コメディ・ライト小説(新)
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- ◇梅原探偵事務所◇【第2章公開中】
- 日時: 2019/10/08 17:22
- 名前: 黒狐 (ID: 9Urj1l4Z)
初めまして、こんにちは。黒狐と申します。
この作品が、初めて執筆するものになります。
私の用事などもありまして、小説更新が不定期になるかもしれませんが
どうか、お付き合いくださいませ。
☆概要
・コメントやメッセージなどは大歓迎です。
・筆者はメンタル弱いので、辛口コメはNGです。
・応援して貰えると物凄く執筆はかどります!!(笑
・執筆開始/2018/12/08/
執筆終了/
☆登場人物紹介(少々ネタバレ要素あり)
・夕崎 蒔
正義感が強く、優しくてほんの少し天然な女の子。怒りがMAXになると…?
学年は中学3年で15歳。空手初段で、空手一筋。鋭い勘と優れた推理力&観察力の持ち主。
・梅原 皐月
梅をこよなく愛し、依頼代金は梅で払わせる。梅原探偵事務所の所長。
趣味は渋いが、年は若く、21歳である。物凄くハイスペックで、桁外れの推理力の持ち主。
・名干 冬也
真面目なメガネ君だが、元カノのトラウマで女嫌い。梅原探偵事務所の助手。
まだまだ若く、一流大学に通う19歳。頭の回転と観察力はピカイチである。
・八神 瀬里奈
大人しく頭のいい蒔の親友で、八神コーポレーション社長の一人娘。
驚く程の美女だが、周りからはよく思われていない。
・結谷 琴
蒔の友達で、4人姉弟の長女。
母は琴が5歳の時に他界してしまい、父は帰りが遅いので家事全般は琴がやっている。
…●…目次…●…
≪お知らせ≫
2018/12/13
作者からの速報大ニュース!!必見!!!(笑>>5
2019/10/05
バグ改善と執筆再開のお知らせ >>11
≪本編≫
その一『梅探偵と冷酷男と中3女子』
(1)>>1 (2)>>2 (3)>>3 (4)>>4 (5)>>6 (6)>>7 (7)>>8 (8)>>12
その二『梅花の香りと蘇る記憶』
(1)>>
- Re: ◇梅原探偵事務所◇ ( No.3 )
- 日時: 2018/12/21 14:27
- 名前: 黒狐 (ID: 9Urj1l4Z)
その顔はもう、さっきのような紳士的な顔とは程遠く、悪魔のような笑み、というのが一番相応しかった。蒔は怖くなり、精一杯叫んだ―が、それも無駄に終わった。何故なら
「おっと、この扉は防音だよ?ククク…」
そう。この扉が防音性だからだ。
「あ、そうそう。お嬢ちゃんの為に、一つ忠告しておくよ。今から外に出るけど、大声出したらさあ、これで撃っちゃうから、ね」
青年はそう言い、自分の背負っていたグリーンのリュックから、それはそれは似つかわしくない、黒色の銃を取り出して見せた。その途端、「死」という恐怖に蒔の顔は、みるみるうちに青ざめていった。しかも、その青年は「はい」と言わないといけない空気感を作りだしていた。その為、蒔は「はい」と言わざるを得なくなった。青年は満足したように頷き、脅すように銃を見せつけながらハンカチに包み、ズボンのポケットに入れ長めだったトップスで銃を隠した。
「じゃあ、行こっか。」
出会った時のような笑みでニコニコと蒔に微笑みながら、蒔の手を握り、仲のいい恋人を装った。そして、そのままエレベーターから降り、店を出ようとした。
「こちらは、ELECTRICオーナー、梅原でございます。青い上着を着用しています、男性様。呼び出しがかかっておりますので、7階探偵事務所まで来られますよう、お願い申し上げます。繰り返します―…」
その時、このような内容のアナウンスが流れた。
(青い上着…?この人だ!)
