敵を壊滅させなければならない。
第三空母戦闘群から発艦する雷撃隊と共に敵空母艦隊を撃退したのち、帰還する。
ざっと概要はこんなものだ。

やり遂げなければ皇国に勝機はないとみていい。

「お、あんたがワイの相棒か。よろしくなぁ」
なんだこの方言は。イントネーションおかしいだろ。
「んん、お前が工藤 守二尉か。よろしく」
「おうおう、よろしくなぁ。ほなさっそく乗り込むでー」

零戦二二型に乗り込んだ俺は隣の零戦に乗り込んだ守にグッドサインを送った。
発進しようと計器を確認し———

「尚兄!!」

———ようとしたところで舞香がこちらへ駆けてきた。

「どうしたんだよ、早くお前も機体に乗れ」
「やっぱり、出撃するんですか…!こんな負け戦に!」
「しッ!寄りにもよってこんなところでそんなこと言うんじゃない!」

俺は機体から飛び降りるとすぐさま舞香の口をふさいだ。

「守、悪い。ちょっとまっててくれ!二分で戻る!」
「あいよ〜」

俺は速足で舞香を格納庫裏に連れて行くと、彼女に問うた。

「なぁ、なんでそう思う?」
「だって……あんな大国に勝てるわけがないじゃない…」

いつものタメ語に戻ったらしい舞香は息を荒げて言う。

「そうだな、俺もそう思う。だけどな舞香」

顔を上げる舞香。目尻には涙が浮かんでいた。

「この戦争に勝たないと、未来はないんだ。この戦争で負ければ俺もお前も、陸人も芳乃も死んじまう」

ついに一筋の涙が彼女の頬を伝った。

「じゃあどうすれば!」
「出撃するんだ。そして戦え」
「・・・・・・・・・」
「今回の作戦が終わったら、一杯奢ってやるからよ」
「……はい」




「説得終わったんかいな」
「あぁ、出撃するぞ」

無線からは守や舞香、陸人のほかに柏崎一曹、浜田二曹、聖一曹の声が聞こえてくる。

「さぁ隊長はん、さっさと出撃しようや」
「はいはい。作業員さん、エナーシャ回してくれ!」

計器を確認し———

「さぁ、いくぞ!全機発進!」

大きなエンジン音を響かせ、味方機合わせて約五十機の零戦が離陸した。


Re: 旭日に捧げよ、零の翼。 ( No.7 )
日時: 2017/07/12 21:58
名前: 碧月シャン (ID: O3XuDorI)


基地を離陸してから1時間余り経っただろうか。
コックピット内部の空気を入れ替える為、俺はキャノピーを開けた。
コックピットから眼下に見える大海原は素晴らしく、きらきらと太陽光を照り返していた。
無線封鎖をしてから30分、誰一人として無線を解除していないが、一番初めに口火を切ったのが守だった。

『ガガッ——そろそろちゃうんか?』

俺も無線封鎖を解除し、無線機に向かって声を上げた。

「ああ。あと15分もすれば目標海域につく。各員油断せぬよう敵機の警戒を厳とせよ」
『了解』

味方空母”翔燕”で補給をするという第一目標を達成するまでは気が抜けない。
すると、翔燕から無線が入った。

『貴君らの所属を答えよ』
「第三〇七飛行中隊長、南雲明人。着艦許可を」
『確認した。着艦を許可する』

無線を切ると縦列陣形に変形し先頭の機体から着艦していく。
然しながら空母の着艦というのは慣れていないと相当難しいもので、海軍航空兵は皆、訓練生時代から空母への着艦の仕方を叩き込まれる。

着艦方法は機体の垂直尾翼下に取り付けた着艦フックを空母に5本張られたいずれかのワイヤーに引っ掛けるというものだ。ワイヤーに引っ掛けるのを失敗してしまうと勢い余って空母の甲板を超えてしまうか、空母の甲板に激突してしまう。
先に述べたように、ベテランでもかなり難しいのだ。

「進入角良し、進入速度良し、三〇七中隊一番機。これより着艦する」

スロットルを出来る限り絞り、進入角を調整する。
機体先端が上方に傾け、そのまま緩やかに下降。
着艦フックが二番目のワイヤーに引っかかる寸前、スロットルレバーを少し押し込み、速度を上げる。
その勢いでワイヤーに引っ掛けると同時に大きな衝撃が機体を襲い、ガクンと揺れる。
衝撃を感じて感心してる場合ではない。ワイヤーに引っ掛けたら直ぐにスロットルを絞り停止する。
これが空母への着艦の行程だ。

そのまま次々と味方機が着艦し、全七機の補給が始まった。

「待っていたよ、明人二尉」

作戦中継指揮官補佐の橋本一尉が話しかけてきた。
が、彼は右目に眼帯を巻いていた。


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