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girls hood
日時: 2017/10/03 22:07
名前: あち (ID: Mm9jHYga)

誤字脱字、変な日本語堪忍。

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Re: girls hood ( No.6 )
日時: 2017/10/07 23:28
名前: あち (ID: Mm9jHYga)

5人、正確には6人。

彼女たちは「楢崎ジュニアバドミントンクラブ」の同期であった。

同い年で、幼稚園から一緒にプレーしている仲間。団体戦も6人でクラブチームの大会に出ている。実力は確かであり、県強化選手で選抜でもある。

個性が強すぎる6人、今は5人。

リーダーの柳ヶ瀬未有、副リーダーの高嶺あい、お調子者の嶋岡有咲、バカな宮河まゆ子、妹要素強めの久連谷流美。

七五三ヶ丘中学のバドミントン部顧問の瀧川幸正は50代のバリバリ体育教師で、全日本や企業に所属していた経験もある元·選手。怖い。楢崎ジュニアバドミントンクラブの監督でもある。

彼が5人に声を掛けた。

「お前らで、県優勝して全国に行かないか」

全員が頷いたものの、七五三ヶ丘中に集まるのは時間がかかった。

だが、もうすぐ集結する、即ち事故る。

新人戦までの時間はどんどん短くなっている。

Re: girls hood ( No.7 )
日時: 2017/10/07 23:39
名前: あち (ID: Mm9jHYga)

「おー、やっぱ最後だから調子いいな」

監督は冗談混じりに言った。

一応通うのは最後、たまに帰ってきて練習に参加しますよ。と伝えた。

「だな、俺も村まで毎日通ってっからなぁ」

今日は厳しくない。うん、大丈夫。コートから出た流美がニヤニヤしている。彼氏となんかあったんだろう。

「あいはお別れ会とかした?」
「いや」
「おん…」

あいは年齢の割に寡黙?静か?根暗?流美は、あいが口数が多い方ではなく、一人でいるのが好きなことも知っている。昔から。

「何人かに言ったら?ありがとうとか適当にさー」
「本当に何人かになりそう」

狭く深い付き合いを好むこと、口調がキツイのも知っている。

Re: girls hood ( No.8 )
日時: 2017/10/09 08:29
名前: あち (ID: Mm9jHYga)

本当に、5人になるんだ…風の噂で聞いたのと、未有からLINEが来た。

『七五三ヶ丘で5人で部活することになりますた。

栞那と試合出来るの楽しみにしてるよわ!』

私もそっちに行きたい。なんで中学受験なんかしたんだろう。未だに親が憎い。

「はぁ…」

部室でため息を吐く。

「どうしたの?」
「う、ううん!なんでもない!」

私は、どうしたらいいのかわからないし、単純に5人が羨ましいし、置いてけぼりにされてる気がして。

「友理帰ろー!」

皆に釣られて慌てて部室を出る。

楽しくない。

Re: girls hood ( No.9 )
日時: 2017/10/09 08:53
名前: あち (ID: Mm9jHYga)

今日は最後の登校日。七五三ヶ丘の制服は何のひねりもない、灰色のセーラー服と赤いリボン。

七五三ヶ丘は割りと可愛いブレザー。気にしたことないけど。

教室に入る。いつもと変わらない空間。誰にも言わず放課後がやってきた。

「あい、転校するの?」
「…うん」
「なんで行ってくれなかったの?」

同じ部だった沙奈が、校門近くに差し掛かった私を走って追ってきた。息も耐えたえ。

同じ部活の人には言う気はさらさらない。

「ごめん…あいに酷いことしたりして…皆を止められなかった、本当にごめん」

沙奈は私が部員から「調子に乗ってる」「他中からの依怙贔屓うざい」「死ね」などと言われていたときも、私に話しかけてきたし私にアドバイスを求めてきたこともあった。

「やっぱりあいは凄いよ。練習試合行けば皆あいのこと知ってるし、部活がこんな状況でも学校にトロフィーとか!賞状とか!沢山持ち帰ってきてくれて…我が物顔する顧問にも平然と付き合うところも、結構面白かった」

「…そっか」
「私は、あいの友達になってたか、わかんないけど、練習に付き合ってくれたり、帰り一緒に帰ってくれたり、ありがとう」

まさか泣き出すとは…沙奈は本心なのだろうか。

「うん、こちらこそ。言わなくてごめん」
「皆に言えないよね!わかるよ、わかるけど…言ってくれなきゃわかんない!」

「私は…あいと仲良くしたかった。憧れてたよ」

泣きじゃくる沙奈に、私は流美から言われたことを思い出した。「ありがとうくらいぃ言わないとダメだよぉ〜」(←流美のモノマネ)

「ありがとう、ごめん。沙奈も頑張って」

単調すぎる私の言葉に沙奈は必死で頷いていた。上手く言えなくてごめん。沙奈がここまで私を考えてくれるとは思わなかった。

「LINEするから…」

沙奈はそう言って私に笑いかけた。

Re: girls hood ( No.10 )
日時: 2017/10/09 08:58
名前: あち (ID: Mm9jHYga)

あいつが三神(沙奈)と喋っている間、お別れの言葉を考えていた。

「もう告ったら?」
「は?だからー!俺はあいつのことなんか好きじゃねーし!」
「はいはい」

同じサッカー部の太田に言われ、毎日のように否定している。あいつがまた歩きだした瞬間。

「よー」


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