蒔はそう思いながらも、恐怖で心に余裕がなく、言いだすことができなかった。
「まさか…感づかれたか?急いで行くぞ!」
あのアナウンスが流れた後、あの青年は血相を変えて焦りだした。自分でも自分が呼ばれてるということが分かっていたんだ、と蒔は思った。と、その時。
「待ってってアナウンス流しましたよね?中島瑠依さん。」
明らかに蒔達の方に向かって、うしろから発されたその言葉。振り向くと、そこには青い上着の青年よりも、もっとかっこいい青年が二人、立っていた。蒔の手を握っている青年は、どうやら「瑠依」という名前らしい。その瑠依という青年は、「はい?」と言い、さっきの青年たちに近寄った。
「何故貴男方が僕の名前を知っているんです?」
と、あの美しい青年達を睨みつけながら、この言葉を吐いた。
「貴方のお名前を知っているのは、貴方が連続猥褻犯の容疑者リストに載っていたからです。なので、犯人があのリストの中にいるのは把握済み。しかし、残念ながら犯人を断定することはできませんでした。しかし、これで明らかですね。」
その青年は瑠依に対し淡々と話した。それは話し慣れている様子だった。
「何がですか?」
しかし、瑠依も青年に対し怯んではいなかった。しかも、笑みまでおまけで付いている。
「貴方が犯人だってことですよ。どっからどう見てもその子、貴方に脅えてるじゃないですか。しかも、貴方が銃刀法違反をしていたことや、その子を脅していたことだって、ばっちり防犯カメラがとらえているんですからね。」
青年も負けじとニコニコを混ぜた。
「ほら、早くその子を開放して、こちらに渡してください。そうじゃないと、私の人脈が動き出しますよ。」
この言葉には、流石に瑠依も動揺しているようだ。しかし、その動揺を見せたのも一瞬だけ。すぐさま表情を元に戻すと、青年に対抗するようにズボンのポケットから銃を取り出した。
「ばれているのなら仕方ありませんね。僕を逃がすと言えば、この子は大人しく解放してあげましょう。どうしますか?タイムリミットは30秒。おっと、勘違いはしないでくださいね。僕は人を平気で殺す残忍な奴です。これまでも人を殺したことはありますよ。」
これに、蒔は今までにないとてつもない恐怖を感じた。身体を縮こまらせて、青年にどうにかしてほしいという願いを微かな希望に、青年を見つめていた。すると、青年はその眼差しに気づいたのか、蒔に『安心しろ』というような眼差しを返してくれた。これのおかげで、蒔はほんの少しだけ気が楽になった気がした。
「はあ、驚くほどおめでたい人ですね、貴方は。自分から犯罪したって白状してくれたんですから。ですが、この勝負は僕たちの勝ちですよ。何故なら―いえ、やめておきましょう。なに、勝負が終わればわかることです。」
この騒ぎに人が集まり始めた。
「ははっ、言っている意味が分からないですね。ほら、あと十秒切りましたよ。8、7、6、5…」
蒔は、最後の希望を絶たれたんだと思い、恐怖におののき絶望した。ああ、あと数秒でこの命が終わるんだ。短い人生だったな…。やり残したことがたくさんあったな…蒔はそう小さく呟いていた。
- Re: ◇梅原探偵事務所◇ ( No.4 )
- 日時: 2018/12/22 19:01
- 名前: 黒狐 (ID: 9Urj1l4Z)
「3、2…」
ああ、カウントダウンが終わる…最後に青年たちの顔でも頭に焼き付けよう。
そんなことを思いながら、蒔は顔を上げ、青年たちの顔を眺めた。
「1…」
綺麗だなあ。何でこんな美しい人たちが、こんな残酷な世界にいるのだろう。
そう思うと、蒔は自分が哀れに思えてならなかった。
「0。残念です。貴男達が私の様に残酷だとは思いませんでしたが…仕方ありません。約束通り、この少女を殺します。」
瑠依は他人事のようにそういうと、引き金に手を掛けた。そして―
パァァァアン!!
