コメディ・ライト小説(新)
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- 満月ウサギとクール男子~短編~ 【完結】
- 日時: 2018/12/25 11:32
- 名前: 雪原みっきい (ID: 9Urj1l4Z)
ゆきみきです。
私のお父さんが前山形に住んでいたのでこのお話を思いつきました。
まあ実在の場所なんで知ってる人も多いと思いますが。
じゃあ、どうぞ。
目次
prologue>>1
第一章>>2
第二章>>3
第三章>>4
第四章>>5
第五章>>6
第六章>>7
第七章>>8
第八章>>9
第九章>>10
第十章>>11
あとがき>>12
- Re: 満月ウサギとクール男子~短編~ ( No.1 )
- 日時: 2017/11/08 15:19
- 名前: 雪原みっきい (ID: 9Urj1l4Z)
prologue
「もう!ここどこよー!」
利月の声が夜中の雑木林にこだます。利月がここにいるのにはわけがある――――――――――。
数時間前、利月はパパに
「お前はこの家にいる資格がない。」
と言われた。ママにも
「だから、この家から出て行ってほしいの。」
と言われた。でも利月はそれに負けず、こう反論した。
「何で?私頭いいし、ちゃんと気遣いもできる。運動神経だっていいし、お手伝いもしっかりするでしょ?
私が出ていく理由なんてないじゃん。出ていくとしたら美菜でしょ。」
と。だが両親の意思は揺るがないのか、鋭いまなざしでこちらを睨みつけている。
「確かに、美菜はお前より優秀ではないかもしれない。だが美菜には『思いやり』という、お前にはない、立派な
物を持っている。それに比べお前というやつは・・・」
パパがテーブルに片肘をつきながらわざとらしく深いため息をついた。そしてママがパパの続きを口にする。
「傲慢で意地っ張りでドsで―。」
なにをありもしないことをペラペラペラペラとえらっそーに!と、利月は内心そう思っていた。だから利月はこう言った。
「ママとパパが何と言おうと、私はこの家から出て行かないからね!!」
と・・・。この言葉が火に油を注いだのか、パパが大声で怒鳴った。
「なら力づくで‘山形県川西町’に追っ払ってやる!」
利月をママに持たせ、月の国の崖から落とした。
「ね、ちょ、パパ、ママ、やりすぎ!マジ?えぇーっ!!」
- Re: 満月ウサギとクール男子~短編~ ( No.2 )
- 日時: 2017/11/08 15:37
- 名前: 雪原みっきい (ID: 9Urj1l4Z)
第一章 山形県川西町
利月が
「死ぬ!」
と思った瞬間ふわっと体が浮き、尻餅をつくことなく、雑木林にトンっと降り立った。利月はこの場所を知らなかった。
そして―
「もう!ここどこよー!」
今に至った。
「月が遠い・・・」
それもそのはず、ここは月から遠く離れた「地球」なのだから。利月は忘れているようだが、実は、ここは利月が二歳のころ、よく来ていたところなのだ。利月は元は地球人だったのだが、ひょんなことで月人になってしまったのだ。だから、利月がこの雑木林を知らないのも、無理はないのだ。ひょんなこと、はまたあとで話そう。さて、ここはどこでしょう。日本?それとも違う国?答えは日本列島の山形県川西町の、とある雑木林である。正確に言えば、大塚地区の雑木林だ。
「どうしよう・・・ねぇ、どうしたらいいのー!?」
と、利月が叫んだ時だった。カサっ、カサっと何者かの歩く音が聞こえてきた。それも、その足音は、だんだん利月の方へと近づいてくる。
「だっ、誰っ!?」
おびえる利月のことは、知らぬかのように、足音は大きく、速くなっていく。恐怖感で心が押しつぶされそうな利月の前に現れたのは―――――――――――
クール系のイケメンだった。利月の恐怖感は驚きへと変わっていく。