コメディ・ライト小説(新)
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- 龍の落とし子拾われました
- 日時: 2018/11/24 21:42
- 名前: りあむ (ID: .pUthb6u)
紅き瞳は怒れる龍の瞳。
大切な人を護るため、彼女は初めてその瞳から涙を流す。
――――あぁどうか死なないで。こんなことで死なないでくれ。
全ての力を使い切り、彼女は霞む視界でその黒緋の瞳が開かれるのを見届ける。
――――間に合った、よかった……
うっすらと開けられた瞳はやがてはっきりと見開かれる。
ゆっくりと倒れ伏す身体を抱きとめられ、今にも泣き出しそうな顔を触れ合いそうなほど近くで臨む。
――――ばかだ。ばか。俺が、せっかく……!
ばかはおまえだ。聡明なくせに、無茶ばっかり。
彼女の言葉は声にならずに、淡い微笑みとなって消えた。
睨むように涙を堪える、幼さの残る顔に手を触れ、彼女はそっと意識を手放した。
しばしの別れよ。強く生きて。
* * * *
いいから目次はよ‼︎^^の人→ >>1
あらすじも載っけてあります
* * * *
こんにちは。はじめまして、りあむです。
たしか4年前くらいから活動が滞り、2年前から完全に消えていた私です。いつの間にか花の高校生活も終盤、受験生になりました。
たぶんもう覚えてる人はいないかなーって思いますが、旧知に会えたら嬉しきこと限りなしです。りあむとしての活動は長くなく、前はmiruって名前で活動してました。小学生以来使ってたペンネームでちょっと恥ずかしいのですが。
さて、受験生とかテスト前とか、そう精神的に追い詰められると、人間、不思議なものですね、創作意欲が天井なしになるんですね。
その勢いでかなり考えなしに走り出した話です。作者の時点でやべぇと思った方は帰るなら今のうちです。
わかるーって方もそうじゃない方も、お話ともども、行く末を見守っていただければ幸いです。死にそう。
* * * *
*〜注意書き〜*
・⚠︎題名変わる可能性あります⚠︎
・⚠︎この作品は、以前投稿していた作品(未完結)が元になっています。人物や設定に被るところがあります、ご了承ください。
・荒らしは回れ右。
・不定期更新です。書き始めだけ置いて、年明けまで放置する可能性大です。すみません。
・現実世界でのファンタジーです。
・時代設定は大正あたりのイメージです。結構雑なので「おかしいな?」と思ったらバンバン指摘してください。
・基本的にはおちゃらけた話ですが、構成上シリアス展開多めです。たぶん。実はあんまり考えてないのに書き始めちゃったんですよね。
・恋愛要素は後半からかも(希望的観測)
・途中でブツリと途絶えたら手を合わせてやってください。
*〜お知らせ〜*
・10/14 スレ設立
・10/14 目次設立 >>1
・10/27 参照100突破!ありがとう!
・11/20 工事ひと段落
・11/24 参照200突破!ありがとう!
*〜お客様〜*
いろはうた様 【りあむの心の師匠さまでございます】
(アッたくさんコメントください
お客様の作品は見つけ次第死ぬ気でご挨拶に伺います
何卒お気軽にコメントください
コメントください)
11/20. りあむ.
- 目次だよ ( No.1 )
- 日時: 2018/11/20 19:52
- 名前: りあむ ◆raPHJxVphk (ID: .pUthb6u)
*ギャップ注意
『目覚めると、記憶喪失でした――――』
正体不明の女の子、いずみが星下荘に拾われて、住人に警戒されたり認められたり、はたまた一緒にモノノケ退治をしたりと騒がしく過ごしていると、今度は星下荘当てにいずみへの依頼が。
それはとある学苑からの依頼。
順調に任務をこなしながらも、どうにもこの学苑はきな臭くて――――?!
紅い瞳の記憶喪失少女が、成り行きで男装しながら、圧倒的な身体能力と共に自分自身の運命を切り開く話――――かもしれない。
* * * *
*目次*
*(始まり >>0)
*目覚め >>2-5,>>8
*星下荘の日常 >>9-12,coming soon...
11/20. りあむ.(煽り文句とか慣れてないよー( ;∀;))
- 目覚め 壱 ( No.2 )
- 日時: 2018/11/20 12:56
- 名前: りあむ ◆raPHJxVphk (ID: OLpT7hrD)
うっすらと目を開けた。
視界が霞んではっきりと見えない。
ここはどこだ……?
起きたばかりで頭が動かないのか、何も頭に浮かんでこない。
身を起こそうと身体をよじったけれど、驚くほど力が入らず起き上がれない。
なんとか腕をついて身体を横向きにした。
目を瞬いて周りの様子を伺うが未だよく見えず、とても暗いことしかわからない。薄ぼんやりと周りだけ光っていて、ごく近くがうっすらと見える程度だ。
とても静かだ。
ささやき声のようなさざめきがどこか遠くから聞こえてくる。
ついた腕の下ははひんやりとしていて少し湿っている。地面……? いや、岩肌のようだ。こんなところに寝ていてよく風邪をひかなかったものだ。それよりそもそもこんな固い場所で眠れたことが驚きだ。
暗くて冷たく、湿り気を帯びた場所。
記憶にある限りはそんな場所は知らない。
時折聞こえる、ぴちゃん、ぴちゃんという音は洞窟を連想させた。
なぜこんな所にいる? 今はいつだ? こうしている場合ではないのに……!
少しずつ動き出した頭は自分の状況への混乱で苛立ち始める。
とにかく行かなければならない。
壁伝いに身を起こし、途端に力が抜けるが無理やり立ち上がる。行かなければ……!
……どこへ?
はたと止まった。
先ほどまではっきりとそこへ行かなければならないと感じていたはずなのに。
動き出すと急速に感じる脱力感と共に何かが抜け落ちていく感覚がする。
行かなきゃ……行かなきゃ……それでも行かなければ! あぁどこへ……!
差し迫る焦燥感に必死に足を動かす。少しずつ歩を進める度に足裏から力が抜けていくように感じる。立って進んでいるはずなのに、壁をずるずると這っているかのようだった。
行かなければ……早く……早く……!
ぼやけた視界が白んでくる。出口が近いのかもしれない。必死で足を動かした。
重度の疲労感で視界がさらに霞む。もう何も見えない。それでもやっと、出口に足をかけたような気がした。
その瞬間、静寂が一点に収束し、急激に周りの音がひらけたような感覚に襲われる。
出た、と思ったと同時に、つられるように力が急速に抜けていく。吸い取られるようなそれに、為す術なく地面に倒れ込んだ。
このまま伏してなどいられない。行かなければ、行かなければならないのに。早く……早く……。
奪われていく意識に抵抗しようとするが、起き上がるどころか指先ひとつピクリとも動かせない。
掻き消える意識の終わりに、近くで何かがカランコロンと落ちたような音がしたような気がした。
転がるように駆け寄ってくる何かの気配に頬が擽られ、耳元で何か叫ばれるのを最後に、意識は完全に奪われた――――