乾いた音が周りに響く。民衆は銃口に視線を集めた。しかし、そこから出ていたのは煙―だけ。
「だから言ったじゃないですか。この勝負は僕たちの勝ちですって。」
あの青年はそう言った。銃の引き金に手を掛ける時から表情一つ変えずに。
「ど、どういうことだ…!?この銃は確かに本物の筈!!」
と、蒔と民衆、瑠依が驚いている時。誰かの通報によって、警察が駆け付けた。
「午前11時25分、銃刀法違反、殺人未遂、強制猥褻の疑いで逮捕する!!」
蒔はホッとしつつ、なぜ銃口から煙しか出てこないのか、謎に思っていた。
「覚えておいてほしいですね。僕は、梅原探偵事務所所長、梅原皐月だ。」
「同じく、助手の名干冬也だ。」
「ははっ、探偵さんですか…本当に完全敗北だったよ…」
瑠依は警察に連行されながら呟いた。瑠依がパトカーに乗って去っていくのを見届けると、梅原と名干と名乗った青年が蒔に駆け寄った。
「危なかったな…と、それよりも、大丈夫か?君。」
「怪我などないか?」
安心感と、緊張の糸が切れたことにより、蒔はへなへなとその場に座り込んだ。そして、大げさだが、そのまま気を失ってしまった。
- Re: ◇梅原探偵事務所◇ ( No.5 )
- 日時: 2018/12/23 20:47
- 名前: 黒狐 (ID: 9Urj1l4Z)
***作者より***
みなさんこんにちは。黒狐です。
ムダ情報ですが…
私はまだ学生で、冬休みがあるのですが…
ついに冬休みに突入しましたああ!!
Q.ということは…?
A.物凄く小説作成できる!!
とゆーことなのです!!
読んでくださってる皆さん、そして、読もうとしてくださっている方、
どうぞ、お楽しみに~!
期間/2018/12/24~2019/01/06
- Re: ◇梅原探偵事務所◇ ( No.6 )
- 日時: 2018/12/25 08:10
- 名前: 黒狐 (ID: 9Urj1l4Z)
「―…」
「―…」
今、目を覚ました蒔は、近くで聞こえる小さな声の会話に耳を傾けながら、上体を起こした。今蒔が居るのは、ふかふかと柔らかいダブルクッションのベッドだった。
「おー、あの子起きたぞ、皐月。」
「そうみたいだね。やあ、君大丈夫かい?」
蒔は見覚えのある顔だなと思いながら、お礼を言った。
「あ、ありがとうございました。えーと…」
蒔は気を失ってしまったため、二人の名前が思い出せなかった。
「ああ、オレの名前は梅原皐月さ。この梅原探偵事務所の所長だよ。」
「俺は名干冬也だ。この皐月の助手だ。」
それを察したのか、二人は自分の名前を名乗ってくれた。
梅原皐月と名乗った者は、薄茶色の長い髪をサラサラと靡かせ、
そんな様子を見ているだけでも夢心地にさせてくれるような、モテコーデの
青年だった。身長はかなり高く、おそらく蒔よりも25センチは高いので、
推定180センチ以上だろう。
名干冬也と名乗った者は、皐月よりは長くはないが、顎下まで伸びた
漆黒の黒髪と、同じく黒縁メガネのキリッとした青年だった。
制服もマッチしていて、こちらも身長180センチ位だろう。
「ありがとうございました。梅原さん、名干さん。」
「いーよ、いーよ。実はさ、中島瑠依の件は、前々から警察に頼まれてたんだよねー。」
「え…?中島瑠依…!」
蒔は『瑠依』という名前を聞くと、身の凍るような寒気が全身を走った。
「ご、ごめんね。悪いこと思い出させちゃったみたいだね。」
「いえ…大丈夫です。でも、思い出したのは悪いことだけじゃなかったです。」
蒔は胸を張ってこう言った。
「そんなピンチを、梅原さんたちが助けてくれたじゃないですか。」
そう言うと、皐月は少しの間唖然としていたが、突然フッと吹き出した。
「え?何で笑うんですか?」
そう蒔が問うと、
「だって、初対面でそんなこと言う?…ぷはっ」
と、ますます笑っていた。
バシッ
突然皐月が前に倒れこむような姿勢を取った。蒔はいきなりの事に驚き、
大丈夫ですか、と声をかけようとした。
「いいってぇぇぇ!!」
その時、皐月が悲痛の雄叫びを上げた。そんな様子にますます蒔が驚いていると、
「うっさい!そんな会話はよそでやれ!君も君だ!こんな奴の相手はしなくともいい。用がないなら帰ってくれないか?うちも暇じゃあないんでな。」
グサッと刺さる言葉の矢。しかし、蒔は負けない。それどころか、
「かっちーん」
と、怒りが込み上げていた。
「用ならあるっつーの!人の話は聞けよ、この真面目野郎!!」
今までの蒔とは全然違う言葉に、皐月と冬也はあんぐりと口を開けていた。
これは、蒔の怒りのボルテージがMAXになると発動してしまう、
ゲームで言うとスキルのようなものだ。
しかし、何と言えど蒔の悪い癖である。
***皆様へ。
この蒔は、決してキャラが崩壊したわけではありませんので
ご安心ください。
作者より***
- Re: ◇梅原探偵事務所◇【最新ニュースあり!!】 ( No.7 )
- 日時: 2018/12/25 14:11
- 名前: 黒狐 (ID: 9Urj1l4Z)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12438
***今日クリスマスですけど、
うちは家族仕事で友達も遊べないらしくて
物凄く暇です…
以上、作者からの無駄話でした☆***
「ど、どうしたの?急に。」
皐月に言われ、蒔は我に返った。途端に、恥ずかしくて顔が火照るのが、
蒔自身にも分かった。
「あ…ご、ごめんなさいっ!ついつい、私の悪い癖で…」
「フッ、気にしねぇよ。悪い癖は治らないもんな~」
と、誤ってる最中にもかかわらず、冬也はすぐ挑発的な言葉を
蒔に浴びせた。しかし、どんな状況でも発動するのが
蒔の怒りのボルテージである。
「かっちーん」
ただ、蒔も蒔なのだ。少しの挑発でもボルテージがMAXになって
しまうのが、解決策のない難点なのだ。
「テメェ…やんのか?言っとくけどなあ、私は空手初段だぜ?」
「おう、いーじゃねーか。見た目と違って中々骨はありそうだ。」
蒔と冬也が攻撃の構えに入ったところで、皐月が止めに入った。
「やめんかーい!個々は事務所なので、争い事は禁止でーす。」
「邪魔すんなよ。久々に俺の技を披露できるんだから!」
そんな冬也に皐月がこの一言。
「いーのかなー、そんなこと言ってると冬也の秘密、
ばらしちゃうよー?」
この言葉に、あの冬也がひどく動揺し、皐月を睨みつけた。そして
部屋の隅に皐月を連れていき、耳元でこう言った。
「俺の秘密あの子にばらしたら、お前を半殺しにするぞ。」
「えー、半殺しにしないなら黙っててもいいけどー」
「ッ、わーったよ!何もしねぇよ!」
「よろしい。黙っててあげるよ。」
部屋の隅からもといた場所に戻ると、蒔は元に戻っていて、
不思議そうな顔で二人を迎えた。
「なんかあったんですか?」
「なっ、なんもねぇよ!」
不機嫌な冬也に対し、またボルテージが上がり始めたが、
珍しく蒔は我慢したようだった。
「ところで、オレたちにどんな依頼なんだい?」
皐月が話し出したことで、ようやく蒔は、本来の目的を
思い出した。
「それは―」
蒔は、瀬里奈のことを、詳しく的確に伝えた。